ラベル 道徳 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 道徳 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年2月15日木曜日

とっておきの話523「みんなで決めたから、みんなで守る。」の裏話

  Xに、とっておきの話523「みんなで決めたから、みんなで守る。」の原稿をアップしました。

とっておきの話523「みんなで決めたから、みんなで守る。」の原稿



 規則の尊重について、子どもたちにどのように語りますか?

 そもそも規則やルールって、なぜ守らないといけないのでしょうか?



 意外と教師自身が明確な答えを持ち合わせていないことがあるものです。


 私はこの「なぜ守らないといけないの?」という問いに対して、

みんなで決めたのだから、みんなで守る。

 という答えは1つの真理なのではないかと考えています。


 規則やルールに文句が出る時は、大抵次の2つのことが原因になっています。

 1つ目は、自分ではない誰かが勝手に決めて押し付けてくる規則やルールだと思っているから。

 2つ目は、自分だけが守らないといけないと言われているような気がしてしまうから。


 この2点を解消する言葉が「みんなで決めたから、みんなで守る。」なのです。

みんなで決めているんだよ。だからみんなで守ろうね。

 そんなメッセージが伝わり、規則やルールを守る大切さについて考え直すきっかけとなればと思い、創りました。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 ルール

 ルールを決めるのは誰でしょう?指名

正解は…みんなです。ルールは、「みんなで決めたルール」なのです。

板書①みんなで決めたルール


 いやいや、元々決まっていたルールはみんなで決めていないよと思う人もいるでしょう。でも、今のみんなからしたら元々決まっているように見えるルールも、昔のみんなで決めたルールなのです。

これを「みんなで決めてきたルール」と言います。

板書②みんなで決めてきたルール


 ルールを変えたいと思ったことのある人はいませんか?挙手

その気持ちは自然なこと。もしかしたら、状況によってはルールが変わることもあるかもしれません。

これから「みんなで決めていくルール」もあるのです。

板書③みんなで決めていくルール



①~③の3つの言葉を見比べて、ルールについて何か気付いたことはありま

すか?…こうしたら分かりやすくなるかな?

提示

    過去 みんなで決めてきたルール…②

    今  みんなで決めたルール  …①

    未来 みんなで決めていくルール…③


 過去も今も未来も、ルールはみんなで決めるものなのです。だからこそ、みんなで守るものなのです。



板書みんなで決めたから、みんなで守る。

 これからも「みんな」を意識してルールを守っていきましょう。】


いかがでしたか。


シンプルだけど深い言葉だと思います。


過去も今も未来も、みんなでルールを決め、みんなで守るのです。


さらに視野を広げていくと、この国の憲法もそうですよね。

憲法改正には、国民投票のシステムがあります。


どんなに小さなルールも、どんなに大きなルールも、みんなで決めてみんなで守るものとして存在している訳です。


だからこそ、規則の尊重が大切なのではないでしょうか。

なぜなら、みんなを構成する一人一人の人間が規則の尊重を大切にしているという大前提が無ければ、その規則は存在する意味が無いからです。


みんなで決めたから、みんなで守る。

これは言い換えると、

みんなで守れるから、みんなで決める。

とも言えます。


だから規則やルールとは、一人で向き合うのではなく、関係する人全員で向き合うものだと言えます。

学級のルールと向き合う時には、その学級にいる全員で向き合いたいですよね。

担任も含め、子どもたち全員で一緒に考え、決め、守っていきたいです。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年2月9日金曜日

とっておきの話522「ミラーニューロン~分かち合う喜び~」の裏話

  Xに、とっておきの話522「ミラーニューロン~分かち合う喜び~」の原稿をアップしました。

とっておきの話522「ミラーニューロン~分かち合う喜び~」の原稿


 人間という生命体は、一人で完結するものではなく、全人類で構成されている。

 もっと簡単に言うと、人は決して一人では生きていないのです。

 だからこそ、人と人は通じ合うものがあります。

 今回の話に出てくるミラーニューロンもその1つ。



 本能的に脳の仕組みとして備わっているものなんですね。

 それは、分かち合うという仕組みです。


 相手のことを分かろうとする。

 その姿勢が、お互いになされることで、分かち合うは成立します。

 この分かち合う喜びを感じられるようになっているのです。

 しかし、始めは意識的に相手のことを分かろうとしないと、分かち合う喜びに達することはできません。

 今回の話をきっかけに、意識づけをしていきたいと思いました。


 それでは原稿をどうぞ⇩


【演出 あくびをしてみせる

 今、先生があくびをしたのを見て、自分もつられてあくびをしそうになった人は手を挙げてください。挙手

この現象には、こんな名前が付いています。


板書 ミラーニューロン

人間の体の中には、ミラーニューロンという「他人と自分の心を映し合う機能」をもった神経細胞があります。この細胞の働きによって、人間の脳は他人の行動を自分のことのように知覚することができます。今、先生につられてあくびをしそうになった人は、体の中のミラーニューロンが働いたのです。

提示

 A 一人でお店の高級料理を食べる

 B 家族みんなでいつもの夕飯を食べる


 みなさんは、どちらに喜びを感じますか?挙手

Aに挙げた人もいると思いますが、ミラーニューロンの働きを考えると、一人で味わう喜びはみんなで一緒に味わう喜びに比べると続かないそうです。

板書 分かち合う喜び

 このようにみんなで一緒に分かち合う喜びが生まれるように過ごしていると、ミラーニューロンが働いて喜びがどんどんと大きくなるそうです。

 一人で自由に味わう喜びも良いですが、みんなと一緒に分かち合う喜びも意識して過ごしてみませんか?】


いかがでしたか。


ミラーニューロンは本能的に働くものとして備わっています。

でも、意識的に働かせることで、より働くようになるはずです。


私たちは本来、お互いを分かち合う喜びを感じられるはず。

どんなに相手のことが憎くても、恨んでも、どこかで分かち合う喜びを感じられるのではないかと模索する。

こうした感覚も大事ですね。


一人で味わう喜びもいいですが、みんなと分かち合う喜びも感じられる人に育ってほしいです。

クラスの誰もがこうした喜びを感じられるようになると、その場は間違いなく心理的安全性の保たれた場と言えるのではないでしょうか。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年1月30日火曜日

とっておきの話521「自分身を使い分ける」の裏話

  Xに、とっておきの話521「自分身を使い分ける」の原稿をアップしました。

とっておきの話521「自分身を使い分ける」の原稿


分人主義

という言葉を知り始めていた当時。

人には必ず分人と呼ばれる人がいて、みんなその場所の状況や人間関係に合わせた自分の分身を使い分けているという考え方です。

人によっては分人がたくさんいる人も、分人なんていない人もいるかもしれません。


分人という言葉は子どもにとっては難しいので、何か代わりになる言葉を探していました。

そこで、自分の分身という意味で

自分身

という言葉でとっておきの話を創ることにしました。


それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 自分 何と読みますか。斉読 自分 ですね。突然変なことを聞くかもしれませんが、自分は世界で何人いると思いますか? 板書 自分は一人  たった一人ですよね。当たり前だと思ったみなさんにこんな言葉も教えます。

板書 自分身 何と読むと思いますか。 これは、「じぶんしん」と読みます。

どんな意味の言葉だと思いますか?指名


自分身とは、自分の分身という意味です。世界に自分は一人しかいませんが、自分の中にいる自分の分身は…実はたくさんいるのです。

板書 自分身=自分の分身 は、たくさんいる。

提示   A 家族と過ごしている時の自分

     B 友達と過ごしている時の自分

     C 先生と過ごしている時の自分

 例えば、誰と過ごしているかが変わるだけで、自分身は変わります。家族、友達、先生、それぞれ自分の言葉遣いや行動が変わりませんか?他にも、「いつ」「どこで」が変わるだけでも、自分身は変わります。

 みなさんは自分身、何人いるでしょうか。


板書 自分身を使い分ける

 大切なのは、自分身を相手や時、場所によって使い分けることです。自分身を意識すると、相手から信頼されやすい人になれます。

さぁ、今は先生が前に立って話している教室での時間です。どの自分身を意識したら良いかわかるかな?

板書 分身!

 みんなで分身!と言って、意識した自分身を見せてください。いくよ~

斉読 分身!】



いかがでしたか。


抽象的な概念なので、最後にみんなで分身するイメージを膨らませる演出を取り入れました。

子どもたちは大人と比べて素直な心をもっています。

なので、ありのままの姿でどんな人とも接することができます。

その一方、TPOに合わせて動くことが苦手です。

時として礼儀の無い行動をしてしまうこともあります。


また、ありのままで生きようとするほど、人間関係の中で悩むことも増えます。

もっと柔軟に、自分が目の前にしている人との関係性に合わせて自分の分身を使いこなす人になってほしいです。


大人の社会なんてそうですよね?

