Twitterに,とっておきの話91「勝負するのは相手ではなく自分」の原稿をアップしました。
2016年ドラフト1位でプロ野球入りした今井達也選手。
高校野球時代の活躍ぶりは話題になりました。
当時はまさに「高校野球で日本一の投手」でした。
そんな今井投手。レギュラーメンバーを外れたこともあったそうです。
それでも,ある言葉を信じて,努力し続けてきたことで,日本一の投手になれました。
どんな言葉だと思いますか?
それは,こんな言葉です。
勝負するのは相手ではなく自分
この今井投手の言葉を受けて,学級通信を作った先輩の先生がいました。
その先生は,通信でこんなふうに語っています。
【その人がどれだけ成長できたかどうかを表したものを,成長率と言います。
成長率が高ければ高いほど,たくさん成長できたという意味です。
今井投手は,自分と勝負することで,成長率がすさまじく高くなったそうです。
なぜ,自分と勝負をし続けている人は成長率が高くなるのでしょうか?】
僕も通信を読みながら,なぜだろう?と考えました。
通信では,自分と勝負し続けている人は成長率が高くなる理由は,3つあると続けます。
(1)自分が一番の敵
今井投手も,レギュラーメンバーから外れた時は苦しかったはずです。そんな自分の気持ちに打ち勝ったからこそ,日本一の投手になれたかもしれません。
とっておきの話75「自分と戦う力をつけよう」で紹介したイチロー選手のエピソードとつながりますよね。
【他人の記録をぬりかえるのは7割・8割の力でも可能ですが,自分の記録をぬりかえるには10割以上の力が必要です。】
自分は一番の敵なのです。
(2)自分を助けてくれる人
自分と勝負し続けている人には,助けてくれる人が集まります。
今井投手も,監督や仲間,家族からの助けをたくさんもらったそうです。
(3)自分のための練習
ほかのだれでもない,自分のための練習ができます。
今井投手も,たとえ猛練習でも,自分のためだと思ったからこそ続けていけたそうです。
こうした3つの理由から,自分と勝負し続けている人は成長率が高くなると語っています。
「勝負するのは相手ではなく自分」という言葉だけだと素材として説得力に欠けますが,今井投手のエピソードとともに3つの理由を提示されると納得できる言葉となりますよね。
聞き手に大切にしてほしい言葉があった時,ただ熱意をもって話せばいいわけではありません。
なぜその言葉が大切なのかという根拠をわかりやすく提示できるか。
ここをおさえてとっておきの話づくりができると良いです。
今回の今井投手の言葉と根拠となるエピソードはどれもわかりやすく,納得のいくものでした。
聞き手が自分事として捉えられるのです。
さらに,根拠を3つにまとめてあるのも素敵です。
長々と根拠を説明するよりも,3つに小分けしてエピソードを語った方がわかりやすく伝わります。
ナンバリングの手法がここでも使われていますね。
さて,今回の素材は学級通信から得ています。
学級通信は,教員が素材探しする上で魅力的な素材となりやすいです。
なぜかというと,次の3つの理由があるからです。
① その教員が探し出した素材を得られる。
今回の今井投手の言葉やエピソードを知ったのは,先輩の先生が探し出した素材として学級通信に載っていたからです。
② その教員の価値観も素材として得られる。
ついでに先輩の先生の価値観も素材となり得ます。素材からどのように考えたのかを知ることで,作り手としての視野も広がります。
③ わかりやすく伝える手法を真似できる。
優秀な学級通信には,わかりやすく伝える手法が詰まっています。
今回のナンバリングもそうですが,こうした手法を真似してとっておきの話づくりに活かすことができます。
みなさんがもし教員の方でしたら,自分以外の先生の学級通信を読むことをオススメします。
できれば尊敬できる先輩の先生の学級通信を読ませていただくの良いでしょう。
きっとそこから学べる素材があるはずです。
気になった方はぜひ,実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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