2021年6月30日水曜日

とっておきの話177「愛語を使おう」の裏話

Twitterに、とっておきの話177「愛語を使おう」の原稿をアップしました。

とっておきの話177「愛語を使おう」の原稿



今回のとっておきの話では、

愛語

という言葉の意味や由来を素材にしています。



みなさんは、愛語という言葉、聞いたことがありますか?


ありがとうやごめんなさい、おはようございます、いただきます、ごちそうさま・・・など、これらの言葉をまとめてみなさんはどのような言葉で表現していますか?

いい言葉

あいさつの言葉

気持ちのいい言葉

すてきな言葉

思いやる言葉


以上の表現はどれもしっくりきません。

これからは「愛語」と表現してみるといいかもしれません。

この「愛語」という言葉には、2つの魅力があります。



1つ目の魅力は、語尾が「語」になっている面白さです。

したがって、とっておきの話の導入では次のように問いかけるところから始めています。


【突然ですがみなさんは、ふだん何語を使っていますか?(少し間をおく)

日本語や英語と答える人がほとんどでしょう。

今日は、それとは違う○語の話をします。○の中には漢字一文字が入ります。何でしょう。

(○語 と板書)】


きっと答えられる人はいないでしょう。

だからこそ、「愛語」の意味や由来により興味をもつようになります。



2つ目の魅力は、次のエピソード。


道元禅師という仏教で有名な和尚さんが、

「愛語は天地をひっくり返すほど、世の中を動かす力がある」

という言葉を残しています。


    

天地をひっくり返すほどなんてそんな大袈裟な・・・

と初めて知った時は思いましたが、

愛語のパワーの大きさを伝えることで、愛語の重要性を伝えることができます。



世の中は愛語で溢れています。

「たとえばどんな言葉?」

と投げかけ、次のように締めくくりました。


【ありがとう、ごめんなさい、おはよう、いただきます、ごちそうさま…愛語は考えてみるとたくさんあります。

私たちが日本語を使う時、日本語の中でも愛語を使う意識をしましょう。

愛語の力を感じるチャンスになります。

その字の通り、愛にあふれた言葉なのですから、使って損はありません。

自分も相手も気持ちよくなりますよ。】





愛語の魅力を活かし、ぜひとっておきの話として披露してみてください。


ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月29日火曜日

とっておきの話176「指さし点検」の裏話

Twitterに、とっておきの話176「指さし点検」の原稿をアップしました。

とっておきの話176「指さし点検」の原稿



みなさんは、電車に乗ったことはありますか?



考えたくはないですが、電車の脱線事故やトンネルが壊れる事故など、電車の事故が起きる可能性もあります。

でも、日本の鉄道は世界トップクラスの安全性と正確性があるそうです。


事故が起きずに安全に、正しい時刻で運転される電車。

なぜ、日本の鉄道は世界トップクラスになれたのでしょう?


その理由の一つは、日本の駅員さんの

指さし点検

だと言われています。


みなさんは、駅員さんがホームや電車、乗客の様子を指でさしながら一つ一つ点検している駅員さんの姿を見たことがありますか?

こうした丁寧な点検が、世界トップクラスの安全性や正確性を支えているのです。



この指さし点検の存在や意義を知ったきっかけは、次のポスターを駅のホームで見かけたからです。



このポスターに載っている指さし点検中の車掌さんの写真がステキでした。

真剣に使命を全うしている表情ですよね。


また、次の言葉もステキですが、今回は話に組み込んでいません。


【毎日確認していても、

何度も、何度も目で確かめる。

いつもの安心を守るために。】




この指差し点検は、ある種のポーズにも見えます。

このポーズを何かで使えないかなと思い、学校の子どもたちを聞き手とすると

忘れ物チェック

にいいのではないかと思いつきました。


最後、次のように締めくくっています。


【ただ見て点検するよりも丁寧に点検ができる指さし点検。

みなさんも、忘れ物がないか確認する時、ただ見て終わりではなく、指さし点検をやってみませんか?忘れ物が減るかもしれません。

世界トップクラスの方法で、学校トップクラスの忘れ物をしない学級にしませんか?】


実際にこの話をした後、担任していたクラスで忘れ物をする子が減りました。


気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月28日月曜日

とっておきの話175「人生最後の日だとしても」の裏話

Twitterに、とっておきの話175「人生最後の日だとしても」の原稿をアップしました。

とっておきの話175「人生最後の日だとしても」の原稿




みなさんは、自分の人生最後の日はいつだと思いますか?


この質問をオブラートに包まず表現すると、

人はいつ死ぬのか?です。



この質問に答えられる人は、だれもいません。

なぜなら、人はいつ死ぬのか分からないからです。


突然病気になって死ぬ人もいます。

交通事故にあって死ぬ人もいます。

地震や雷などの災害にあって死ぬ人もいます。


子どもだからといって、今はまだ死なない証拠なんて何もないのです。

でも、私たちはそのことを深く考えずに生きているものです。




iPhoneを開発したアップルという会社を立ち上げたスティーブ・ジョブズさんは、こんなことを言っています。




「私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしているのです。

『もし今日が自分の人生最後の日だとしても、今日やろうとしていることを私はやるだろうか?』と。

『違う』という答えが何日も続くようなら、

何かを変える(生き方を見直す)必要があるということです」

 


自分が今やろうとしていることを、時には

「もし人生最後の日だとしても?」

と見直してみるのは大切かもしれません。


どんな日に死んでも悔いのない人生を送ってくださいね。

といったメッセージを送るとっておきの話です。



ジョブズは短命でしたが、いつ死んでも悔いのない生き方だったと言われています。

聞き手が子どもだと実感しづらいかもしれませんが、

もし人生最後の日だったとしても今日やろうとしていることはやるだろうと自信をもって言えることをやりたいですよね。



さて、ジョブズと言えば数々の名言を残した人としても有名です。

今回素材にした言葉以外にも、素材になりそうな言葉があります。

気になった方はぜひ調べてみてください。


ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月27日日曜日

とっておきの話174「食事の裏に100人の手」の裏話

Twitterに、とっておきの話174「食事の裏に100人の手」の原稿をアップしました。

とっておきの話174「食事の裏に100人の手」の原稿




みなさんは、食べることが好きですか?