みんながみんなありのままで働いている訳では無いと思います。

学校も同じです。

どこかで譲り、どこかで譲ってもらって人間関係は形成されていきます。


今はどの自分身を出したらいいのかな?


ここを瞬時に見極めて行動できる子に育ってほしいです。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年1月29日月曜日

とっておきの話520「サインフレンド」の裏話

  Xに、とっておきの話520「サインフレンド」の原稿をアップしました。

とっておきの話520「サインフレンド」の原稿


 友達とは何ですか?

 この質問は、大人でも明確に答えることは難しいでしょう。


 さらに、「親友」なんて言葉もあります。

 友達と親友の違いは何ですか?

 これも人によって答えは様々でしょう。


 このように友情や仲間をテーマにした話は、1つの小話だけでは包み切れないものです。

 しかし、少しずつ新しい視点を増やしていくことで、このテーマの探究を子どもたちと一緒に楽しむことはできます。


 今回の小話「サインフレンド」は、当時私が「友達」と「親友」の間にもう一つ友情のステップがあるのではないかと仮説を立て、「阿吽の呼吸」という言葉と組み合わせてできた語りです。


 クラスの仲間とは友達になれない子がいても、サインフレンドにはみんなとなれる。

 そんな願いを込めました。


 それでは原稿をどうぞ⇩



【板書 阿吽の呼吸

何と読むでしょう。 「あうんのこきゅう」と読みます。

「阿」は口を開き発する声なので息を吐くこと。

「吽」は口を閉じ発する声なので息を吸うこと。

つまり、「阿吽の呼吸」とは「息を合わせる」という意味です。

板書 息を合わせる

 みなさんには、友達の中でも特にこの人とは息がぴったり合うという友達はいませんか?


板書 サインフレンド

 サインは英語で「仕草、合図」、フレンドは英語で「友達」という意味です。

小さな仕草や合図だけで息がぴったり合う友達のことをサインフレンドと言います。

 サインフレンドの関係を続けていると、友達がだんだんと親しい友達へと変化していきます。それを「親友」と呼びます。

板書 親友

 いきなり「親友」の関係を目指すのは難しいでしょう。

しかし、サインフレンドの関係なら、身近な友達から作っていくことができます。それは、まだ友達ではない新しく出合ったクラスの仲間とも、そんな関係が築けるはずです。


試しにみんなで一緒に息がぴったり合うサインをしてみましょう。

演出(以下のように、同じポーズをするレクを取り入れる)

①「先生と同じポーズをしてみてください」と言ってみんなでやる

②「○○くんと同じポーズをしてみてください」と言って子ども同士でやる】



いかがでしたか。


この話をすると、子どもたちは小さな仕草や合図をお互いに積極的に使うようになります。



特に声を出さずに意思疎通ができる喜びを味わうと、サインフレンドの人間関係形成が加速します。

学級内に温かい阿吽の呼吸を生み出すことができれば、子ども同士の人間関係は良好なものになっていくでしょう。


「サインフレンド」という言葉は、当時私が思いついた造語です。

私が思うに、本当の親友とはこういうことができると思うのです。

お互いの気持ちを察して動く。

これは大人でも難しいですよね。

でもそれができる。

そういう関係を、親友と言うのではないでしょうか。


また、友達でなくても、クラスの仲間としてサインフレンドになることもできます。

合う合わないはどうしてもあるけども、いざ協力する時にはサインフレンドになってお互いの気持ちを察して動いていく。

そんな関係性もまた良いのではないでしょうか。


気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年1月24日水曜日

とっておきの話519「物を大切にできない人は」の裏話

  Xに、とっておきの話519「物を大切にできない人は」の原稿をアップしました。

とっておきの話519「物を大切にできない人は」の原稿


 物と人というのは、いつも何かしらのつながりがあると思うのです。

 なぜなら物は全て、人が創り出したものですから。

 もちろん、自然界が創り出した崇高な物もありますよ。

 でもそれだって、人が定義づけた物ですよね。

 そして、私たち人も自然界が創り出した物なのですから。

 自然を介したとしても、やはり物と人は深くつながっているのだと思います。


 こうした考え方のもと、私はよく物を人に喩えて子どもたちに指導することが多いです。

 幼児の成長過程にも見られる

 アニミズム

 という心理作用を踏まえた指導です。

 典型的なものとして、生命のないもの(玩具や車など)に生命や意思があると考える心理作用を指します。



 発達していく中でこの心理作用が薄れる子もいますが、完全に消える訳ではありません。

 それに、物にも命があるという考え方で物に接した方が良いことは意外とたくさんあります。

 今回の話も、その「良いこと」の1つの事例を提示しています。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【提示 傷つけないで。汚さないで。大切にして。

今日は何についての話だと思いますか?

物を大切にしましょうという話だと思った人?挙手

手を挙げた人は、半分正解ですが、半分不正解です。


 提示 物を大切にできない人は

 実はこの続きがあるのです。どんな言葉が続くと思いますか?指名

ヒントを見せますね。

提示 物を大切にできない人は、□も大切にできない。

 □に入る言葉、もう分かりましたね?


 正解は、人 が入ります。

確かにそうだと思った人?挙手

なぜ物を大切にすることが人を大切にすることにつながるのかな?指名

なるほど。物との接し方は、人との接し方とつながっているようですね。


提示 物を大切にできる人は、人を大切にできる。

 みなさんは、物も人も大切にできる人になってください。そのために、まずは物を大切にすることから意識してみましょう。人を大切にできる人に成長していきます。すると、あなた自身が人から大切にされる人になれます。

提示 人を大切にできる人は、人から大切にされる人になる。】


いかがでしたか。


物を大切にできる人は、人も大切にできる。

物を大切にできない人は、人も大切にできない。


よく「物に当たるな」という言葉を聞きますよね。

あれは真理だと思うのです。

なぜなら、怒れた時に物に当たっているような人は、そのうち人に当たる人になるからです。

子どもたちには、物を大切にしないことを何とも思わないような哀しい人にはなってほしくありません。


この話は、特別支援学級の子どもたちにも語ったことがあります。

彼らの場合は、全体で語るだけでなく、その後も合言葉として何度も個別に声を掛け続けました。

物を大切にしている場面では、物に代わって嬉しそうな声を聞かせました。

物を大切にしていない場面では、物に代わって悲しそうな声を聞かせました。

そんな積み重ねをしていく中で、物にも人にも優しくできるようになった子はたくさんいます。


物と人とのつながりを意識すると、身の回りの物への見方も大きく変わります。

そして、人を大切にできる人は、人から大切にされる人になります。

全ての子どもたちがそんな人になってほしいと願い、語るようにしています。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年1月20日土曜日

とっておきの話518「自分勝手と相手意識」の裏話

  Xに、とっておきの話518「自分勝手と相手意識」の原稿をアップしました。

とっておきの話518「自分勝手と相手意識」の原稿


 四字熟語は語りの中でキーワードになりやすい素材です。

 さらに、イメージしやすい四字熟語と反対の言葉も四字熟語で表せることができるのなら、よりキーワードとしての役割を果たせる素材となります。


 自分勝手と相手意識


 この2つの四字熟語は、語った後も様々な場面で応用できるキーワードと言えるでしょう。


 「それは自分勝手だね。相手意識をもっと高めよう」と呼びかけることもできるし、

 「今の相手意識、よかったよ!自分勝手な人がいなくてすばらしい」と褒めることもできます。


 語りを通して、こうした日常に溶け込んでいくキーワードを子どもたちと一緒に共有することはとても大切です。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 自分勝手


 この中に、自分勝手な人を見たことがある人?挙手

 では、自分勝手だったなぁと自分自身が思ったことのある人?挙手


 自分勝手な相手も嫌だし、自分勝手な自分も嫌ですよね。

 今日は、そんな自分勝手とは反対の言葉を紹介します。何だと思いますか?

ヒントは、同じ四字熟語です。


板書 相手意識

 「あいていしき」と読みます。読んでみましょう。さんはい。斉読


 自分勝手から脱け出すためには、相手を意識することが大切です。

相手を意識するということは、相手の気持ちを考えることにつながります。


提示 思いやり 親切 ありがとう ごめんなさい・・・

 これらは全て、相手意識からつながった行動や言葉です。


演出 板書された「相手意識」という言葉を指差しながら 

もう一度読んでみましょう。さんはい。斉読

 

 みなさんは今日から、自分勝手を脱け出し、相手意識ができる人になってください。そこから様々なステキな行動や言葉につながるはずです。すると、もっと相手意識ができるようになりますよ。

相手意識の輪を、このクラスで広げていきましょう。】



いかがでしたか?


