Twitterに、とっておきの話479「憧れは超えるもの」の原稿をアップしました。
2023年3月、日本はWBCのニュースで熱く盛り上がりました。
日本は14年もの間、優勝を逃し、悔しい思いをしていました。
大谷翔平選手という大スターが現れ、他にも素晴らしい選手が揃った日本チーム。
その活躍は目覚ましいものでした。
準決勝のメキシコ戦では、さよならホームランでの勝利。
決勝のアメリカ戦では、3対2の大接戦で勝利を納め、優勝を果たしました。
念願だったWBC優勝を果たした日本選手たちに、日本中が感動の渦に包まれました。
今は興奮冷めやらぬ状態ですが、ここで終わってしまっては教師として勿体ない気がします。
ましてやとっておきの話クリエイターとしては、ぜひこの熱い気持ちを小話にして残しておきたいものです。
そして、このニュースを知らない子どもたち相手にも、将来何かしらのメッセージが伝わる語りができればと思い、まずは1話創ってみました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(憧れの人 と板書)
みなさんは、憧れの人がいますか?
テレビの芸能人やユーチューバー、スポーツ選手、アイドル、習い事の先生、クラブチームの監督など、人それぞれに憧れの人がいると思います。憧れの人がいないという人も、この人のことは知っていて損は無いと思います。
(大谷翔平選手の写真を提示)
野球界では知らない人はいません。大谷翔平選手は、バッターとしてもピッチャーとしても世界で大活躍したメジャーリーガーです。そんな大谷選手は2023年、WBCという野球の世界大会で日本代表選手として出場します。
世界の強豪相手に決勝戦まで勝ち続けた日本チーム。相手はメジャーリーグの本場、アメリカ。野球選手なら誰しもが憧れるような当時のメジャーリーガーが全員そろっているチームです。憧れの人たち相手に勝つにはどうしたらいいのか。試合前、大谷選手はチームメイトにこんなことを言います。
(憧れるのをやめましょう と提示)
どうしてこんなことを言ったのでしょう?(指名)
大谷選手は、次のように続けて言いました。
(「憧れてしまったらね、超えられないんで。今日1日だけは、彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう。」と提示し、読み聞かせ。)
憧れは人に夢や希望を与え、目指す目標にもなります。しかし、
そのせいで、自分を憧れの人よりも下だと無意識のうちに思い込ん
でしまうこともあります。憧れるのをやめた日本チームは決勝戦で
アメリカ相手に3対2の大接戦で勝利します。14年ぶりのWBC
優勝を果たしたのです。(下の写真を提示)
(憧れは超えるもの と板書)
憧れは目指すだけでなく、やめて超えていくもの。憧れの人たちを超えていった日本選手たちは、観ていた人たちから憧れる人になりました。みなさんも、今憧れている人を目指すだけでなく、いつの日か、憧れをやめ、超えていくことを目指してみてください。いつしかあなた自身が、誰かにとっての「憧れの人」になれるはずです。(最初に板書した「憧れの人」に赤で〇を付ける)】
いかがでしたか?
今回の話を創る上で気を付けたことが2つあります。
1つ目は、「このニュースを知らない人、大谷翔平選手を知らない人でも分かりやすく伝わる語りにすること」です。
知っている人からすると蛇足になるような説明箇所も、丁寧に言葉を紡がないと知らない人からすると分かりにくい話になってしまいます。ただ、説明が長すぎるのもいけません。ここら辺のバランスを考えながら残す言葉と省く言葉を振り分けて創ってみました。
2つ目は、「憧れの人にスポットを当てすぎて他人事とならないようにすること」です。
あくまで子どもたちが自分事の話として語らないと意味がありません。自分からかけ離れた憧れの人の活躍の話だけ聞いても響きません。大谷翔平選手自身も憧れの人がいて、その人たちを超えるためにあえて憧れるのをやめたのだということを強調して伝えたいです。そして、この話を聴いているあなたたちにもそれができるのだというメッセージを伝えたいのです。
今回はタイムリーな話題を取り上げてとっておきの話を創ってみました。
時事ネタはいつか必ず風化していく特性があります。
だからこそ、風化した後も残り続けるストーリーを残していく。
残されたストーリーが何年も語り継がれていくように、教師として目の前の子どもたちに伝えていく。
いつの時代の話であっても、心に響く話から子どもたちは自分事として行動に移すことができます。
そんな魅力的なストーリー性ある話をこれからも創り続けていきたいです。
子どもたちの心に響かせる話ができる教師であり続けたい。
ちなみにこのWBCの話題から、オリジナル道徳授業もできそうです。
もう既に、実践されている先生方がいそうです。笑
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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