ここでクイズです。



一つの食事がみなさんの目の前に用意されるまでの間、材料である食べ物を育てるところから数えると、何人の人の手が関わっていると思いますか?


三択で選びましょう。

A 5人  B 30人  C 100人



正解は、Cの100人です。

どうでしょう?意外と多く感じたのではないでしょうか。


材料である食べ物を育てる人、食べ物を収穫する人、収穫された食べ物を選ぶ人、選ばれた食べ物を運ぶ人、運ばれた食べ物を店に並べる人、並べられた食べ物を売る人、それを買う人、料理する人、配膳する人…大体100人と考えていいでしょう。

もしかしたら、100人よりも多くの人の手が関わっているかもしれません。




   


学校の子どもたちには、給食時間の話と関連させて、「食事に感謝」をキーワードにして話を締めくくっています。


【好き嫌いをしないとか、時間内に食べるとか、給食時間には細かいルールがたくさんありますが、全部これにつながります。

(食事に感謝 と板書)

自分が今、この食事ができているということに感謝する心を磨くためなのです。

100人の手が関わって今ここに来ている食事を丁寧に扱えない人は、その100人の人に対して丁寧に接しなかったのと同じです。

感謝して食事をすることの大切さを忘れないでほしいです。




この素材の良いところは、食事に感謝という言葉を提示する前に

100人の手が食事の裏に存在している

という数字の大きさによるインパクトを与えられる点にあります。


自分の目の前の食事の裏にそんなにたくさんの人が関わっていたなんて・・・

という驚きがあります。


表面的な言葉で終わらず、普段意識していないところにスポットを当て、数字で表現する

そうした言葉は、魅力的な素材としてとっておきの話にしやすいです。




さて、以前「ごちそうさま」の由来についてとっておきの話づくりをしたことがありました。

今回の話と組み合わせれば、「食事に感謝」の気持ちをもって「ごちそうさまでした」と言えそうですね。



「食」をテーマにした素材は他にもたくさん見つかっています。

衣食住という人間にとって無くてはならないテーマにこそ、魅力的な素材は眠っています。




ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月26日土曜日

とっておきの話173「玄関は顔」の裏話

Twitterに、とっておきの話173「玄関は顔」の原稿をアップしました。

とっておきの話173「玄関は顔」の原稿



今回のとっておきの話では、

玄関

にまつわる話が素材となっています。




みなさんは、玄関というとどこの場所か想像がつきますか?

自分の家のくつが置いてある場所を思い浮かべた人が多いと思います。



もともとこの玄関という言葉は、禅という仏教の世界の言葉でした。

意味は「悟りを求め、そのための教えを請う入口」。

仏様の世界へ入っていくための入り口という意味だったんです。

みなさんご存知だったでしょうか?


私はこの話を初めて知った時は驚きました。

世の中に溢れている言葉で、禅の世界から来ている言葉は意外と多いのだと気付かされました。



 

それだけ神聖な言葉として使われていた玄関ですが、今ではこんな意味があります。

玄関は顔

玄関を見れば、そこがどんなところなのかが一目でわかるという意味です。

玄関は家の顔と言われ、玄関を見ただけで、その家に住んでいる人がどんな人なのかがわかってしまうのです。


お客さんが来ると分かった時、みなさんはまず玄関を掃除しませんか?

玄関を整えるということは、そこに来てくれる人を温かく迎えるということでもあります。

 



さて、この話を学校に通う子どもたちを聞き手として披露する時、どのように呼びかけて締めくくると良いでしょう?


私だったら、「玄関」をキーワードにして、まず次のように問いかけます。


【この教室の玄関というと、どこですかね?】



子どもたちはきっと考えたこともないことを聞かれることになるでしょう。

教室に玄関があるという考え方は新鮮に受け止めてもらえると思います。

きっといろんな場所が玄関として挙げられそうです。


そこで、次のように切り返します。


【では今、玄関から見たこの教室の景色は、気持ちが良いものでしょうか?】


ここで(少し間をおく)のですね。

一番考えてほしいところだからです。


教室をきれいに、と何度唱えても、なかなか教室はきれいになりません。

今回のとっておきの話のように、少し違う言葉で表現してみると、教室をきれいにしたくなるものです。


みなさんの家の玄関、学校の教室の玄関は、大丈夫ですか?



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月25日金曜日

とっておきの話172「掃除は心を整える」の裏話

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とっておきの話172「掃除は心を整える」の原稿




みなさんは、お寺の和尚さんが修行すると聞くと、

どんな修行を思い浮かべますか?



今回のとっておきの話は、

禅寺の修行

が素材です。



いきなり「どんな修行?」と聞かれても難しいと思います。

ここで、ヒントを教えます。


一  

二 信心



なんとその修行は、仏様を信じる心よりも先にやるべきだという教えがあるそうです。

それほどまでに大切にされている修行とは、いったい何でしょう?






