Twitterに,とっておきの話95「勝ち負けがあるから成長できる」の原稿をアップしました。
なぜ,勝ち負けがあると成長できるのでしょう?
それは,勝ち負けがあると,あなたのそばに
ライバル
がいるからです。
ライバルをWikipediaで調べると,
同等もしくはそれ以上の実力を持つ競争相手の意味。
と出てきます。
切磋琢磨できるライバルがいると,良い刺激となり,競争しているうちに自分も実力をつけていけます。
こうした
自分を成長させてくれるライバル
を見つけられているかどうかも,重要なポイントとなることがあります。
昨年度,特別支援学級の担任をしていました。
新1年生に,二人の男の子が同じクラスにいました。
二人とも,最初は塗り絵から学習が始まりました。
しかし,お互いをライバルだと意識し始めてから,二人とも大きく躍進しました。
年度末には,漢字で自分の名前を書いたり,通常学級と同じ程度の計算をこなしたりするようになりました。
ライバルを見つけると子どもは大きく成長できると実感した1年でした。
その裏では,僕自身,ゲーム感覚で「勝ち負け」を意識的に取り入れて指導していたとも言えます。
「勝ち負け」のある出来事は,このご時世では非難されがちです。
僕は小学生の頃,まさに「ゆとり世代」と呼ばれる世代でした。
運動会の徒競走は「勝ち負け」が無いように一緒に手をつないで走っていた時代でした。
確かに,一方的な「勝ち負け」や思いやりのない「勝ち負け」などは非難されるべきです。
とっておきの話44「負ける人のおかげで勝てる」では,勝った人こそ負けた人を尊重して向き合うべきだという話をしました。
勝った人が一方的に勝ちを喜び,負けた人を貶める。
そんな「勝ち負け」は非難されるべき「勝ち負け」です。
一方,とっておきの話48「ノミのジャンプ」では,自分で限界を勝手に決めてしまい,高く跳べなくなったノミたちに新たなライバルのノミを一緒にしたことで,また高く跳べるようになった話を紹介しました。
ライバルの存在によって,自分の限界が取り払われ,もっと高く跳べる(成長できる)ようになるのです。
「勝ち負け」は,全面的に否定されるものではないし,全面的に肯定されるものでもないのです。
こうした「勝ち負け」に対する価値観を伝えてくれるキーワードが「ライバル」です。
「勝ち負け」の結果だけに注目するのではなく,負けてしまったけど悔しい相手。
切磋琢磨しながら「次は負けないぞ!」と素直に競争できる相手。
そんな「自分を成長させてくれるライバル」を探す。
そこに聞き手が楽しみを見出せると良いと思い,こうしたとっておきの話を作りました。
世間的に非難されているからこの話題はダメ。
と決めつけている素材って意外と多いものです。
「本当にダメなのかな?」
と疑ってみるのも,とっておきの話の素材となります。
気になった方はぜひ,実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。