2021年3月17日水曜日

とっておきの話82「啐啄同時」の裏話

Twitterに,とっておきの話82「啐啄同時」の原稿をアップしました。

とっておきの話82「啐啄同時」の原稿



啐啄同時


みなさんはこの四字熟語をご存知ですか?

「そったくどうじ」と読みます。



まずはこの画像をご覧ください。




鶏の雛が卵から産まれ出ようとする時,殻の中から卵の殻をつついて音をたてます。

これを「啐」と言います。

その時,すかさず親鳥が外から殻をついばんで破ります。

これを「啄」と言います。

そしてこの「啐」と「啄」が同時であってはじめて,殻が破れて雛が産まれるわけです。

これを「啐啄同時」と言います。


雛が内側から勝手につついて産まれてくる訳ではないのです。

そして,親鳥が勝手につついて雛を卵から出す訳でもないのです。


両者が息を合わせて内側と外側の両方から刺激を与えることで,初めて卵の殻は破れるのです。


啐啄同時という四字熟語


これは鶏に限らず,

師匠と弟子

親と子

そして,教師と子どもという関係でも当てはまる言葉です。


今回の原稿では,学校の授業を具体例として挙げています。

教師の「教えたい」(啐)と子どもの「学びたい」(啄)がぴったり合う(同時)のが理想の授業ですよね。


みなさんの周りには,上手くいっていない人間関係で悩んでいる方はいませんか?

上手くいかない関係の原因は,もしかしたら啐啄同時にあるかもしれません。


啐啄同時のうち,「啐」に偏っていませんか?

または,「啄」に偏っていませんか?


今どんなバランスかな?啐啄同時できているかな?

と確認してみると,意外と偏っていることが多いものです。


お互いに歩み寄れる関係だと,良い関係が作れますよね。

相手意識を大切にしたいです。



今回の素材のように,

動物の育児

には学べることが多いです。


僕の好きなペンギンは,2・3か月に及ぶ断食育児が有名な話としてあります。

素材になるかどうかはその人の感覚によって違いますが,

少なくとも「えっ?そんなに苦労しているの?」といったエピソードの1つや2つには出合えるはずです。


僕は,鶏の雛がこんなふうにして産まれるなんて知りませんでした。

たまたま耳に入ってきた言葉をネットで検索してみたら,意味が分かり,素敵な言葉だと思えたのです。



みなさんもぜひ,いろんな動物の育児エピソードを覗いてみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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