正解は、

「掃除」です。

 



仏様を信じる心よりもまず、掃除が大切だとお寺の和尚さんが唱えているのが面白いですよね。

なぜこうした順番かと言うと、

掃除は、ただその場所をきれいにするだけでなく、自分の心についたちりやゴミをはらってくれたり、気持ち良くなったり、心を整えたりすることにもつながると信じられているからです。


禅寺の和尚さんたちは、毎日修行として掃除をしています。

でも、心が整うことを知っているので、苦しいとか辛いとかは思わないそうです。



学校に通う子どもたちにも、毎日掃除の時間があります。


今回のとっておきの話では、最後に次のように呼びかけて締めくくっています。


【和尚さんたちのような気持ちになれる人は、掃除の本当の意味を知っている人ですね。

掃除をめんどくさいと思っている人は、まだまだ修行が足りないということです。】





掃除=心を整える


この結び付きを理解している人は意外と少ないものです。

しかし、大切にしたい考え方ですよね。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月24日木曜日

とっておきの話171「一行三昧」の裏話

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とっておきの話171「一行三昧」の原稿



三昧


何と読むでしょう?


 “ざんまい”

と読みます。


みなさんはこの言葉、使ったことがありますでしょうか。

仕事三昧とか遊び三昧というように使いますよね。


今の時代の子どもたちには、あまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。


聞き馴染みのない言葉に聞き馴染みのない言葉を重ねるのは本当は良くないのですが、

四字熟語のもつインパクトの力を信じて、次の言葉を提示します。


一行三昧


この言葉は、「三昧」の由来となった言葉です。

禅という仏教の言葉の中にこうした四字熟語が出てきます。


由来が禅の考え方から来ているというのが納得です。

読み方や意味は次の通りです。


一行三昧は、“いちぎょうざんまい”と読みます。

一つのことに心をこめて、全力をつくして、集中して取り組むという意味です。

 



だれでも気が散ってしまう時ってありますよね。

みなさんは、一つのことに心をこめて、全力をつくして、集中して取り組むことができていますか?

自分はよく気が散りやすい人間だと思う人は、この言葉を思い出してみてください。



今回のとっておきの話では、「三昧」をキーワードにして、

以下のように呼びかけて締めくくっています。

聞き手は学校に通う子どもたちを想定しています。


【例えば今、みなさんは「とっておきの話三昧」ですよね。

先生の話を聞くことに心をこめて、全力をつくして、集中していることが伝わってきてとても気持ちが良いです。

授業なら「授業を受けなきゃ」じゃなくて「授業三昧しよう」。

掃除なら掃除三昧、給食なら給食三昧。

どんなことにも三昧という言葉をつけて取り組んでみましょう。

目の前の一つのことに集中して取り組む「三昧」という姿勢を、これからも大切にしていきましょう。】







みなさんは今、何三昧ですか?

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月22日火曜日

とっておきの話170「ホウレンソウのおひたし」の裏話

Twitterに,とっておきの話170「ホウレンソウのおひたし」の原稿をアップしました。

とっておきの話170「ホウレンソウのおひたし」の原稿





上司と部下の関係で大切にしたい合言葉として


ホウレンソウ



はよく言われていますよね。


ホウ・レン・ソウ


それぞれ何を表しているか分かりますか?


ホウレンソウのホウは、

報告

のホウです。

何かあった時、何があったのか必ず報告してくださいという意味です。



ホウレンソウのレンは、

連絡

のレンです。

何か連絡しないといけないことがある時は、忘れずに連絡してくださいという意味です。



ホウレンソウのソウは、

相談

のソウです。

何か困ったことがあった時、必ず相談してくださいという意味です。




報告・連絡・相談

これが上司と部下の間でスムーズにできる職場は、仕事も早く進んでいきます。

それは、学校でも同じ。

ホウレンソウのできる職員室は、教員にとって仕事しやすい環境です。

また、学校に通う子どもたちにとっても、担任にホウレンソウすることは大切です。



このホウレンソウの話は有名だと思うのですが、

「おひたし」まで知っている方は少ないのではないでしょうか?



ある日、Twitterを見ていると、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしてきた相手に対して「おひたし」で返すと良いという投稿を見つけました。



お:怒らない

ひ:否定しない

た:助ける

し:指示する


例えば、子どもたちに担任へのホウレンソウの大切さを伝える時、次の話もします。


【みなさんがホウレンソウをしっかりしてくれれば、先生は「おひたし」で応えます。

(ホウレンソウのとなりに おひたし と板書)

 おひたしのおは、怒らないのお。叱ることはあっても、むやみに怒鳴りつけることは絶対にしません。後ろめたいことがあっても隠さず、正直に話してください。

 おひたしのひは、否定しないのひ。あなたの行動は否定することはあっても、あなた自身を否定することは絶対にしません。先生はこのクラス全員を大切に思っています。

 おひたしのたは、助けるのた。いざ助けてほしい時に助けるのが先生の仕事です。本当につらい時は、一人で抱え込まず、先生の助けを借りてください。

 おひたしのしは、指示するのし。これから何をすべきか、指示をします。先生の指示をよく聞いて動けば、心配事はなくなっていきます。】




ただホウレンソウをしなさいと言うと、一方的な指示となってしまいます。

しかし、ホウレンソウしてきたら「おひたし」で受け止めるよ、と伝えれば、双方で気をつけていこうという話になります。

聞き手が受け止めるニュアンスが変わりますよね。



ホウレンソウおひたし

を合言葉に話してみてはどうでしょう?




ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月21日月曜日

とっておきの話169「みんな自分を、広告してる。」の裏話

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とっておきの話169「みんな自分を、広告してる。」の原稿



最近、こんなポスターを見つけました。




みんな自分を、広告してる。


この言葉が面白いですよね。

一目惚れして素材にしました。



話の導入では、「広告」を□で隠して提示しています。

 



普通、「自分を□してる」って提示されて、

広告

って思いつかないですよね?