実は、自分のことを自分勝手であると自覚していて自分勝手な行動をしている人って、そんなに多くいません。

大体が、自分勝手であることを自覚していないパターンが多いのです。

子どもたちの中にもこうした子は多くいて、全体で語りかけることに加え、個別に声掛けしていかないといけないと思います。

教師の語りかけや声掛けを通し、どんな行動が自分勝手になってしまうのか自覚していく。

その過程を踏まえ、相手に意識が向いていくのではないでしょうか。


相手意識のはじめの一歩は、自分の自分勝手さを自覚することなのです。



人間誰しも自分勝手な部分があります。

でもだからこそ、相手意識につながるのびしろを誰しも持っていると言えるのです。


どんなに自分勝手な子どもでも、相手意識につながる芽はきっと出ているはずです。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2024年1月17日水曜日

とっておきの話517「大嫌いな自分も、大事な自分。」の裏話

  Xに、とっておきの話517「大嫌いな自分も、大事な自分。」の原稿をアップしました。

とっておきの話517「大嫌いな自分も、大事な自分。」の原稿


 自分のことが好きな人もいれば、嫌いな人もいます。

 たとえ自分のことが好きな人でも、もしかしたら大嫌いな自分に出合う瞬間が来るかもしれません。

 そんな大嫌いな自分も、自分の中の一部だと捉える。

 さらに言い換えると、自分を受け止めることができるようになりたいですね。


 自己肯定感の低い子どもたちは、何でも自己否定してしまいがちです。

 そんな自己否定を自己受容に切り替えるきっかけづくりになればと思います。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 大嫌いな自分

 みなさんは、自分のことなんて大嫌いだと思ったことはありますか?

自分のことをなかなか好きになれない人もいるかもしれませんね。


 最近、ドラマを観ていたら主人公が「こんな私なんて大嫌い!」と叫ぶシーンがありました。夢に向かってがんばっていたのに、失敗の連続で思うようにいかない自分のことが嫌になったのです。その時、主人公のお母さんが言った言葉がとてもステキな言葉でした。こんな言葉です。


板書 大嫌いな自分も、大〇な自分。

 〇の中には漢字1文字が入ります。何だと思いますか?


正解は

板書 大嫌いな自分も、大事な自分。

です。


大嫌いな自分がいてもいい。それも大事な自分なのです。



最後に先生から、みんなに次の言葉を贈ります。


提示 演出 ゆっくりと気持ちをこめて読み聞かせる


  大好きな自分も、大嫌いな自分も、ぜんぶ大事な自分。

  自分を大事にできて初めて、相手を大事にできる。

  自分を大事にできる人は、相手から大事にされる人になる。

  大嫌いだと思っていた自分を大事にしてくれる人に出会える。

  そうやって、大嫌いな自分はいつかきっと、大好きな自分の一部になる。】


いかがでしたか。


 いきなり自己否定から自己肯定に切り替えるのは難しくても、まず自己否定から自己受容には切り替えられそうですね。

自己受容ができて、その次に自己肯定が来るのだと思います。

自己受容はいわば、自己否定と自己肯定が入り混じっている状態。

でも、自分を自分だと受け止めている状態です。


大嫌いな自分も、大事な自分。


 この言葉から、自分を大事にする気持ちを育てていってほしいです。

 さらに、語り終わりには、この言葉を引き立てるような言葉を紡いでみました。

 しかし、聞き手の実態によっては、蛇足になる可能性もあります。

 ここら辺の見極めは非常に難しく、付け加えるべきかどうか今回も迷いました。


 ちなみに素材は朝ドラから来ています。



 朝ドラはいつもハッとするようなセリフに出合う可能性が高いです。

 何気なく観ているものから思わぬ素材がやってくるものです。



 ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

 気になった方はぜひ、実践してみてください。

2024年1月14日日曜日

とっておきの話516「自信と約束 ~自分との約束を守る自分に~」の裏話

  Xに、とっておきの話516「自信と約束 ~自分との約束を守る自分に~」の原稿をアップしました。

とっておきの話516「自信と約束 ~自分との約束を守る自分に~」の原稿



 当時の私は、中田敦彦さんのYouTubeチャンネルにハマってよく観ていました。

 このとっておきの話は、その中でハッとさせられた「自信」についての小話です。

 

 自信が無い人は、大人も子どもも本当に多い時代となりました。

 教師であっても、自信の無い人は大勢います。

 担任する子どもたちも、自信の無い子で溢れています。

 そんな中で、「自信」をテーマにした語りは絶対に必要だと思います。

 この語りもそんな語りの1つの例としてご覧ください。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【提示 自信

みなさんは、自信がありますか。ある人?ない人?挙手

では、自信の付け方を知っている人?挙手 指名


 今日は自信の付け方を1つ紹介します。

提示自分との約束を守ると、自信がつく。

自信は、自分との約束を守るとつきます。どういう意味だか分かりますか?


板書 自信=自分を信じる

自信は、漢字で「自分を信じる」と書きます。では、どうしたら自分を信じられるのでしょうか?それは、自分が信じる側で考えてみると答えが見えてきます。つまり、あなたはどんな人を信じたいと思うかを考えるのです。


提示

A いつも約束を守らず、なまけている人

B いつも約束を守り、努力し続けている人


AとB、あなたはどちらの人を信じたいですか?挙手

Bを選ぶ人が多いと思います。これは、自分に対しても同じです。


板書 自信=自分を信じる=自分との約束を守る




人は何かしら自分との約束をしているものです。それは目標と言い換えても良いでしょう。○○を目指す。○○は絶対にやり切る。○○だけはしないようにする。みなさんにもあるはずです。目を瞑って少し考えてみてください。


 

自分との約束、思い浮かびましたか?その約束を守り続けることができると、自分を信じられるようになります。

みなさんもぜひ、自分との約束を守り、自信いっぱいに毎日を思い切って過ごしてみてください。

自分を信じられる人こそ、人から信じてもらえる人になります。

自信が無くなってきたら、またこの話を思い出してみてください。】


いかがでしたか。


自分との約束を守っていると、自信がついてくる


当時の私は、この「自分との約束」という視点が素敵だなと思いました。

自分との約束を守れる人は、他人との約束も守れる人なのですよね。


すると、自信だけでなく、他信も積み重なるのです。

周りから信用される人になれる。

この原点となるのが、自分との約束を守ることなのだと学びました。



あなたは、自分との約束を守り続けていますか?

そして、担任している子どもたちは、自分との約束を守っていますか?


ここを問いかけ、自分事として振り返る機会をつくっていくと、だんだんと自信がついてくるのかもしれませんね。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。


2024年1月7日日曜日

とっておきの話515「自由の芽と責任の芽」の裏話

  Xに、とっておきの話515「自由の芽と責任の芽」の原稿をアップしました。

とっておきの話515「自由の芽と責任の芽」の原稿



 自由と責任


 両者とも道徳的テーマとして取り上げられやすいものですよね。

 自由を得るためには、責任を果たさなければならない。

 責任を果たすためには、自由が保障されていなければならない。

 両者は相互関係で成り立っています。


 しかし我々は、自由と責任を切り離して考えてしまいがちになります。

 子どもたちもそうです。

 自由ばかりを主張する子や、

 責任に押しつぶされそうになっている子がいます。


 こうした自由と責任の関係性を、芽に喩えて語る試みが今回の話です。


 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 芽の絵を描く

これは、みんなの心の中にある自由の芽です。


板書 自由の芽

誰もが育てたい芽です。自由が広がると嬉しいですよね。自分は今、どれくらいこの芽が育っていると思いますか?体で表現してみてください。


演出 子どもたちにジェスチャーを促す

なるほど。でもね、先生は同時に育ててほしい芽があると思っています。


板書 ○○の芽

○○の中にどんな言葉が入るか分かりますか?指名


自由の芽と一緒に育てる芽。正解は…責任の芽です。

板書 責任の芽


 自由の芽と責任の芽は、同じ高さで育てていかないと心のバランスが悪くなり、思うように自由がもらえなかったり、責任の重さに辛くなったりします。


提示

A 自由の芽が高く、責任の芽が低い状態

 

B 自由の芽が低く、責任の芽が高い状態

 


