Twitterに,とっておきの話38「あなたの心はセトモノ?」の原稿をアップしました。
セトモノと セトモノと
ぶつかりっこすると
すぐこわれちゃう
どっちか やわらかければ
だいじょうぶ
やわらかいこころを もちましょう
そういうわたしは
いつもセトモノ
相田みつをさんの詩は,素材として使えるものが多いです。
このセトモノの詩も,初めて読んだ時はすっと心に響いたものです。
とっておきの話として作る時,一番難しかったのは,
聞き手となる子どもにとって,セトモノが「かたく割れやすい」ものだとイメージできるかどうかでした。
そもそも,セトモノを知らない子どもがたくさんいます。
なので,セトモノは変えずに,「心のやわらかさ」という分かりやすい視点を提示することにしました。
あなたは,どちらの心でいたいですか?と質問して,次の2択を提示します。
A かたく,われやすいこころ
B やわらかく,われにくいこころ
Bの方が良さそうに見えますよね。
でもどうして良さそうなのか上手く説明できない。
そんな時,この詩を提示するのです。
すると,心がやわらかければ,いざぶつかりっこした時もこわれない。
心がやわらかい人は,やさしくなれる。
そんなイメージをもてます。
その後,詩の最後の言葉を見せます。
そういうわたしは,いつもセトモノ。
つまり,相田みつをさんは,やわらかい心をもちたいのに,
なかなかもてないというメッセージを残しています。
意識するのは簡単ですが,
実際にやわらかい心をもって実践できるかはまた別次元。
意外と難しいものです。
これは僕も大きく共感した部分です。
自分ではやわらかい心でいるつもりでも,
ふと他人の愚痴を口にしていたり,
なんだかイライラしてしまったりする時があります。
やわらかく,割れにくい心でいたいものです。
このとっておきの話をした後,
子ども同士でけんかする場面があったとします。
その時,「どっちの心がやわらかくてわれにくいかな?」なんて
声かけをしてみるのも良いかもしれません。
意固地になっていた子が自分から謝るかもしれません。
心は見えないからこそ,今かたいのかやわらかいのか,
強く意識しないと見えてきません。
教師自身も,やわらかい心をもって子どもたちとぶつかりっこしたいですね。
興味のある方は,ACジャパンのCMにてこの詩が取り上げられたことがあるので,
以下のリンクから動画をご覧ください。
気になった方はぜひ,実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。