広告してるってどういうこと?

と考えさせるのがねらいです。


自分を広告してるってどんな意味なのでしょう? 

 


みなさんは、広告というと何を思い浮かべますか?

たとえば、スーパーのチラシも広告、テレビのCMも広告、映画の予告も広告、YouTubeを観る時に広告が表示される時もありますよね?

広告するとは、お知らせしたいことを他の人にアピールすることを言います。



「みんな自分を、広告してる。」とは、人は自然と、「自分とはこんな人ですよ」と他の人にアピールしているという意味です。

ちなみにこのポスターは、服を売っているお店の広告ポスターでした。

アースエコロジーというブランドです。

知っている方も多いのではないでしょうか。

どんな服を着ているかは、どんな人かをアピールする方法の一つですよね。



自分を広告する方法は、服だけではありません。

あなたのその姿勢も、言葉づかいも、表情も、身だしなみも、すべて広告する方法になります。

気を付けないといけないのは、いつの間にか自分が気づかないうちに「自分とはこんな悪い人ですよ」と広告してしまっているかもしれないということです。



もしかして自分のこんなところが、相手にこんなふうに広告してしまっていないか。

そんな意識で自分をふりかえってみると、意外と直すところが多く見つかるかもしれません。

どうせなら素敵な自分を、広告したいですよね。




「広告」

という言葉を使って表現するだけでなんだか新鮮な考え方のように感じますよね。




見た目をしっかり

身だしなみを整えて

自分の発する言葉をふりかえって

自分はどう相手に見られているか考えて



これらの言葉よりも、

素敵な自分を広告しよう

という呼びかけになんだか力を感じますよね。




広告コピーは素材の宝庫です。

気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月20日日曜日

とっておきの話168「万歳の歴史」の裏話

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とっておきの話168「万歳の歴史」の原稿



みなさんは、何かうれしいことがあった時に、何と言って喜びますか?


やったー

よっしゃぁ

うれしい


などですかね。


ばんざい


と思ったあなたは、今回のとっておきの話はいかがでしょうか?


万歳


バンザイは、漢字で以上のように書きます。

万歳には、どんな意味があるのでしょう。


今回は、新聞記事で学んだ 

万歳の歴史

を素材にしています。




もともと万歳は、中国から来た言葉がもとで、日本では昔、天皇に向かって言っていた言葉だそうです。

万歳の万は一万の万、歳は何歳の歳ですよね。

一万歳の人はいるわけないのですが、それぐらい長く生き続けてくださいという願いを天皇に願いを込めた言葉だったのです。


そして、今になっては天皇以外にも使われるようになり、仲間と喜びを分かち合ったり、みんなで乗り越えようとしているものがあったりする時に「バンザーイ」と言うようになりました。


なので、万歳とは、簡単に言うと

「生きろ!」

という意味なのです。


みんなで万歳をするとは、みんなで生きていこうという気持ちを強める意味があるのです。



せっかくなので、このとっておきの話の締めくくりは、次のように呼びかけ、万歳三唱をみんなでしています。


【「生きろ!」と気持ちを込めて万歳を言ってみませんか?】




万歳だけでなく、私たちの身の回りには


意味はわかっていないけどなんとなくやっている行為


ってあると思います。


その一つ一つの意味や歴史を紐解くだけでも、

立派な素材になるのです。



万歳の他にもあるはずです。

気になった方はぜひ調べてみてください。


ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月19日土曜日

とっておきの話167「日本語4つの武器」の裏話

Twitterに,とっておきの話167「日本語4つの武器」の原稿をアップしました。

とっておきの話167「日本語4つの武器」の原稿




このとっておきの話を作っていた頃,休職中で毎日,新聞を読んでは素材を探す日々を送っていました。

この頃は朝刊だけでなく,夕刊もとっていたんですね。


そんなある日,朝日新聞の夕刊で見つけた記事に目が留まりました。



みなさんは、家族で外食に行った時、席が空いてなくて待ったことはありませんか?

その時、順番を待つ前に名前を書きますよね。




店員さんはそれを見て、「お待たせしました。○名でお待ちの○○様~」と呼んでくれますよね。


あの時、みんな

カタカナで名前を書くのです。


なぜだかわかりますか?



その新聞記事によると,理由は次の2つだそうです。


① 簡単に書けるし、読みやすいから。

② いろんな人の目にふれるのでそっけなく名前を書きたいという気持ちが表れるから。



使いやすさと個人情報の保護を両立させるカタカナの力。

なるほど~と感動し,

武器

という言葉が思い浮かびました。


もしかしたら,カタカナを選択して使う場面だけでなく,ひらがなや漢字を選択すべき場面もあるだろうと考えました。


私たちは普段,何気なく日本語を使っています。


でも,ひらがなやカタカナ,漢字,ローマ字など,意外と日本語は複雑です。

その1つ1つの武器の

使い分け

に注目させられるような話づくりを目指しました。


そこで,導入に

日本語には,4つの武器がある。

と提示し,整理したうえで素材を提示することにしました。


そして,まとめの場面で

日本語は世界でも覚えるのが難しい言語と言われている

ということを伝え,日本語の使い分けに注目させた呼びかけをしています。



そう言えば,最近,担任している子どもが

飼育員

シークイン

と書いていました。


なぜ,

飼育員

と比べて

シークイン

は不適切なのか。


その理由の分かる子に育ってほしいですね。

大人でも,日本語の武器を上手に使い分けている日本人はあまりいないかもしれないです。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月18日金曜日

とっておきの話166「勢いのある姿を」の裏話

Twitterに,とっておきの話166「勢いのある姿を」の原稿をアップしました。

とっておきの話166「勢いのある姿を」の原稿



「姿勢を良くしましょう」


はだれしも言われたことのある言葉だと思います。

でも,子どものうちに直せる人は意外と少ないのかもしれません。

姿勢を良くすることは大切だけど,ついつい楽な姿勢に流されて・・・なんてことはよくあります。


僕が子どもの頃は、なかなか直せず、姿勢の悪い生活をいつの間にか送っていました。

今、大人になって、自分が猫背だったと気付きました。

背中が丸まっている状態が続いたので、上手く背が伸びず、身長も低いのかもしれません。

でも、姿勢が悪いと猫背になるだけではありません。他にも体のいろんなところに影響が出るそうです。



今回のとっておきの話では,2つの素材を使って姿勢が悪いと起きる危険について話を作りました。


① スマホ顔になる

みなさんは、スマホを持っていますか?

