Twitter X に、とっておきの話507「3つの数学的活動を楽しもう!」の原稿をアップしました。
とっておきの話507「3つの数学的活動を楽しもう!」の原稿
算数の授業におけるとっておきの話づくりの挑戦が始まりました。
一応私の専門教科ではありますが、まだまだ理解が浅いです。
まずは学習指導要領解説を読んでいくと、「算数・数学の学習過程のイメージ」という図がありました。
うーん、難解。笑
そこで、算数・数学教育にお詳しいフォロワーの力をお借りしました。
大変ご丁寧にご教示いただき、それを踏まえてなんとか子どもたち向けに語れるようにならないか試行錯誤してみました。
以上の図を分かりやすくするために、さらにご提示いただいた図がこちら↓
うーん、さらに難解です。笑
しかし、1つ1つの局面指導の重要性は理解できました。
今回は、局面に注目した語りは別の機会にするとして、まずは全体像の把握を子どもたちと一緒に試みようと思いました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(算数➡数学 と板書)
算数の授業を受けている小学生のみなさんは今、中学生になってから学ぶ数学の世界の基本的なところに立っています。
(数学的活動 と板書)
授業では、数学的活動と呼ばれる3つの活動を楽しみながら学んでいきましょう。簡単に言うと、算数の授業で「考える活動」と「表現する活動」のことを言います。
算数が苦手な人?(挙手)うん、いるよね。どうして苦手か理由が言える人?(指名)
なるほど。先生は今まで同じ質問をたくさんの子にしてきましたが、こんな理由を答える子が多くいました。(次の文を提示)
だって算数の問題なんかふだんの生活で使わないものもあるから意味無いもん
この子と同じ気持ちになったことがある人?(挙手)なるほど、でもね、これを見てください。
(図を提示)
数学的活動は、①の現実の世界で考えるぐるぐるだけではありません。
もちろんふだんの生活から問題につなげることは大切だけど、数学の世界からふだんの生活につなげる②の数学の世界で考えるぐるぐるもあるのです。
こっちはみんなにとってすぐに役立つとは思えないかもしれないね。
そこで③の表現し、伝え合う活動が大事になってきます。
みんなと考えたことを表現して、伝え合っていくうちに、①のぐるぐるからも、②のぐるぐるからも考えられるようになって、現実の世界と数学の世界の重なりを感じながら問題を楽しく解けるようになります。
3つの数学的活動を楽しみながら学んでいきましょう。苦手な算数も、ふだんの生活につながることが分かって、きっと好きになりますよ。】
いかがでしょうか。
子どもたちがこの難解な図を理解するためには、まずは言葉を簡単にします。
その上で、子どもたちも自分事として共感できるような困り感を提示するようにしました。
こうすることで、困り感を解決するためにこの図は大切そうだと思えるようにしています。
自分がいつも悩んでいた「算数の問題なんかふだんの生活で使わない」という考え方は、①のぐるぐるだったのだと気付いてほしいです。
また、③の表現し、伝え合う活動があるからこそ、算数と現実の世界が重なっていく感覚も味わってほしいです。
こうした願いのもと、今回のとっておきの話を創ってみました。
まだまだ粗削りな部分はあるかと思いますが、
・算数の授業で「考える」って何だろう?
・算数の授業で「表現する」って何だろう?
とじっくり向き合うきっかけになったらいいなと思います。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。