 Aのように自由の芽ばかり育つとわがままな心が育ち、「ルールを守る」という責任を果たさずに自由と向き合うことになります。これでは周りの人とトラブルが起きたり、危険にさらされたりして心配なので自由は与えられません。

 Bのように責任の芽ばかり育つと責任感をもち過ぎてしまい、限られた自由の中でがんばることになります。これでは息苦しく、心が疲れてしまいます。


自由の芽と責任の芽は同時に育てていきましょう。自由が増えると楽しい思い出ができます。責任を果たす経験を積み重ねると自信が湧いてきます。

みなさんなら、どちらの芽も伸び伸びと育っていくことでしょう。】


いかがでしたか。


芽に喩えて表現してみると、自由と責任の関係性がよくわかるのではないでしょうか。

自由の芽と責任の芽は同時に育てていかなければならない。

といったメッセージが伝わる語りになればと思いました。

実際にこの話は、卒業式で使われた方もいるようです。


抽象概念ほど、視覚的にわかりやすく具体物に喩えて表現する。

見せる力の語り術の1つですね。

最近、フォロワーさんで、抽象と具体の往還が大切という考え方をされている方がいらっしゃいました。

私の語りも、抽象と具体を往還しながら子どもたちに伝えたいメッセージを届けているなぁと思います。


どんな抽象があり、それをどう具体化していくか。

また逆に、具体に対して、どんな価値を付与して抽象化していくか。

この往還が大切なのだと思います。


自由と責任の話も同じ。

このままでは抽象的なままです。

どう料理するか、いつも料理人の腕が試されています。



ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

気になった方はぜひ、実践してみてください。

2024年1月6日土曜日

とっておきの話514「私を支えるもの」の裏話

  Xに、とっておきの話514「私を支えるもの」の原稿をアップしました。

とっておきの話514「私を支えるもの」の原稿



 今日から、拙著『こどもの心に響く とっておきの話100』でしか公開されていなかった原稿もアップすることにしました。

 Xでもポストしましたが、語りの内容だけが大事なのではなく、ねらいや背景も大事なので、まだ読まれていない方はぜひこの機会にご購入ください。


 自分が今、どれだけの数とっておきの話を創ってきているのか、正確に把握したかったんですよね。だから、書籍でしか紹介していなかったとっておきの話と向き合う機会をつくってみました。


 今回紹介する「私を支えるもの」は、執筆をしていく中で詩を素材にしたとっておきの話に偏りがあると編集者さんからご指摘を受けたことがきっかけで出合った素材をもとに創った語りです。


 その頃の僕は、相田みつをの詩ばかり素材にしていました。

 調べていくと、銀色夏生さんという詩人に出合うことができました。



そんな銀色夏生さんの詩集から、ピンと来た詩を素材にしています。



 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 自由

 みなさんは、自由になりたいと思ったことはありますか?

 実は、自由になる方法を教えてくれる詩があります。読んでみたいですか。

…こんな詩です。


提示

私を    ものを

私が忘れる時

私は自由になる


 

どうやら何かを忘れると、自由になれるようです。□にはどんな言葉が入ると思いますか。


正解はこちらです。


提示

私を支えるものを

私が忘れる時

私は自由になる


 「私を支えるもの」というのは、例えばみなさんなら何を思い浮かべますか?

家族や友達などの大切な人を思い浮かべる人もいれば、お気に入りのぬいぐるみやゲームなどの大切な物を思い浮かべる人もいるでしょう。それらを忘れる時、あなたは自由になれるのです。つまり、支え無しで自立して生きると、自由になるという訳です。



板書 自立➡自由

 自分を支えるものを忘れるくらい自立できた時、本当の意味で自由になれるのかもしれませんね。

 支えてくれる人や物に感謝することは大切ですが、そこに甘えてばかりでは自由になれません。

 ぜひ、自分の人生を自分で歩んでください。

 その先にきっとあなたの望む自由な世界が待っているはずです。】



いかがでしたか。


自由と自立のつながりについて考えさせられる詩ですよね。


子どもたちからすると、自由と自立につながりを感じている子は少ないかもしれません。

どうしても自由と聞くと、「~してもらう」「~し放題」といった印象が強いからです。


しかし、実際は自立していることが重要なのです。

自由を自分でコントロールする力と言いましょうか。

別のとっておきの話『自由の芽と責任の芽』にもつながりそうな話ですよね。


自由を手に入れるためには、自立すること。


そんなメッセージを伝えてみたいです。


銀色夏生さんの詩は他にも素敵な詩がありますので、これを機に気になった方はぜひ詩集を読んでみてください。



ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

気になった方はぜひ、実践してみてください。

2024年1月4日木曜日

とっておきの話513「もともとあなたの中にある 素敵」の裏話

  Xに、とっておきの話513「もともとあなたの中にある…素敵」の原稿をアップしました。

とっておきの話513「もともとあなたの中にある…素敵」の原稿



 今回の参考文献は、aco**:.°.。さん(@aco_fav555)の2021年11月30日の投稿です。

素材提供を快諾してくださり、ありがとうございました。


 フォロワーさんのacoさんは、とても感性が豊かな方で尊敬しています。

そんなacoさんの感性豊かな言葉の表現は、読む人の心を温かくしてくれます。

自分がそんな感覚になったので、担任している子どもたちにも同じ感覚を味わってほしいと思い、小話として創ることにしました。


 素敵だなぁと思うこと。みなさんにもありますよね?

 でもそれは、自分一人だけで思ったわけではなくて、今まで自分に出合ってきてくれた、たくさんの素敵なもののおかげ。それを与えてくれた他人のおかげ。

 そう考えると、より自分の心の中にある素敵なものが、愛おしく思えてきます。


 それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 素敵

 読んでみてください。さんはい。斉唱 すてき

 先生は最近、こんなものが素敵だと思いました。

提示 話し手が素敵だと思った身近な写真 下は例



みなさんも先生と同じように、素敵だなと思った人?挙手

みなさんが最近、素敵だなと思ったものは何ですか。指名  

なるほどね。どれも素敵なものですね。


提示

誰かの素敵だなと思えることは、もともとあなたの中にあるもの

人は自分にないものを、他人の中に見ることはできないのだそう

もっと素敵を探そうと思う日々


演出 上の文を読み聞かせる


 これは、先生の知り合いの先生が教えてくれたことです。

 人は自分の中にある素敵だと思うもののおかげで、他人の中にある素敵なものを見つけ出すことができるようになっています。

 さっき先生の素敵なものを、同じように素敵だと感じて手を挙げてくれた人たちは、もうすでに自分の中にそれが素敵だと思う心があるということです。

 自分の心の中に素敵なものが増えれば増えるほど、他人の心の中の素敵なものをより見つけ出すことができる人になれます。

 すると、また自分の心の中に素敵なものが増えます。

 

 だからこそ、この先生は教えてくれています。

板書 もっと素敵を探そう

と。


「のはらうた」という詩を作って有名になった詩人の工藤直子さんも、こんな事を言っています。

提示

あなたが気に入った詩は あなたが作ったのも同じよ だから、その詩はあなたのもの あなたにあげる!


自分の心の中の素敵なものと、他人の心の中の素敵なものをお互いに分かち合える世界って、なんだか素敵だと思いませんか。

ほら、また素敵が増えましたね!

これからもっと、一緒に素敵を探していきましょう。】



いかがでしたか。


素敵なものって、人と人とで分かち合うからこそ、また新たに見つけていけるものなのですね。

なんだかとっておきの話づくりと共通するところがありそうです。

僕のしていることも、素敵探しの1つなのかもしれません。


みなさんの素敵なものは何ですか?

それはいつも、担任している子どもたちと、分かち合っていますか?

逆に、子どもたちの素敵なものを、見つけ出せていますか?

一緒にこれかも探していきましょう。


素敵なものを。



ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

気になった方はぜひ、実践してみてください。


とっておきの話512「「できる」は必ず「できない」の先にある」の裏話

  Xに、とっておきの話512「「できる」は必ず「できない」の先にある」の原稿をアップしました。

とっておきの話512「「できる」は必ず「できない」の先にある」の原稿



 今回の素材は、さ よ え さん(@gjanwtmmwvj)の2023年2月17日のXでの投稿を参考文献として小話を創らせていただきました。


 うちの息子も「できない」ことがあるとすぐに怒れてしまって

「もうやらない!」

 なんて言うことがあります。


 さよえさんの投稿を見て、うちの息子にもこの絵を見せながらゆっくりと語り聞かせたところ、

「いつか絶対できるから、あきらめない!」

 と言うようになりました。


 子育てにおいてこの「できる」は必ず「できない」の先にあるという考え方はとても素敵な親から子へのメッセージプレゼントになるなぁと実感しました。

 一方、小学生にもこうした「できない=自分はダメ」と思い込んでしまう子は大勢います。

 だからこそ、学校現場でもこうした考え方のメッセージプレゼントを教師から子どもたちへしていきたいです。


 今回は、担任している子どもたちの中に、そんな子たちがいることを想定して、創らせていただきました。

 

それでは原稿をどうぞ⇩


【板書 できない

 今、自分にはできないとあきらめそうになっていることや、もうあきらめてしまったことはありませんか?