持っていない人も、ゲームをする時や本を読む時に猫背の姿勢をしている人は、スマホ顔になると言われています。

どんな顔か、見てみたいですか?



こんな顔です↓



 

② ストレートネックになる

英語でストレートはまっすぐ、ネックは首という意味です。

悪い姿勢をしていると、首の中の骨がまっすぐになってしまうそうです。

どういうことか、これも見てみましょう。

 




この2つの素材と出合った時は感動というよりも恐怖ですよね。

悪い姿勢を放っておくとこんな顔や首になってしまうのか!という恐怖です。


○○が大切と言うだけだと与える印象が弱いと思った時,

今回の話のように

○○しないと危険

と言ってみるのも1つの手です。



姿勢

という漢字は,勢いのある姿 と書きます。


勢いのない姿をしている人は,体にどんどん影響が出て

ますます勢いのない姿になってしまいます。


勢いのある姿


これも合言葉になるといいですね。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月17日木曜日

とっておきの話165「月曜病とスローマンデー」の裏話

Twitterに,とっておきの話165「月曜病とスローマンデー」の原稿をアップしました。

とっておきの話165「月曜病とスローマンデー」の原稿




月火水木金土日




一週間は7日間。

神様はどうしてそう決めたのでしょう。


みなさんは,どの曜日がお好きですか?

逆に,どの曜日がお嫌いですか?

曜日に好き嫌いなんて無いという人もいれば,

この曜日はいつもしんどくて・・・

という人もいます。



今回の素材は、ある病気の話です。

その病気の名前は・・・


「月曜病」

です。



「月曜病」とは、月曜日の朝になるとどこか気持ちが落ち込んだり、体調が悪くなったりする症状のことを言います。

みなさんの中にも、経験のある人はいるのではないでしょうか。


実際にある病院で血圧を測ったところ、月曜日の朝の血圧は他の曜日と比べて危険な値に近づくという研究結果も出ているそうです。

そして、月曜日は自殺者の多い曜日とも言われています。


当時,朝日新聞の天声人語に載っていました。

月曜病という言葉のインパクトの強さを今でも思い出します。




小学校教員としては、月曜日の健康観察が一番心配です。

子どもたちがみんな元気にそろって出席していると、安心します。

 



では、どうしたら月曜病を防ぐことができるのでしょう?

原因は、休日でゆっくりした体に、いきなりモードが切り替わってストレスがかかることにあるそうです。


そうならないために、次の言葉を意識して休日を過ごすと良いそうです。

スローマンデー


英語でスローはゆっくり、マンデーは月曜日という意味です。

ゆったりと月曜日を迎えましょうという意味です。


そのために、休日の間にやるべきことはやり、月曜日にそなえましょうと呼びかけている言葉です。


スローマンデーを意識した休日の過ごし方を心がけたいですね。


この素材に出合うまでは,

「どうしてこんなに月曜日はしんどいのだろう?」

と思っていました。


でも,月曜病という病のせいだと感じることで,月曜日独特の感情の不安定さに名前を付けることができました。


それだけでなく,スローマンデーという言葉を素材として組み合わせることで,月曜病に備えて休日の過ごし方を変えていくという視点を与えられます。


月曜病とスローマンデーはセットで覚えたい言葉ですね。


この話は休日前の金曜日や,月曜病の起こる月曜日にするのが効果的ですが,別の曜日でもかまいません。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月16日水曜日

とっておきの話164「過ぎ去れば二度と戻れない」の裏話

Twitterに,とっておきの話164「過ぎ去れば二度と戻れない」の原稿をアップしました。

とっておきの話164「過ぎ去れば二度と戻れない」の原稿




今回のとっておきの話のテーマは時間です。




時間は過ぎ去れば二度と戻れないものですよね。

でも,私たちは時間の有限性をそれほど意識して生活していません。



話の導入で,次のように問いかけます。


(二度と戻れない と板書)

今日は何の話だか予想がつきますか?



とっておきの話を聞くのに子どもたちが慣れてくると,

「今日はどんな話だろう?」

と予想しながら聞く子が現れます。


そうした時期に,こんな問いかけから話し始めるのも1つのテクニックです。



少し間をおいてから,

時間

と正解を言います。



ここから,ドラえもんの漫画の1コマにつなげていきます。


こんな素材です↓


のび太:なんだ,これは。

ドラえもん:時の流れだよ。このライトでてらすと目にみえるんだ。

ドラえもん:よくみておくんだね。きみがひるねしてる間も,時間が流れつづけている。

      一秒もまってはくれない。

      そして流れさった時間は二度とかえってこないんだ!!



