とっておきの話504「5つの技で はきはき読もう」の原稿をアップしました。
とっておきの話504「5つの技で はきはき読もう」の原稿
音読シリーズ第3弾。これで一旦締めくくりです。
国語の音読だけでこれだけ小話として語れることがあるのに驚きました。
とっておきの話のシリーズ化は、教科授業こそ生きてくるのかもしれません。
今回の話では、音読の技能に着目しています。
第1弾、2弾の話を聴いた上でこの話を聴かせると、段階を踏まえて理解できます。
いきなり音読の技能を知っても難しいのです。
さて、私は困りました。
自分で「5つの技」とタイトルを付けておきながら、学習指導要領解説において紹介されていた技は…
声の大きさ、抑揚、速さ、間の取り方の4つだったのです。
ここでつまらない5つ目を紹介するのは蛇足だと感じました。
考えを巡らしているうちに、5つ目は…
自分で工夫する
ことだと思いつきました。
これならどの子にも当てはまる一般性と、主体性の両方を確保することができます。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(はきはき読む と板書)
音読では、はきはき読むことも大切です。では、はきはき読むためには、どんなことに気を付けたら良いのでしょう?(指名)なるほど、今日は5つの技を紹介しますね。
(上の表を提示)まずは①の声の大きさ。大きな声が良いのはもちろん…ですが、小さな声と大きな声を使い分けられるとさらに良いです。
それが②の抑揚にもつながります。
③の速さに気を付けると、さらに変化を加えて読めます。
④の間の取り方をマスターできれば、聞いている人の気持ちをぐっと惹き込む音読ができます。
例えば1つ、みんなで練習してみましょう。
(実態に合わせた題材でこの中から1つスキルを選んで練習してみる)
では、5つ目の技は何だと思いますか?(指名)
様々な技が出てきましたね。先生は「姿勢」や「気持ち」という意見がみんなから出てくるのではないかなと思っていました。実はこの5つ目の技が一番大切です。
(自分で工夫する と板書)
誰かに言われて気を付けているようでは、本当の意味で「はきはき読む」ことはできません。①~④の技に気を付けるだけでなく、音読してみて何か気になったことがあったらすぐに自分で工夫してより良く読む練習を続けてみてください。音読がレベルアップしていきます。(以下を提示)
自分で工夫して読むうちに、読んでいる文章を見なくても覚えて読めるようになります。これを暗唱と言います。また、自分の気持ちや考えを乗せて表現しながら読めるようになります。これを朗読と言います。
「はきはき読む」ための技を身に付け、暗唱や朗読へとレベルアップしていきましょう!】
いかがでしたか?
学習指導要領解説から、音読は朗読へとつながることを新たに学びました。
また、元々私の学級では音読練習を重ねながら暗唱を目指す実践もしていたので、今回は朗読と暗唱を並列して音読の先につながるものとして紹介しました。
自分がしている行動が別の違う行動へとレベルアップしていくことを知ると、モチベーションも向上するのではないかと思い、このような話の流れにしてみました。
そのためには、然るべき技能を身に付ける必要があります。
そこで、技能の中身の想像➡技能の紹介➡自分で工夫するって具体的に何だろう?と想像➡暗唱や朗読へとレベルアップ といった流れで話を組み立ててみました。
このように、自分が今まで経験してきたことや蓄えてきた知識と、新たに学んだことを結び付けていくと、1つの小話が出来上がってきます。
次回からは国語の音読を離れ、別のジャンルでのとっておきの話づくりに挑戦します!
お楽しみに!
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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