Xに、とっておきの話510「心の対話の時間」の原稿をアップしました。
またまた生井先生の語りの引き出しからインスピレーションを受けました。
やはり私自身、他の先生方のとっておきの話に興味があります。
先生に許可をいただき、今回も自分なりにアレンジして語りの引き出しを増やさせていただきました。
今回は社会科の授業での語りです。
それでは原稿をどうぞ⇩
【板書 戦争
この世界から戦争が無くなってほしいと思っている人?挙手
うん、先生もそう思っている一人です。では、なぜ今も戦争は無くなっていないのでしょう?指名
その理由はいろいろとあると思いますが、人はそれぞれこれをもっているからだと言われています。
板書 正義
みなさんにも正義があるはずです。でも、その正義が他の人を傷つけることがあるのです。
提示 キリンの写真
今からこの写真をきっかけに体験してもらいますね。何に見えますか?
指名 うん、キリンですよね。2頭キリンがいますよね。でも、ある人は、これは1頭のゾウだと言って聞かないんです。さぁもう一度一生懸命目を凝らして見てごらん。ゾウに見えてきたかな?…見えてこないね。
ちょうど今、キリンにしか見えないというあなたの正義と、ゾウだと言うその人の正義がぶつかっている状態なのです。
こういう時、どうしたらお互いに分かり合えるようになると思いますか?指名
提示 情報を集めてもっとよく考える 話し合う 実際に見る 理由を聞く
そうですね。社会科では、こういうことを大切にする学習なのです。自分が絶対に正しいと決めつけていると、争いになる。だからいろいろな情報を手に入れて、いろいろな角度から物事を考えるのです。
例えばこのキリンの写真以外の情報を手に入れてみましょう。実はこんなワイヤー作品でした。
演出 動画を見せる
1つの考えをもったとき、別の見方はないかな、別の立場だったらどう考えるかな、何であの人はそう考えたのだろう、自分の正義が誰かを傷つけていないかなって考えて、より深く調べたり話し合ったりしたら、みなさんの力で、この世界から戦争をなくすことができるかもしれませんね。
板書 社会科の授業は、心の対話の時間
日本中、世界中、さらに昔の人たちとも、それぞれが大切にしている正義について話し合うことができる。
社会科はそんな心の対話の時間なのです。】
いかがでしたか?
社会科の授業は、心の対話の時間。
なんてステキな表現なのでしょう。
子どもたちからして、戦争をなくすなんてことはきっと自分事にはなりにくいことのように思えます。
しかし、身近な人から始まる「対話」の重要性を示すことで、自分事として行動に移してみようという気持ちにさせてくれます。
YouTubeの動画(原典素材)も観てみました。
シンプルですがとても良い素材でした。
社会科だけでなく、道徳科でも使えそうな語りの素材ですね。
同じ素材を使ったとしても、語りの創り方は人によってそれぞれです。
それは同じ食材を使ったとしても、料理人によってメニューが変わることと同じです。
あなたはこの素材、どう料理しますか?
気になった方は、ぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
よいお年を!