この素材の良いところは,セリフとともに描かれる絵のインパクトです。

時間の流れを可視化し,のび太の表情を通して

「流れさった時間は二度とかえってこない」

というドラえもんのセリフを強調しています。


時間の流れは,私たちが思っている以上に高速で流れ去っていっているのです。

初めてこの素材に出合った時,そんな衝撃を覚えました。



この衝撃を聞き手により伝えるために,

今の時間を黒板に書いている間に,今の時間ではなくなる。

という演出を取り入れました。



【今は、20△△年△月△日、(午前・午後)□時□分□秒ですね。ちょっと書いてみましょう。

(その時の時刻を細かく板書)

 では聞きます。今先生が書いたのは、本当に今の時刻ですか?(少し間をおく)

 いえ、もう過ぎ去ってしまった時間です。この時間には、もうだれも戻れませんよね。】



ドラえもんの言う通り,時間は一秒もまってはくれないのです。


 



もう1つの素材は,時間をもう少し大枠で捉えたものです。

映画「Orenge」で出てきたシーンを素材にしました。




この素材を使って,最後に次のように呼びかけて話を終えます。



【過ぎ去った時間は過去のものになります。

でも、そこからどんな過去をたどってきたかによって、今は変わります。

朝、風邪をひいている過去があったらみなさんは今、学校に来ていないですよね。

今、この話を聞いていなかったら、時間について考えて過ごす未来はなかったですよね。

どんな未来につながるかは、今のあなた次第なのです。


「時間を大切にする」ということは、口で言うほど簡単なことではありません。1分、1秒、悔いなく生きたいですね。】






時間をテーマにした素材は他にも多くあります。

今回は盛りだくさんにならないよう,2つの素材にしぼって組み合わせてみました。

みなさんもぜひ,「時間」をテーマに話づくりをしてみてください。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月15日火曜日

とっておきの話163「わけ合えばあまる」の裏話

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とっておきの話163「わけ合えばあまる」の原稿




昔,担任していたクラスでこんなことがありました。


ある日の給食のコロッケおかわりじゃんけんで、こんなことがありました。



おかわりをしたい子は4人なのに、コロッケが3個しかなかったんです。仕方なくその子たちは、じゃんけんでもらえる3人を決めたんです。でも、もらえなかった1人の子の様子を見て、もらえた3人のうちの1人の子がこんなことを言いました。


「半分にすればみんなもらえるじゃん」


3個のコロッケが6個の半分コロッケになったんですね。1個ずつもらった4人の子たちがさらにみんなにこう呼びかけました。

「2個あまったので、ほしい人はいませんか?」

おかわりをあきらめていた別の2人がコロッケをもらっていったんですね。

3人で奪い合うことをやめたことで、6人が気持ちよくコロッケのおかわりをすることができたんです。




この光景を目の前にした時,相田みつをさんの次の詩が思い出されました。


『わけ合えば』

うばい合えば足らぬ
わけ合えばあまる
うばい合えばあらそい
わけ合えばやすらぎ

うばい合えばにくしみ
わけ合えばよろこび
うばい合えば不満
わけ合えば感謝

うばい合えば戦争
わけ合えば平和
うばい合えば地獄
わけ合えば極楽



自分にとって身近に起きた出来事と,相田みつをさんの詩を組み合わせてとっておきの話づくりをしました。

こうした形で素材が結び付くこともあります。





うばい合いによって起きるトラブルの多いこと。

少し考え方を「わけ合う」ことに変えれば,トラブルは起きなくなります。







この話をした後,子どもたちの姿を見て

「今のはうばい合ってしまったよね。」

「今のはわけ合えていたね。」

と声をかけてもいいでしょう。




わけ合う

が合言葉になれば,温かい雰囲気づくりにつながるでしょう。




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月14日月曜日

とっておきの話162「将来もしかしたら」の裏話

Twitterに,とっておきの話162「将来もしかしたら」の原稿をアップしました。

とっておきの話162「将来もしかしたら」の原稿




今回のとっておきの話のテーマは・・・重いです。

重いけど必要なことなので重要です。


なぜなら,数字がその重要さを物語っているからです。



40秒に1人


何のことだかわかりますか?




世界保健機関(WHO)の2014年の調査によると40秒に1人が世界のどこかで自らの命を絶っているそうです。

この40秒という数字,僕はとっても短く感じました。

そんなに速く世界のどこかで自殺していくのか,と。

今,この記事を書いている間にも,何人,いや,何十人という人が世界のどこかで自殺していると思うと,心が痛みます。


そして,日本では年間どれくらいの人が自殺していると思いますか?



答えは,

2万人以上

です。


2万を365日で割ると,54人ほどになりました。

日本であっても,毎日50人以上が自殺しているのです。

毎日50人以上ですよ?

今日だけでなく,明日も,明後日も,50人ずつ日本のどこかで誰かが自殺しているのです。

この数字は多いと思います。



もちろん,作成当時と比べ,数値は変わっているかもしれません。

とっておきの話として披露する前に,最新のデータに更新してから話すと良いでしょう。


ただ,

自殺の多さ

という意識は忘れないでいたいです。



みなさんは,次の写真がどんな場所なのか,ご存知でしょうか? 