 あるという人は手を挙げてください。挙手 何人かどんなことか教えてください。指名

 なるほどね。今手をあげて教えてくれた人たちはきっと、「できない」の先にこんな気持ちがわいているよね。

板書 できない➡やらない

 自分にはできないから、やらない。「やらない」は必ず「できない」の先にある。そう思っていませんか。

提示 「やらない」は必ず「できない」の先にある

 でもね、それは「できない=自分はダメ」と思い込んでいるだけなのです。実は順番がちがいます。

演出 提示している言葉の「やらない」の部分を消す

できない自分はダメではありません。


なぜなら、「できない」の先には「やらない」ではなく…「できる」があるからです。

提示 「できる」は必ず「できない」の先にある   みんなで読んでみましょう。斉唱

提示 下の絵



この絵は「できるまでの道のり」です。

自分が思っていた順番と同じでしたか?あなたの気持ちは今、どこにいますか?


山の頂上には必ず「できた」という気持ちがあります。一番左下を見ると「やらない」という気持ちです。

「できない」という気持ちは道のりの真ん中にあって、その先に必ず「できる」という気持ちがあるのです。

大事なのはできなくても「やってみる」こと。

「できない」が続いたとしても、「やってみる」を続けていくと「できるかも」に変わり、やがて必ず「できた」という気持ちにたどり着くことができます。

人それぞれ「できる」内容は違うでしょう。

でも、「やってみる」を続けた人はみんな、「できた」にたどり着けるのです。


板書 「やってみる」を続ければ、「できない」は「できる」に変わる

「できない=自分はダメ」と思い込まないでください。あなたは今できないだけ。いつか必ず、できる!

 「やってみる」を続ければ、「できない」は必ず「できる」に変わります。

 「できる」は必ず「できない」の先にある。

「できない」ことさえ楽しみ、「やってみる」エネルギーに変えていってしまいましょう。

そんな人は、「できた」時の達成感もきっと人一倍大きくなるでしょう。】


いかがでしたか。


さよえさんの描いた絵がわかりやすいですよね。


今まで自分は「やらない」は必ず「できない」の先にあると思い込んでいる子って多いと思うんです。

そんな中、「やらない」は実はできるまでの道のりで言うところの山のふもとであり、スタートすらしていない場所なのだというギャップを演出できます。


そうか、「できない」から「やらない」というのは、できるまでの道のりでいうと順番が逆なんだ。自分で勝手に逆戻りしていたんだ。


そんな気付きが得られそうです。


また、絵の中にはたくさんの「できない」がありますが、その度に

「できなくてもやってみる」

という気持ちが隠れているのだと行間を読み取ることができます。


だからこそ、どんなにたくさんの「できない」に出合ったとしても、「やってみる」を続けていけばいつか必ず「できる」にたどり着けることを、子どもたちに伝える語りにしたいと考えました。

この「できるかも」の子の表情が本当に素敵な表情をしていますよね。

親としても、教師としても、この表情を見ていきたいです。



ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

気になった方はぜひ、実践してみてください。

2023年9月4日月曜日

とっておきの話507「3つの数学的活動を楽しもう!」の裏話

 Twitter X に、とっておきの話507「3つの数学的活動を楽しもう!」の原稿をアップしました。

とっておきの話507「3つの数学的活動を楽しもう!」の原稿



算数の授業におけるとっておきの話づくりの挑戦が始まりました。

一応私の専門教科ではありますが、まだまだ理解が浅いです。

まずは学習指導要領解説を読んでいくと、「算数・数学の学習過程のイメージ」という図がありました。


うーん、難解。笑

そこで、算数・数学教育にお詳しいフォロワーの力をお借りしました。

大変ご丁寧にご教示いただき、それを踏まえてなんとか子どもたち向けに語れるようにならないか試行錯誤してみました。

以上の図を分かりやすくするために、さらにご提示いただいた図がこちら↓


うーん、さらに難解です。笑

しかし、1つ1つの局面指導の重要性は理解できました。

今回は、局面に注目した語りは別の機会にするとして、まずは全体像の把握を子どもたちと一緒に試みようと思いました。


それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(算数➡数学 と板書)
 算数の授業を受けている小学生のみなさんは今、中学生になってから学ぶ数学の世界の基本的なところに立っています。

(数学的活動 と板書)
 授業では、数学的活動と呼ばれる3つの活動を楽しみながら学んでいきましょう。簡単に言うと、算数の授業で「考える活動」と「表現する活動」のことを言います。


算数が苦手な人?(挙手)うん、いるよね。どうして苦手か理由が言える人?(指名)

なるほど。先生は今まで同じ質問をたくさんの子にしてきましたが、こんな理由を答える子が多くいました。(次の文を提示)

だって算数の問題なんかふだんの生活で使わないものもあるから意味無いもん

この子と同じ気持ちになったことがある人?(挙手)なるほど、でもね、これを見てください。
(図を提示)



 数学的活動は、①の現実の世界で考えるぐるぐるだけではありません。

もちろんふだんの生活から問題につなげることは大切だけど、数学の世界からふだんの生活につなげる②の数学の世界で考えるぐるぐるもあるのです。

こっちはみんなにとってすぐに役立つとは思えないかもしれないね。

そこで③の表現し、伝え合う活動が大事になってきます。

みんなと考えたことを表現して、伝え合っていくうちに、①のぐるぐるからも、②のぐるぐるからも考えられるようになって、現実の世界と数学の世界の重なりを感じながら問題を楽しく解けるようになります。


3つの数学的活動を楽しみながら学んでいきましょう。苦手な算数も、ふだんの生活につながることが分かって、きっと好きになりますよ。】


いかがでしょうか。


子どもたちがこの難解な図を理解するためには、まずは言葉を簡単にします。

その上で、子どもたちも自分事として共感できるような困り感を提示するようにしました。

こうすることで、困り感を解決するためにこの図は大切そうだと思えるようにしています。


自分がいつも悩んでいた「算数の問題なんかふだんの生活で使わない」という考え方は、①のぐるぐるだったのだと気付いてほしいです。

また、③の表現し、伝え合う活動があるからこそ、算数と現実の世界が重なっていく感覚も味わってほしいです。


こうした願いのもと、今回のとっておきの話を創ってみました。

まだまだ粗削りな部分はあるかと思いますが、


・算数の授業で「考える」って何だろう?

・算数の授業で「表現する」って何だろう?


とじっくり向き合うきっかけになったらいいなと思います。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月28日月曜日

とっておきの話506「ダンゴムシと迷路」の裏話

 Twitter X に、とっておきの話506「ダンゴムシと迷路」の原稿をアップしました。

とっておきの話506「ダンゴムシと迷路」の原稿


 ある日、三好先生のVoicyを聴いていたらダンゴムシには面白い習性があることを知りました。自分なりに調べてみると、交替性転向反応という習性によって迷路をゴールするダンゴムシの動画に出合いました。



 ダンゴムシと聞いて、みなさんはあまり興味をもたないかもしれません。

しかし、小さな虫にも心動かされる生き方があるのです。


 こうした情報は、調べてみないと詳しく分からないものです。

大事なのは、自ら調べてみること。

そこから思わぬ素材を得ることができるのです。

そして何より、自分事としてとっておきの話を創ることができます。

誰かから聴いたいい話ではなくなるのです。



 それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(ダンゴムシの画像を提示)

 この虫の名前を知っている人?(指名)はい、ダンゴムシですね。

(次の画像を提示)


こんな実験があります。

ダンゴムシをこんな迷路の中に置きます。

果たしてダンゴムシは迷路をゴールできるでしょうか。

できると思う人?(挙手)実は・・・できるのです。

必ずできるとは限りませんが、ダンゴムシのある習性によって迷路をゴールすることができます。どんな習性だと思いますか?

