Twitterに、とっておきの話484「2つの題意識」の原稿をアップしました。
問題意識と課題意識の違いは何だろう?
とふと思い、最近調べてみました。
このように、自分が普段考える時に使っている言葉の中で、使い分ける際の区別が明確でない言葉って意外と多いと思います。
そんな時、その曖昧な状態をそのままにせず、言葉の意味を必ず調べるようにしています。
なぜなら、教師が間違った意味で使った言葉は、そのまま子どもたちが間違った意味で使ってしまう危険性があるからです。
教師は子どものお手本になります。良くも悪くも。
言葉に敏感でありたいです。言葉に敏感な子どもに育てたいからこそ。
言葉を磨いた人は、行動や心が磨かれます。
僕はそれを信じているので、何か曖昧だなぁと感じた言葉の意味は必ず調べるようにしています。
みなさんは違いを説明できますか?
問題意識と課題意識。
字面が似ているせいか、僕はあまり自信をもって明確に区別して使い分けできていなかったと反省しています。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(気付き、考え、行動する と板書)
自分から進んで行動できる人になるためには、その前に自分で気付き、自分で考えることが大切です。では、何を意識したらこうした人に成長できるのでしょう?
(○題意識 □題意識 と提示)
意識することは、2つの「題意識」です。
○と□には、それぞれ別の漢字1文字が入ります。何だと思いますか?
1つ目は、(問題意識 と提示)問題意識です。今何が問題としてあるのか。自分の身の周りを見て、もっと変えていくべきことに気付く意識です。
2つ目は、(課題意識 と提示)課題意識です。その問題を自分が解決すべき課題だと判断し、どうしたら解決できるのかを深く考え、行動につなげる意識です。
(問題意識➡課題意識 と提示)
そもそも問題に気付かないと、自分の課題にはなりません。問題意識は課題意識をもつためのステップになっています。だからこそ、2つの題意識はどちらも意識しないと自分から進んで行動できる人にはなれません。
では早速、みなさんの問題意識を働かせてみてください。
今、この学級では何が問題だと言えますか?もっと変えていくべきことに気付いた人?(挙手)ここで手が挙がる人は、既に問題意識がある人です。少し近くの人と話し合ってみてください。(話し合いの時間を取る)どうでしたか?出てきた問題はそのままにせず、ぜひ自分の課題としてみんなで解決していきましょう。一人一人が自分から進んで行動できる人に成長できる学級は、問題解決がどんどん進んで学校生活を安心して楽しめる学級になれますよ。】
いかがでしたか?
気付き、考え、行動する
といった子どもたちにとって聞き馴染みのある言葉から語りを入れ、その言葉と問題意識や課題意識という言葉につなげていきます。
その際もいきなり提示するのではなく、
2つの○題意識
という形で提示しています。
こうすることで、理解のスモールステップになるだけでなく、印象に残しやすくなります。
特に中学年や高学年の子どもたちは、四字熟語に興味を示す時期でもあります。
問題意識や課題意識という言葉も、印象的な四字熟語としてインプットしてもらいたいです。
ちなみに、○○意識にしても良いのですが、あえて○題意識にしたのは、漢字1文字だけを隠すという見せ方がより子どもの興味を惹きつけると考えたからです。
このように、ただ隠せばいい訳ではなく、狙いをもって隠すことで見せる力は鍛えられます。
みなさんの学級の子どもたちの意識はいかがでしょうか?
問題意識は芽生えていますか?
課題意識までもって行動できている子が多いですか?
新学期が始まって約1ヵ月が経ったこの時期から、こうした2つの題意識を伝えてみませんか?
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。