東尋坊という場所の写真です。

有名な観光地の一つですが、自殺の名所でもあります。


ここで自殺する人を守るために、パトロールを続けているのが茂幸雄さんです。





茂さんが自殺しようとしている人を見つけた時の接し方はシンプルです。


それは、

まず話しかける。


そして、

ただそばに寄り添う。


しばらく時間がたってから、

一緒に休憩しないか?と別の場所へ誘う。


そうやって

絶対に見放さない、絶対に見捨てない

ということを伝えています。



こうした茂さんの行動は,心が弱った人を相手にどのように接したらいいのかを考えるヒントを与えてくれています。

僕も不登校傾向のある子に対して,担任としてこのような接し方をすることがあります。



考えたくないですが,将来,担任している子どもたちが大人になった時,人生に思い詰める瞬間が来るかもしれません。

だからこそ,小学生・中学生のうちに,とっておきの話を通して以下のような呼びかけをしておきたいのです。


【将来もしかしたら、あなたの身の周りの人が自殺しようと思う時が来るかもしれません。

または、あなた自身がそう思う時が来るかもしれません。


そんな時、その人にとって声をかけてあげる温かい存在になれるか、自分は一人じゃない、生きなきゃと思えるか。

それは今につながっていることかもしれません。


今、何気なく学んでいる、仲間や自分自身を大切にして生きる気持ちが、将来のいざと言う時につながっているという意識は、心のどこかに置いておきたいものですね。】



僕自身,うつ病になって「死にたい」と思った時期がありました。

自殺せずに済んだのは,家族や信頼する友達の存在があったからです。

今,とても幸せです。

僕のように救われる人が,全国にたくさん増えることを願います。


ここでは,自殺について「良い」「悪い」の明言は控えます。

しかし,実際に多くの人が自殺を選ぶ状況があり,自分の身の回りの出来事として考える重要なテーマであることは伝えたいです。


ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月13日日曜日

とっておきの話161「ほしい答えにつながる質問」の裏話

Twitterに,とっておきの話161「ほしい答えにつながる質問」の原稿をアップしました。

とっておきの話161「ほしい答えにつながる質問」の原稿




中村俊輔さんと言えば,日本代表としてワールドカップで活躍したプロのサッカー選手です。



彼は,サッカーが上手なのはもちろん,

質問の仕方が上手でした。


小さい頃、他の選手よりも体が小さくて苦労した中村俊輔さん。

そんな中村俊輔選手が小さい頃にしていた質問の仕方が他の人とは違ってステキだったのです。


サッカーが上手くなりたい時、こんなふうに質問しませんか?


「どうしたらドリブルが上手くなりますか?」

「どうしたらシュートが決まりますか?」


でも、中村選手は違いました。こんなふうにコーチへ質問していたそうです。


「ボールをキープするとき、ボールをかくすためには、どうやって手を使えばいいの?」

「そういう体のよせ方は、ファウルにならないの?」


中村選手の質問は、実際の試合で起こることをもとに自分のほしい答えにつながる質問をしていたのですね。

その後、中村選手は試合で使える技をどんどん身に付けていったそうです。


このエピソード素材を見つけて,次の言葉が浮かびました。


ほしい答えにつながる質問


質問をする時、なんとなく質問しているとなんとなくしか答えが返ってきません。

自分がほしい答えは何なのかをはっきりとさせ、それにつながるような質問の仕方を心がけましょう。という話です。






質問するという行為はみなさん何気なくやっていると思いますが,

質問の上手い人,下手な人がいます。


質問の上手い人には、相手も喜んで答えてくれます。

質問の下手な人には,相手も嫌々に答えてくれます。


みなさんは,どちらの人になりたいですか?

質問上手な人になってほしいですよね。


そんな時,今回のとっておきの話をぜひ実践してみてください。



この話題の面白いのは,上手な質問をしていた人として取り上げられた方が

サッカー選手

という意外性です。



確かに「質問」を専門として仕事している人は見かけません。

でも,どんな仕事をしている人であっても,「質問」を上手にすることは必須の技能だと言えるでしょう。


スポーツ選手の方のエピソード素材はとっておきの話にしやすい素材の1つです。

まずは好きな選手の伝記から読み始めてみると,思わぬ素材に出合えるかもしれません。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月11日金曜日

とっておきの話160「トイレの神様」の裏話

Twitterに,とっておきの話160「トイレの神様」の原稿をアップしました。

とっておきの話160「トイレの神様」の原稿



子どもも大人も,

トイレ掃除

と聞くと苦手なイメージをもつ人がいるものです。

排泄する場所なので,汚いイメージがあり,進んでしようとしないのです。


そんなイメージを見直し,トイレ掃除の大切さが伝わる素材を組み合わせたのが今回のとっておきの話です。



1つ目の素材は,

トイレを見れば分かる

という話です。


何が分かるか。


ビジネスの世界では、そこが良い会社かどうか分かる一番の場所はトイレだそうです。

トイレがきれいな会社ほど良い会社であることが多いそうです。


これは、学校にも言えます。

トイレがきれいな学校は、すてきな学校と呼ばれることが多いです。

トイレを見れば分かることって多いんです。





2つ目の素材は,この言葉。


トイレの神様


僕が子どもの頃、トイレの神様という曲名で

「トイレにはきれい好きな女神様がいて、トイレをきれいにできる人は美人になれる」

という歌が流行っていました。




本当かどうかは分かりませんが、トイレをきれいにできる人はきっと自分の身だしなみにも気を遣える人でしょうね。

だから、男の子もイケメンになるだろうし、女の子は美人になるのでしょう。




最後に,

【トイレ掃除へのイメージが少しは変わりませんか?】

と呼びかけて話を終えています。


いきなり変えることは難しいかもしれませんが,変わるきっかけにはなるのではないかと思います。



今回のとっておきの話では2つの素材が紹介されていますが,

トイレ掃除に纏わる話は世の中にいくつもあります。


様々な素材を組み合わせ,同じテーマで話づくりを楽しむのも良いでしょう。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月10日木曜日

とっておきの話159「同じ新幹線です」の裏話

Twitterに,とっておきの話159「同じ新幹線です」の原稿をアップしました。

とっておきの話159「同じ新幹線です」の原稿



人の固定概念というものは手強いもので,自分が思っているよりも意外と凝り固まっているものです。


例えば,何か物をイメージする時,今まで見てきた姿をもとにイメージします。

でも,その物に今まで見ていなかった姿があったとしたら・・・


あなたの固定概念はたちまち覆るのです。



今回のとっておきの話の素材は,新聞を読んでいたら,

僕の新幹線のイメージが覆った素材です。


みなさんは,新幹線と聞いたら,どんな姿を思い浮かべますか?