この習性の名前をまず教えますね。7文字熟語です。

(交替性転向反応 と板書)

 どんな習性か予想できる人?(指名)



 ダンゴムシは、進む方向に障害物があると方向を変えて進み続けます。その方向の変え方が、右と左を交互に変えていくのです。

これは天敵である鳥などから食べられないように少しでも早く進むダンゴムシの知恵です。

ぶつかる度に右ばかり歩いていたらぐるぐると回るだけです。

左ばかり歩いていても同じですよね。ダンゴムシは交替性転向反応という習性のおかげで迷路をゴールすることができるのです。

みなさんも人生の迷路の進み方が分からなくなることがあるかもしれません。

ちょうど今、進む方向に障害物があるよという人?(挙手)誰しも必ず壁にぶつかる時はあります。

そんな時、ダンゴムシの生き方を思い出してみてください。

今までと違う方向へ進むことで、人生の迷路を切り抜けることができるかもしれません。

ぶつかった壁に負けず、勇気を出して、今までと違う新しい挑戦へと進んでみてください。

きっとゴールが大きく近づくはずです。】


いかがでしたか?


ダンゴムシの持っていた習性が迷路という環境において上手く発揮されていますよね。

このダンゴムシと迷路の話は、人生の生き方にも当てはめられる教訓となります。


みなさんも、人生における迷路に迷うことがありますよね?

誰しも何かに迷い、生きていると思います。

一度も壁にぶち当たることなく、ただひたすらまっすぐ進む人生というのは無いのです。

だからこそ、ダンゴムシのように、今までと違う方向へ進む生き方が参考になるのです。


人は、変化を嫌います。

今までと違う方向へ進むには、勇気がいります。

そうして新しい挑戦へと踏み出せないのです。

本当は壁にぶつかって迷っているのに、新しい挑戦へと踏み出せず迷い続ける選択を自らしている人もいます。


それは子どもたちも同じです。

なかなか勇気を出せない子がいます。

そんな子に、身近な虫であるダンゴムシの話をきっかけとして、人生の迷路から切り抜けるヒントを授けてみてはいかがでしょうか。

ダンゴムシと迷路の組み合わせが絶妙で、創っていて楽しい話でした。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月21日月曜日

とっておきの話505「武道の究極のゴールは」の裏話

 Twitter Xに、とっておきの話505「武道の究極のゴールは」の原稿をアップしました。

とっておきの話505「武道の究極のゴールは」の原稿


 妻はジャニーズが好きで、V6のファンです。

 その流れで、岡田准一さんが出ているテレビ番組は録画しているのです。


 そんな妻の好きな番組を一緒に観ていたら、岡田さんがステキな考え方を話していらっしゃったのでとっておきの話にしようと思いました。

 岡田さんと言えばそのアクションシーンはかなり定評のある方。

 岡田さんの出ている映画を観ると、そのアクションシーンの美しさには圧倒されます。


 そんな岡田さんがずっとやりたかった番組と言うので妻と一緒に観てみたら、武道の世界の面白さがすごく伝わってくるステキな番組でした。

 武道と学校にいる子どもたちにつながりは無いように見えますが、実はつながる考え方がある。そんな新しい発見がありました。


 みなさんは、武道を極めた先にはどんなゴールが待っていると思いますか?


 それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(殺陣を演じている岡田准一さんの画像 を提示)




この人は、俳優の岡田准一さんです。武道を学び、アクションシーンには高い評価をもらっています。(武道 と板書)そんな岡田さんが、『明鏡止水』という武道の番組を提案し、テレビで様々な武道を紹介していました。武道と聞いてみなさんは例えば何を思い浮かべますか?(指名)


 (子どもの意見と合わせて様々な武道を紹介)考えてみるといろんな武道がありますよね。

そんな武道の究極のゴールは、何だと思いますか? 誰よりも強くなること?たくさんの相手を倒すこと?誰もが知っている強い人になること?

 岡田さんは、武道の究極のゴールは…

(戦わない と板書)

戦わないことだと言います。戦うために極めていった武道なのに、戦わないことがゴールってどういう意味だと思いますか?(指名)岡田さんは、次のように番組で話していました。(以下を提示)

 昨日の自分に今日は勝つ。そして今日よりも明日、と超えていく。たどりつく先はもうカンカンカンカンッと戦うのではなく、最初にみんなでやめて戦わないで終わる。もうお互いの力が分かって戦いをしない。戦いのように見えて戦いとは逆の方向に行く「自分を高める」ということが武道なんだと思います。

 究極に自分を高めた人同士が刀を持って向かい合った時、「この人とは戦わない」という道を選ぶ。それが武道の究極のゴールなのです。


(自分を高め続けていくと、戦わない世界になる。 と提示)

 世界で起きている戦争も、お互いが自分を高め続けていけば無くなるのかもしれませんね。

 みなさんも武道の考え方を取り入れて、戦わない世界を一緒に目指していきませんか?

例えば、けんかやトラブルの無い、誰も戦わない学級を目指すには、みんなそれぞれが自分を高め続けていく必要があります。戦わないで、助け合える学級を一緒に目指していきましょう。】


いかがでしたか?


戦うイメージの強い武道のゴールが、戦わないというギャップが面白いですよね。

子どもたちにとっては、そのギャップは大人以上に感じられるのではないでしょうか。

だからこそ、とっておきの話にして伝えることで響くものがあるはずです。


戦わない世界は誰もが望む世界でしょう。

今も世界のどこかで戦争が起きています。

戦わない世界の実現は並大抵のものではありません。

それは、「自分を高め続けている」という人間にみんながそれぞれなることが大事だからです。すぐにできることではないですよね。


しかし、難しいから諦めるのではなく、難しいからこそ、みんなでそこに希望を見出していこうという前向きなメッセージを伝えたいです。


自分に勝てた人だけが、誰とも戦わない世界で生きられる。


なかなか深い考え方ですよね。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月15日火曜日

とっておきの話504「5つの技で はきはき読もう」の裏話

 とっておきの話504「5つの技で はきはき読もう」の原稿をアップしました。

とっておきの話504「5つの技で はきはき読もう」の原稿


音読シリーズ第3弾。これで一旦締めくくりです。

国語の音読だけでこれだけ小話として語れることがあるのに驚きました。

とっておきの話のシリーズ化は、教科授業こそ生きてくるのかもしれません。


今回の話では、音読の技能に着目しています。

第1弾、2弾の話を聴いた上でこの話を聴かせると、段階を踏まえて理解できます。

いきなり音読の技能を知っても難しいのです。


さて、私は困りました。

自分で「5つの技」とタイトルを付けておきながら、学習指導要領解説において紹介されていた技は…

声の大きさ、抑揚、速さ、間の取り方の4つだったのです。

ここでつまらない5つ目を紹介するのは蛇足だと感じました。

考えを巡らしているうちに、5つ目は…

自分で工夫する

ことだと思いつきました。

これならどの子にも当てはまる一般性と、主体性の両方を確保することができます。



それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(はきはき読む と板書)

 音読では、はきはき読むことも大切です。では、はきはき読むためには、どんなことに気を付けたら良いのでしょう?(指名)なるほど、今日は5つの技を紹介しますね。


(上の表を提示)

まずは①の声の大きさ。大きな声が良いのはもちろん…ですが、小さな声と大きな声を使い分けられるとさらに良いです。

それが②の抑揚にもつながります。

③の速さに気を付けると、さらに変化を加えて読めます。

④の間の取り方をマスターできれば、聞いている人の気持ちをぐっと惹き込む音読ができます。


例えば1つ、みんなで練習してみましょう。

(実態に合わせた題材でこの中から1つスキルを選んで練習してみる)


では、5つ目の技は何だと思いますか?(指名)


様々な技が出てきましたね。先生は「姿勢」や「気持ち」という意見がみんなから出てくるのではないかなと思っていました。実はこの5つ目の技が一番大切です。

(自分で工夫する と板書)

 誰かに言われて気を付けているようでは、本当の意味で「はきはき読む」ことはできません。①~④の技に気を付けるだけでなく、音読してみて何か気になったことがあったらすぐに自分で工夫してより良く読む練習を続けてみてください。音読がレベルアップしていきます。(以下を提示)




自分で工夫して読むうちに、読んでいる文章を見なくても覚えて読めるようになります。これを暗唱と言います。また、自分の気持ちや考えを乗せて表現しながら読めるようになります。これを朗読と言います。

「はきはき読む」ための技を身に付け、暗唱や朗読へとレベルアップしていきましょう!】


いかがでしたか?



