Twitterに,とっておきの話92「最後の最後まで成長できる」の原稿をアップしました。
今回も前回に引き続き,先輩の先生の学級通信から得た素材です。
この素材をいただいた当時,甲子園で優勝した作新学院高校の野球部のみなさん。
彼らは,こんな合言葉を大事にしていたそうです。
「最後の1アウトを取るまで成長は可能」
いい言葉ですよね。
先輩の先生は,これをこんな風に言い換えていました。
人は,最後の最後まで成長できる
成長できると信じることが大切だと先輩の先生は学級通信で語っています。
まず,自分が成長できると信じる。
原稿から抜粋してみます。
【〇年△組にいるあなたたち一人一人も,〇年生最後の1時間まで成長できるのです。そうやって成長できる自分を信じることができれば,努力も続けられそうではないでしょうか。】
次に,仲間が成長できると信じる。
原稿から抜粋してみます。
【作新学院高校野球部の強さは,仲間の成長を信じた選手たちの気持ちにあるそうです。人は,最後の最後まで成長できる。これは,自分のことだけではありません。今助け合っている仲間も,成長していくのです。あなたの仲間の中には,成長の遅い仲間もいるかもしれません。でも,その仲間も,最後の最後まで成長できるのです。】
① 最後の最後まで成長できると自分を信じることができるか
② 最後の最後まで成長できると(クラスの)仲間を信じることができるか
この2つの問いかけを柱にしてとっておきの話づくりをしてみました。
どちらも深く考えてみたい問いですよね。
最後の最後まで成長できると自分を信じている人が集まった学級は,最後の最後まで成長できると仲間を信じられる学級になります。
そして,担任の先生自身も,学級の子どもたちが最後の最後まで成長できると信じることが大切です。
信じているよ
このメッセージを伝え合うからこそ,絆が生まれるのです。
信じる力で学級経営。ステキですよね。
原稿の終わりには,
伸びしろ無限大
なんて言葉を付け加えてありますがこれは蛇足かもしれません。
きっと当時の僕は,もっと短い言葉で合言葉になるものを探っていたのでしょう。
もしこの言葉を使うのなら,無限大のマーク「∞」をシンボルアイコンにしてもいいですよね。
合言葉は「最後の最後まで成長できる」にして,「∞」のマークを提示して振り返るのです。
合言葉+シンボルアイコン=聴覚+視覚からの振り返りになります。
さて,「最後の最後まで成長できる」の
「最後」とはいつのことでしょうか?
公開した原稿は,学校の先生が学級の子どもたちに向けて話す想定で作られています。
なので,ここで言う「最後」とは,「学年末」の時期を指します。
1年の終わりまで,この学級は成長できるよ,という意味です。
でも,1年に限定しなくてもいいですよね。
2年後や3年後を「最後」にしてもいいし,
卒業する時を「最後」にしてもいい。
小学校の卒業を「最後」にしてもいいし,
社会人手前の大学卒業を「最後」にしてもいい。
例えば,聞き手を小学生の子どもに限定しないのなら,「最後」のバリエーションはもっと多岐に渡ります。
「最後」はどんな時期に設定してもいいのです。
どんな時期に「最後」を設定するかによって,「最後の最後まで成長できる」の言葉の意味合いが変わってきます。
では,極端な「最後」とはいつでしょう?
僕は「その人の人生が終わる時」だと考えます。つまり,死ぬ時です。
しかし,極端な「最後」にたどり着くまでの間,人はもっと細かな「最後」を経験していくのです。
「最後」を「ゴール」と言い換えてみましょう。
その人の人生が終わる時を大きなゴールだとすると,そこまで走れと言われると辛くなりますよね。
やっぱり給水ポイントが必要になります。
人生をマラソンに喩えると,人生の節目である小さなゴールが設定されているからこそ,人は走り続けられるのだろうと考えます。
この「小さなゴールの連続が,大きなゴールまで走り続けられる力となります。」
なので,今回のように様々な節目に「最後」(ゴール)を設定し,
「最後の最後まで成長できる」と信じることは人の成長に大きく関わる力となるでしょう。
そういう意味で,今回のとっておきの話も『とっておき』だと思いました。
気になった方はぜひ,実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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