Twitterに、とっておきの話481「やってもらったことよりも」の原稿をアップしました。
朝ドラをこんなに毎日観続けたのは久しぶりのことでした。
今シーズンの『舞い上がれ!』とても面白かったです。
録画しておいた15分の朝ドラを朝活の中で静かに観るのが毎朝の楽しみでした。
このドラマの見所としては、すごくそれぞれの登場人物の人生の生き方を感じるところだと思います。
主人公自身も、右往左往しながら人生を生き抜いていきます。
大きな挫折もありながらも、家族や身の回りの人たちと助け合い、一歩一歩進んでいく姿に勇気づけられます。
物語のキーパーソンである島のおばあさんにも人生の転換点がやってきます。
長年やっていた船の仕事を引退する時が来たのです。
長崎の五島列島から大阪へ移り住むことになったおばあさん。
お別れ会のシーンでのセリフに胸を打たれ、とっておきの話の素材にすることにしました。
ちなみにこのおばあさんは、他のシーンでも数々の名言を残していますが、今回はあえておばあさんが言われる側で良かった名言を取り上げています。
気になる方は『舞い上がれ!』の再放送を観てみてください。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(やってもらってうれしかったこと と板書)
みなさんは、誰かからやってもらってうれしかったことはありますか?例えば、落としたえんぴつを友達に拾ってもらってうれしかったなど、どんなことでも良いです。教えてください。(指名)
なるほど。そんな時、みなさんはやってもらった相手に何と言いますか?…ありがとうですね。
先生がこの前の朝見たドラマでも、船の仕事を引退するおばあさんに島の人たちがたくさんありがとうを言うシーンがありました。「やってもらったことを挙げていったらキリがないよね」というセリフの後、こんなことを言う人がいました。
(「本当だよ。だけど、いろいろやってもらったことよりも
ここにいてくれたことが一番うれしかった」と提示)(網掛けの部分を隠して提示)
やってもらったことよりも一番うれしかったこととは何でしょう?(指名)
ここには、「ここにいてくれた」ことと入ります。
このおばあさんが船の仕事でやっていたことの中身ではなく、そんな頼りがいのあるおばあさんが
自分の住む島にいてくれたことこそ大切で一番うれしいと感じたのです。
(「やってもらって」うれしい!より「ここにいてくれて」うれしい!と言われる人に と提示)
やってもらってうれしい!と言われるだけでなく、ここにいてくれてうれしい!と言われる人になりたいですね。そのためにはまず、身の回りの人に、やってもらったことにありがとうを言うだけでなく、そこにいてくれることにありがとうを言える人になりましょう。あなたのそばにいてくれる人たちの存在は、決して当たり前ではないのですから。】
いかがでしたか?
やってもらったことに人は目をいきがちです。
それは、点の事象しか見ていない証拠です。
点でしか見ていないありがとうは、点でしか伝わらないありがとうになります。
一方で、いてくれてありがとうには、線のありがとうを感じます。
今までずっと、そこにいてくれた。その存在そのものに感謝の気持ちを伝えているのです。
やってもらったことの積み重ねにより、温かい関係性ができた証拠です。
やってもらったことだけでなく、そこにいてくれたことに注目する。
そうすることで、感謝のレベルが上がる気がします。
そして、言った方も言われた方も、幸せな気持ちになると思うのです。
そんなことを考えさせられる話でした。
行動を取り上げて感謝を伝えることも大切です。
しかし、もっと大切なことは、存在に感謝することなのかもしれません。
このブログを読んでくださっているあなたという存在にも感謝を伝えたい。
いつも読んでくださってありがとうございます。