学習指導要領解説から、音読は朗読へとつながることを新たに学びました。

また、元々私の学級では音読練習を重ねながら暗唱を目指す実践もしていたので、今回は朗読と暗唱を並列して音読の先につながるものとして紹介しました。


自分がしている行動が別の違う行動へとレベルアップしていくことを知ると、モチベーションも向上するのではないかと思い、このような話の流れにしてみました。


そのためには、然るべき技能を身に付ける必要があります。

そこで、技能の中身の想像➡技能の紹介➡自分で工夫するって具体的に何だろう?と想像➡暗唱や朗読へとレベルアップ といった流れで話を組み立ててみました。


このように、自分が今まで経験してきたことや蓄えてきた知識と、新たに学んだことを結び付けていくと、1つの小話が出来上がってきます。



次回からは国語の音読を離れ、別のジャンルでのとっておきの話づくりに挑戦します!

お楽しみに!




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月12日土曜日

とっておきの話503「すらすら読める世界を広げる」の裏話

 Twitterに、とっておきの話503「すらすら読める世界を広げる」の原稿をアップしました。

とっておきの話503「すらすら読める世界を広げる」の原稿


 音読についてとっておきの話を創ろうとすると、1話では収まりませんでした。

そこで、シリーズ化することにしました。

今回の話は音読シリーズの第2弾です。


 すらすら読むということは音読に大事な技能です。

では、どうしたらすらすら読めるようになるのでしょう?


 それは、まとまりに気を付けて読むということです。

これは、学習指導要領にも掲載されています。

まとまりに気を付けて読めるようになると、すらすら読める世界が広がっていくのです。


 それでは原稿を読んでみましょう⇩


【 今から見せる文の中から、フルーツをできるだけたくさん見つけてください。



制限時間は…

10秒です。せーの、はい。(以下を提示)


みやばななつとはぱいなっぷるあももせよあいちじくおらかきいれ

きみかんとかぶどうひのなしまねめみもめろんかなちもりんごむど


 ストップ。いくつ見つけることができましたか?(挙手)

例えばどんなフルーツが隠れていますか?(指名)なるほどね。正解はこちら(以下を提示)


みやばななつとはぱいなっぷるあももせよあいちじくおらかきいれ

きみかんとかぶどうひのなしまねめみもめろんかなちもりんごむど


 10個も隠れていました。たくさん見つけられた人は、言葉のまとまりに気付けた人です。

(言葉のまとまり と板書)



言葉のまとまりに気付くと、すらすらと読むことができます。今から見せる文を5秒で読みます。せーの、はい。(以下を提示)


にほんごではおもしろいことにかんじかたかなひらがなといったようにたくさんのもじがつかわれています


 すらすら読めましたか?こうなると少し読みやすくなりますね(以下を提示)


にほんごではおもしろいことに かんじかたかなひらがなといったように たくさんのもじがつかわれています


 実はもう少しまとまりの切れ目があるのですが見つけられた人?(挙手)(以下を提示)


にほんごでは おもしろいことに かんじ かたかな ひらがな といったように たくさんのもじが つかわれています


 みなさんで読んでみましょう。さんはい(斉読)国語の教科書では、こうしたまとまりの切れ目に句読点が付いていることが多いです。(以下を提示)読みます。さんはい(斉読)


にほんごでは、おもしろいことに、かんじ、かたかな、ひらがな、といったように、たくさんのもじが つかわれています



(文字➡言葉➡文➡文章 と板書)

 まとまりに気を付けて音読できると、すらすら読める世界が広がっていきます。一文字一文字しか読めなかった言葉をまとめて読めるようになります。一つ一つの言葉しか読めなかった文をまとめて読めるようになります。そして、一文一文しか読めなかった文章をまとめて読めるようになります。

 文字から言葉へ、言葉から文へ、文から文章へと、すらすら読める世界を広げていきましょう。】


いかがでしたか?


伝えたいメッセージ性を分かりやすくするためには、


① 実際にやってみる

② 例文を見せる


の2点が重要です。そんな実際にやってみたい例文は、学習指導要領とは別にネットから探してみました。


この2点が入った話だと、一方的な押し付けの説話ではなく、自分事として落ちる話になります。


また、難易度が子どもたちの実態と比べて

「少し難しい」

ぐらいの例文を提示することも重要です。

少し難しいとは、少し努力すればギリギリ届くような難易度を指します。


こうした素材を探してこれるかどうかも、話の中身に大きく関わってきます。


すらすら読むということについて考えていった時、もともと一文字一文字しか読めなかった息子が、今はすらすらと絵本を読めるようになった親としての経験が結び付きました。

そうか、すらすら読む世界を広げていくんだな、とそこで浮かんできました。


すらすら読むとは、まとまりに気を付けて音読するということだったのです。

練習教材は探せばいくらでも出ているので、この話の後にいくらでも実際にやってみることができます。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月5日土曜日

とっておきの話502「正しく音を読むと・・・」の裏話

 Twitterに、とっておきの話502「正しく音を読むと…」の原稿をアップしました。

とっておきの話502「正しく音を読むと・・・」の原稿


 500話投稿を迎え、原稿の様式をリニューアルしました。

 実はリニューアルしたのは様式のデザインだけではありません。


 今回の話から挑戦しているのですが、みなさんはお気づきですか?


 そう、「授業で語る」という視点が新たに付け加わったのです。


とっておきの話は、道徳科の説話で止まるものではありません。

こどもの心に響く とっておきの話100

前著『こどもの心に響く とっておきの話100』(東洋館)では、主に朝の会や道徳科授業の中で語ることを前提にしたとっておきの話集を掲載していました。

今後は、道徳科だけでなく、他教科の様々な授業場面で語れるような話を創っていきたいです。

私の更なる教師修行として、学習指導要領を読み込み、「授業で語る」とっておきの話づくりに楽しく挑んでいきます。


 さて、第1弾は「音読」についてです。

 学習指導要領を読み込んでみると、音読を取り巻く要素は多く、1つの話に収まらないことが分かりました。そこで、音読についての語りシリーズの第1弾としました。


 それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(読む と板書)

みなさんは、何かを読む時、何を使って読んでいますか?(指名)

(読む➡目、指 と板書)

 まず目を使いますね。どこを読んでいるか確認するために、指でなぞりながら読む人もいます。

(音読 と板書)でも、読む中でも「音読」は違います。

(音を読む と板書)音を読むと書きますね。つまり、口から音が出て、出た音を耳で聞いているのです。(音を読む➡目、指、口、耳)

 五感を使って読むのが音読なのです。この中で、まだ出てきていない五感がありますね。そう、鼻です。正しく音を読むと、ただの文字の並びに見えていたものから匂いを感じるようになります。(におい=言葉の響きやリズム と板書)匂いとは、その言葉の響きやリズムのことです。

(五感を使って正しく音を読む と提示)

ではちょっとみんなで五感を使って正しく音を読む「音読」を体験してみましょう。

(「おうい みんな」と板書)

みなさんはこの言葉をどう読みますか?五感を意識して読んでみましょう。

さんはい(それぞれ一斉に読む)上手!五感を使わないと(正しくない音読を披露する)となってしまいます。

では、これはどう読みますか?(詩を提示)




この詩は、今から約100年前の作品です。正しく音を読みます。さんはい(一斉に読む)

正しく音を読めるようになると、100年前の言葉の響きやリズムも感じられるようになります。もっと昔の言葉の響きやリズムも感じてみましょう。(約330年前の松尾芭蕉の作品なども紹介)


 今、みなさんは100年前や300年以上前の言葉を読めましたね。

(意味がわかる と板書)

 どんなに昔の言葉でも、言葉の響きやリズムに注意して読めるようになると、その言葉の意味もわかってくるようになります。国語の教科書に書いてある言葉は全て、「五感を使って正しく音を読む」ことで意味がわかってくるようになっているのです。

(正しく読む と板書)

 授業で練習したことを生かして、おうちでも正しく音を読む練習をしてみてください。

今まで意味がわからなかった言葉がわかってくるようになり、音読が楽しくなりますよ。】


いかがでしたか?


