Xに、とっておきの話520「サインフレンド」の原稿をアップしました。
友達とは何ですか?
この質問は、大人でも明確に答えることは難しいでしょう。
さらに、「親友」なんて言葉もあります。
友達と親友の違いは何ですか?
これも人によって答えは様々でしょう。
このように友情や仲間をテーマにした話は、1つの小話だけでは包み切れないものです。
しかし、少しずつ新しい視点を増やしていくことで、このテーマの探究を子どもたちと一緒に楽しむことはできます。
今回の小話「サインフレンド」は、当時私が「友達」と「親友」の間にもう一つ友情のステップがあるのではないかと仮説を立て、「阿吽の呼吸」という言葉と組み合わせてできた語りです。
クラスの仲間とは友達になれない子がいても、サインフレンドにはみんなとなれる。
そんな願いを込めました。
それでは原稿をどうぞ⇩
【板書 阿吽の呼吸
何と読むでしょう。 「あうんのこきゅう」と読みます。
「阿」は口を開き発する声なので息を吐くこと。
「吽」は口を閉じ発する声なので息を吸うこと。
つまり、「阿吽の呼吸」とは「息を合わせる」という意味です。
板書 息を合わせる
みなさんには、友達の中でも特にこの人とは息がぴったり合うという友達はいませんか?
板書 サインフレンド
サインは英語で「仕草、合図」、フレンドは英語で「友達」という意味です。
小さな仕草や合図だけで息がぴったり合う友達のことをサインフレンドと言います。
サインフレンドの関係を続けていると、友達がだんだんと親しい友達へと変化していきます。それを「親友」と呼びます。
板書 親友
いきなり「親友」の関係を目指すのは難しいでしょう。
しかし、サインフレンドの関係なら、身近な友達から作っていくことができます。それは、まだ友達ではない新しく出合ったクラスの仲間とも、そんな関係が築けるはずです。
試しにみんなで一緒に息がぴったり合うサインをしてみましょう。
演出(以下のように、同じポーズをするレクを取り入れる)
①「先生と同じポーズをしてみてください」と言ってみんなでやる
②「○○くんと同じポーズをしてみてください」と言って子ども同士でやる】
いかがでしたか。
この話をすると、子どもたちは小さな仕草や合図をお互いに積極的に使うようになります。
特に声を出さずに意思疎通ができる喜びを味わうと、サインフレンドの人間関係形成が加速します。
学級内に温かい阿吽の呼吸を生み出すことができれば、子ども同士の人間関係は良好なものになっていくでしょう。
「サインフレンド」という言葉は、当時私が思いついた造語です。
私が思うに、本当の親友とはこういうことができると思うのです。
お互いの気持ちを察して動く。
これは大人でも難しいですよね。
でもそれができる。
そういう関係を、親友と言うのではないでしょうか。
また、友達でなくても、クラスの仲間としてサインフレンドになることもできます。
合う合わないはどうしてもあるけども、いざ協力する時にはサインフレンドになってお互いの気持ちを察して動いていく。
そんな関係性もまた良いのではないでしょうか。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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