きっとこんな姿ではないでしょうか↓



一方,僕の出合った素材の写真はこんな新幹線の姿がありました↓



今まで見たことのない新幹線の姿だったので,

「えっ?」

と思わず声を出してしまいました。

すぐに,これは素材にしてみようと思いました。

みなさんもきっと,僕と同じように驚いたのではないでしょうか。


これは、新幹線が大きな部品ごとに運ばれている姿です。

ふだんは車が通っている普通の道路を通って夜中のうちに運び出されるそうです。

面白い姿ですよね。


でも、新幹線の部品はどのように運ばれてくるのだろうと想像力を働かせると、こんな姿があっても当たり前に感じますよね。

今みなさんが驚いたのはなぜか。


それは、新幹線は走っているもの、駅で止まっているものというふうに決めつけて他の姿を想像していなかったからです。

まさに凝り固まってしまっていた固定概念です。



こうした固定概念から抜け出すためには,

想像力を鍛える

ことが大切です。


今回のとっておきの話では,子どもたち向けに,想像力を鍛えるメリットを3つ紹介しています。


【想像力をきたえると良いことが3つあります。

 一つ目は、世界が広がります。あなたたちも今、新幹線の世界が少し広がったでしょ?

 二つ目は、優しくなれます。相手がどんな気持ちになるか想像できるようになるとね。

 三つ目は、楽しくなります。想像すること自体楽しめるようになっていきます。

 ふだんからいろんな想像を楽しんでみてくださいね。】


子どもに限らず,大人のみなさんも,ぜひ,想像力を鍛えてみてください。



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


2021年6月9日水曜日

とっておきの話158「理想の失敗を重ねる」の裏話

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とっておきの話158「理想の失敗を重ねる」の原稿



羽生結弦選手と言えば、フィギュアスケートの世界では知らない人がいないほど有名な人です。



何度も世界大会で1位を獲得してきた選手です。

大会に出る度に世界最高得点を叩き出す姿に圧倒されます。

そんな羽生選手も、こんなことを言っています。


人生の中で、数えてみたら100回以上試合をしている。

一つ一つ思い出しながら滑る


決して感覚だけで滑っている訳ではなく、過去の自分を振り返りながら滑っているのですね。


ある日,新聞を読んでいると,羽生結弦選手の記事が目に入りました。



見出しには,こんな言葉がありました。


理想の失敗


羽生選手には、理想の失敗というものがあるそうです。

ただの失敗と何が違うのか。

羽生選手は理想の失敗について、こんなふうに説明しています。


失敗した後、なぜだろうと考え切る。過程を恐れない。それが理想の失敗。


失敗の原因をただ考えるのではなく、“考え切る”。

失敗につながったことを恐れずにまた挑戦する。


考え切る と 挑戦する


これこそが理想の失敗だそうです。



私たちはよく,失敗した経験だけに目を向けて落ち込むことがあります。

でも,その原因を考え切る。そして,恐れず次また挑戦する。

自分の考え方次第で、失敗を理想の失敗に変えることができるはずです。

羽生選手のように、理想の失敗を重ねた人は、その先に大きな成功が待っていることでしょう。




ただの失敗と比べて,「理想の」失敗とは何なのかを考えさせられる良い素材だと思いました。

聞き手からすると,失敗に対する考え方が変わる話だと思います。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

2021年6月8日火曜日

とっておきの話157「栄光の裏には支える陰」の裏話

Twitterに,とっておきの話157「栄光の裏には支える陰」の原稿をアップしました。

とっておきの話157「栄光の裏には支える陰」の原稿




スポーツの世界には,栄光の輝きを放つ場面が生まれます。

しかし,その栄光の裏には必ず,

支える陰

があります。


とっておきの話37「裏方努力」の話にもつながります。

クイズ番組の裏でがんばるアナウンサーの話でしたよね。

彼らも 支える陰 と言えます。


今回の話は,クイズ番組ではなく,陸上競技での支える陰に注目しています。 



陸上競技の中でも,100m走の栄光と言えばこの人。



2017年に行われた100m走で、日本人選手初の9秒台を叩き出した桐生祥秀選手です。

10秒台の選手は大勢いても、当時9秒台を走る選手は一人もいなかったのですね。


そんな偉業を成し遂げた桐生選手の隣に映っている人がいます。



名前は,福岡渉さんという方です。

いったいこの人はどんな人だと思いますか?




正解は、こんな人です。


桐生選手が9秒台を叩き出したレースでスターターを務めていた人です。


この福岡さんの職人魂がすごいのです。

風の強さを見極め、リズムを感じる。そして、風が弱まったところを見計らって号令をかける。

しかも、最初の言葉は強めに言う。選手の背中を押すために。


9秒台が出た裏には、福岡さんの陰ながら支える姿があったのですね。




探してみると,こうした支える陰を感じるエピソード素材は多いものです。


高橋尚子選手と言えば日本人で初めてマラソンで金メダルを取った選手ですが、その栄光の裏には三村仁司さんというシューズ職人が努力して支える陰がありました。





良いシューズをはかないと足に負担のかかる長距離は走れないですからね。


こうした陰で支える人の話があることを忘れないでいると、自分にもそうした人がいることに気付きます。


アップした原稿はここで終わっていますが,今の自分なら,最後にこんな問いかけをして話を終えたいです。


あなたにとって支える陰とは誰ですか?



ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の裏話

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