Twitterに,とっておきの話90「お弁当はふるさと」の原稿をアップしました。
今回のとっておきの話のテーマは,お弁当です。
小学生の頃,お弁当の時間ってなんだか特別に感じたものです。
それは,給食と比べてある決定的な違いがあるからだと考えます。
その違いとは・・・
みんなそれぞれ,味がちがう
ということです。
給食は,みんな同じ味のメニューを食べますよね。
でも,お弁当はそれぞれの家庭で作られたメニューがお弁当箱に入っています。
みなさんは小学生の頃,どんなお弁当を食べていましたか?
・野菜たっぷりのお弁当
・お肉や卵焼きばかりの茶色多めのお弁当
・彩り豊かなお弁当
・自分の好きな物しか入っていないお弁当
・嫌いな物も入っているお弁当
・キャラ弁などの見た目が面白いお弁当
・おにぎりがおいしいお弁当
それぞれのお弁当には,それぞれの味がします。
それは,それぞれに作っている人の存在があるからです。
YouTubeには,お弁当をテーマにした動画があります。
今回の話では,2つの動画素材が使われています。
1つ目は,大人になってからも自分が食べたお母さんのお弁当を覚えているかどうかという動画です。
意外と覚えているもので,そこには愛情いっぱいの思い出が込められていることがわかります。
【CM】〜泣ける!お母さんのお弁当覚えてる?〜「西友 HANDMADE HOMETOWN」(2015年)
2つ目は,お弁当を通して,親は子にメッセージを届けているのだということを考えさせられる動画です。「お弁当メール」という表現が素敵です。
どちらの動画も,何気なく食べていたお弁当の背景にある作り手の苦労や愛情に気づかせてくれる魅力的な素材です。
今回のとっておきの話では,こんな言葉で締めくくってみました。
お弁当はふるさと
子どもの頃に食べていたお弁当の思い出は,大人になってから思い出すとまるでふるさとのようです。
社会人になった今でも,母の作る味は思い出すものです。
こんな料理,食べていたなぁ,と。
給食が用意されているのが当たり前ではないように,
お弁当が用意されているのも当たり前ではないのです。
お弁当って素敵ですよね。
一方で,今回のとっておきの話の内容には注意点もあります。
学校現場でこの話を実践する時,聞き手である子どもたちのそれぞれの家庭環境に配慮しなければなりません。
経済的理由や家庭的事情により,お弁当を作る人がいない,お弁当がない,という子がいます。
子どもにはお父さんやお母さんがいて当たり前の時代ではありません。
みんなお母さんにお弁当を作ってもらっているでしょ?という前提でこの話をしてしまうと,知らないうちに傷つく子が現れてしまう危険性があります。
聞き手の全員が,だれか家族にお弁当を作ってもらっている家庭環境であるか事前に確認しておく必要があります。
このように,とっておきの話のテーマによっては,事前に聞き手の実態を確認する必要があります。
何気ない表現の違い,使う言葉の違いによって,伝わるニュアンスが変わります。
とっておきの話は,子どもたちの心に響かせる話でなければなりません。
決して,子どもたちの心を傷つける話とならないよう,注意していきたいですね。
気になった方はぜひ,実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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