もちろん、国語教育を専門にしている先生方からすると今回の話だけでは物足りないと思います。

あくまでとっておきの話は、種まきです。

1つの小話だけで音読の全てについて網羅するのは難しいのです。

でも、それでいいのです。あくまできっかけとなる種まきなのですから。

今回の話を通して、音読は音を読むことだと理解し、音読に興味をもつ子が増えたらと思っています。


話を創る時には、次のような構成を考えました。


① 音読は、音を読む。

② 五感を使う。

③ におい=言葉の響きやリズム を感じる。

④ 昔のにおいを体感する。

⑤ 正しく音を読むと、意味がわかる。

⑥ 国語の教科書は、音読してこそ意味がわかる。


こうした全体の流れが明確になって初めてとっておきの話の原稿を作成することができます。

今回はここに至るまでにいつもよりも時間がかかりました。

それは、素材としている「音読」という世界が広く、何を取り上げるか、どう組み立てるかを考えるのに時間がかかったのです。

だからこそ、凝縮された語りになっているとも言えます。


授業で語るとっておきの話づくりの挑戦。

今までと違った面白さのある挑戦になりそうです。

これからもコツコツと原稿をアップしていきますので、気軽にコメント欄で感想を教えてくださいね。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年8月1日火曜日

とっておきの話501「私の○○を見て」の裏話

 Twitterに、とっておきの話501「私の○○を見て」の原稿をアップしました。

とっておきの話501「私の○○を見て」の原稿


名言というのは、語り継がれていくものであり、その言葉は時を経ても色褪せません。

今回の話で取り上げた名言は、サッカー界ではレジェンドと呼ばれる澤穂希選手が、2008年に言った言葉だそうです。

きっかけは何気なく聴いていたラジオ番組。

スポーツ選手の名言を紹介するコーナーで紹介されていました。


2008年というと今から15年も前の話。

それでも今でも語り継がれるには、理由があるはずです。

背景となるエピソードを調べてみると、、、


澤選手、かっこいい!!!


と感動しました。

チームメイトを安心させ、勇気づける背中を見せたいものですね。

これぞキャプテン!といった感じです。


それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(苦しい時 と板書)

 みなさんは、苦しい時はどんなことをしていますか?(指名)

少しでも苦しさをへらして安心できる方法があったら知りたいですよね。


2008年北京オリンピックでサッカー女子の日本代表選手たちは歴史上初のベスト4に入ります。チームは「なでしこジャパン」と呼ばれ、強い国相手に大活躍する姿に日本中が盛り上がりました。そんな「なでしこジャパン」でキャプテンを務めていたのが、今ではサッカー界のレジェンドと呼ばれる澤穂希選手です。(澤選手の写真を提示)



準決勝でアメリカに負けた日本は、史上初のメダルをかけて、世界

ランキング2位のドイツと試合をします。ドイツ選手の高さとパワー

に圧倒され、先に点を取られてしまった苦しい時、澤選手はチームメ

イトにある言葉を掛けます。どんな言葉を掛けたと思いますか?(指名)

一緒にがんばろう、あきらめないで等が想像できそうですが、澤選手

はこんな言葉を掛けました。


苦しい時は、私の背中を見て


「私の背中」というのは、「私ががんばっている姿」という意味です。

どんなに苦しい状況でも、澤選手は決してあきらめず、90分間の試合

中最後までボールにくらいついていきました。その背中を見て、チーム

メイトも全力を尽くすことができました。メダルは取れませんでしたが、

この言葉によって勇気づけられた仲間たちは大勢おり、今でも澤選手が

残した名言として語り継がれています。


みなさんは苦しい時、仲間たちに「私の背中を見て」と言える自信はありますか?

どんな状況でも決してあきらめず、最後まで全力を尽くす。そんな姿を見せられる人は、自信をもって仲間にこんな言葉を掛けてあげられそうですね。

あなたの周りに、自分が苦しい時こそ見たい背中を見せている仲間はいますか?そんなかっこいい仲間をお手本にしながら、あなたも周りの人を安心させる背中を見せられる人になってくださいね。】


いかがですか?


理想のリーダー像というのはいくつあっても良いと思います。

澤選手のように、背中で見せる(魅せる)リーダーもかっこいいですよね。


子どもたちにとっても、自分に合ったリーダー像に向かって目指していけばいいと思います。

ちなみにリーダーには向いていないという子も、何かしらの形でリーダーになれる機会があるといいと個人的には思います。

物静かで落ち着いているリーダーがいてもいいと思うのです。


こうした様々なリーダー像を、とっておきの話のような語りを通して知ることは大切ではないかなと思います。

澤選手のエピソードには心を動かす力がありますよね。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年7月30日日曜日

とっておきの話500「助けられているのは」の裏話

 Twitterに、とっておきの話500「助けられているのは」の原稿をアップしました。

とっておきの話500「助けられているのは」の原稿



自分が相手を助けているようで、実は自分が相手から助けられている。


そんな真理をドラえもんを観ていて最近思いました。

見てください、ドラえもんのこの嬉しそうな顔を⇩



昨日3歳の息子と一緒に観た録画番組のストーリーが心に響き、とっておきの話を創ってみました。


こうしたことは、親になるとものすごく実感します。

親である自分は、子どもを助けているはずです。

でも実は、子どもから助けてもらっていることってすごく多いのです。

一見、親がいつも子どもの世話をしているように感じますが、実はそんな子どものおかげで嬉しくなったり、喜びを味わえたりすることもたくさんあるのです。

子どもが産まれたから親になったのではなく、子どもが自分を親にしてくれるのです。


これは、担任と子どもたちの関係でも同じことが言えるのではないでしょうか。

担任は学級の子どもたちを助けているようで、実は担任している子どもたちから助けられていることがたくさんあります。


以上のように、様々な視点からドラえもんとのび太の二者関係を見つめ直してみると、新しい発見が得られそうです。


そんなことに注目してみながら、原稿を読んでみましょう⇩



【(ドラえもん と のび太 の画像を提示)



この二人のうち、いつも助けている人は誰ですか?(指名)

なるほど、ドラえもんと答える人が多いですね。

では、いつも助けられている人は誰ですか?(指名)

なるほど、のび太と答える人が多いですね。

いつもドラえもんがのび太を助けているということですね。

ある日、ドラえもんはもともといた未来へタイムマシンに乗っていき、のび太の孫の孫にあたるセワシくんと夏休みを過ごすことになります。(画像を提示)



セワシくんはのび太と違い何でも一人でやれるしっかり者です。

一方、ドラえもんは22世紀のロボットの中では不器用でこの時もセワシくんのためとやったことが全部裏目に出て逆に迷惑をかけてしまいます。

セワシくんのお世話が空回りして落ち込んだドラえもんに、セワシくんは「ドラえもんは本当におじいちゃんのお世話が身に染みついているみたいだね」と言います。その時のドラえもんの顔はなんだか嬉しそうです。(画像を提示)




その後、のび太のところへ帰るのですが、ドラえもんはどんな顔をしていると思いますか?(指名)

こんな顔をしていました。(画像を提示)



 ドラえもんは、のび太のお世話ができる自分に喜びを感じていま

した。ドラえもんはのび太を助けているようで、そんな自分をいつ

も頼ってくれるのび太に助けられているのかもしれませんね。

(実は助けられている と板書)

みなさんも誰かを助けている時に、このことを思い出してみてく

ださい。助けている自分の方が、実は相手に助けられていることに

気付くかもしれません。】


いかがですか?


いつもドラえもんがのび太を助けているイメージが強いですが、実はドラえもんはのび太がいてこそ輝く面もあったのです。

22世紀ではポンコツロボットと言われ、不器用なことも多いドラえもん。

そんなドラえもんのありのままを認め、救ったのがセワシくんでした。

のび太のお世話をしているのも、セワシくんからの助言がきっかけです。


セワシくんの読み通り、ドラえもんはのび太のお世話をすることで自尊心を高め、成長していったのかもしれませんね。

いつも助けてばかりで時には鬱陶しく思うこともあったのび太に実はドラえもんは助けられていたのです。


私はこのドラえもんの嬉しそうな表情が胸にグッときました。

こういう気持ちってあるよなぁ と妙に納得しました。

これは残しておきたいエピソード素材だと思い、とっておきの話にしようと決めました。


まだ「助ける」経験の少ない子どもたちにとって、こうした感覚は分かりづらいかもしれません。でも、だんだんと「助けられている」側から「助ける」側へと成長してきた時こそ、「実は助けられている」という視点を提示してあげたいですね。


「実は助けられている」という視点は、「ありがとう」の感謝の気持ちを生み出します。

一方向的ではなく、双方向的にお互い助け合っているという感覚を共有していきたいです。



気になった方は、ぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。


500話目の投稿が完了しました。

いつも応援してくださっている方々、本当にありがとうございます。

僕はいつも、みなさんに助けられています。

とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の裏話

  Xに、とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の原稿をアップしました。 とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の原稿 三方良し という言葉が個人的には好きなのですが、今の時代は「ウィンウィン(Win Win)」という言葉の方が聞き馴染みが...