2023年7月30日日曜日

とっておきの話500「助けられているのは」の裏話

 Twitterに、とっておきの話500「助けられているのは」の原稿をアップしました。

とっておきの話500「助けられているのは」の原稿



自分が相手を助けているようで、実は自分が相手から助けられている。


そんな真理をドラえもんを観ていて最近思いました。

見てください、ドラえもんのこの嬉しそうな顔を⇩



昨日3歳の息子と一緒に観た録画番組のストーリーが心に響き、とっておきの話を創ってみました。


こうしたことは、親になるとものすごく実感します。

親である自分は、子どもを助けているはずです。

でも実は、子どもから助けてもらっていることってすごく多いのです。

一見、親がいつも子どもの世話をしているように感じますが、実はそんな子どものおかげで嬉しくなったり、喜びを味わえたりすることもたくさんあるのです。

子どもが産まれたから親になったのではなく、子どもが自分を親にしてくれるのです。


これは、担任と子どもたちの関係でも同じことが言えるのではないでしょうか。

担任は学級の子どもたちを助けているようで、実は担任している子どもたちから助けられていることがたくさんあります。


以上のように、様々な視点からドラえもんとのび太の二者関係を見つめ直してみると、新しい発見が得られそうです。


そんなことに注目してみながら、原稿を読んでみましょう⇩



【(ドラえもん と のび太 の画像を提示)



この二人のうち、いつも助けている人は誰ですか?(指名)

なるほど、ドラえもんと答える人が多いですね。

では、いつも助けられている人は誰ですか?(指名)

なるほど、のび太と答える人が多いですね。

いつもドラえもんがのび太を助けているということですね。

ある日、ドラえもんはもともといた未来へタイムマシンに乗っていき、のび太の孫の孫にあたるセワシくんと夏休みを過ごすことになります。(画像を提示)



セワシくんはのび太と違い何でも一人でやれるしっかり者です。

一方、ドラえもんは22世紀のロボットの中では不器用でこの時もセワシくんのためとやったことが全部裏目に出て逆に迷惑をかけてしまいます。

セワシくんのお世話が空回りして落ち込んだドラえもんに、セワシくんは「ドラえもんは本当におじいちゃんのお世話が身に染みついているみたいだね」と言います。その時のドラえもんの顔はなんだか嬉しそうです。(画像を提示)




その後、のび太のところへ帰るのですが、ドラえもんはどんな顔をしていると思いますか?(指名)

こんな顔をしていました。(画像を提示)



 ドラえもんは、のび太のお世話ができる自分に喜びを感じていま

した。ドラえもんはのび太を助けているようで、そんな自分をいつ

も頼ってくれるのび太に助けられているのかもしれませんね。

(実は助けられている と板書)

みなさんも誰かを助けている時に、このことを思い出してみてく

ださい。助けている自分の方が、実は相手に助けられていることに

気付くかもしれません。】


いかがですか?


いつもドラえもんがのび太を助けているイメージが強いですが、実はドラえもんはのび太がいてこそ輝く面もあったのです。

22世紀ではポンコツロボットと言われ、不器用なことも多いドラえもん。

そんなドラえもんのありのままを認め、救ったのがセワシくんでした。

のび太のお世話をしているのも、セワシくんからの助言がきっかけです。


セワシくんの読み通り、ドラえもんはのび太のお世話をすることで自尊心を高め、成長していったのかもしれませんね。

いつも助けてばかりで時には鬱陶しく思うこともあったのび太に実はドラえもんは助けられていたのです。


私はこのドラえもんの嬉しそうな表情が胸にグッときました。

こういう気持ちってあるよなぁ と妙に納得しました。

これは残しておきたいエピソード素材だと思い、とっておきの話にしようと決めました。


まだ「助ける」経験の少ない子どもたちにとって、こうした感覚は分かりづらいかもしれません。でも、だんだんと「助けられている」側から「助ける」側へと成長してきた時こそ、「実は助けられている」という視点を提示してあげたいですね。


「実は助けられている」という視点は、「ありがとう」の感謝の気持ちを生み出します。

一方向的ではなく、双方向的にお互い助け合っているという感覚を共有していきたいです。



気になった方は、ぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。


500話目の投稿が完了しました。

いつも応援してくださっている方々、本当にありがとうございます。

僕はいつも、みなさんに助けられています。

2023年7月29日土曜日

とっておきの話499「与えられたものと求めるもの」の裏話

 Twitterに、とっておきの話499「与えられたものと求めるもの」の原稿をアップしました。

とっておきの話499「与えられたものと求めるもの」の原稿



今回の素材は、以下の言葉です。


与えられたものは有限 求めるものは無限


この言葉は、スマホのメモ帳アプリに残っていた言葉でした。

残念ながら誰が言った言葉なのか分からず、出典不明なままでした。

そこでネットで調べてみると、スピードスケート選手のレジェンド、小平奈緒さんの言葉だと分かりました。


その言葉の背景となるエピソードも知ることができ、言葉の意味の理解が深まりました。

やはり原典を探ることはとても大切です。

特に名言のような言葉は、こちらの解釈が大きく間違っていると、せっかくの言葉の価値が低く伝わってしまいます。


例えば今回の「求めるものは無限」という言葉は、原典を調べずに説話づくりに入ると、煩悩は無限にあるから「少欲知足」の精神で、なんて話の流れも考えられてしまうのです。

そうではなく、小平選手の言う「求めるものは無限」という言葉は、「もっとこんなことができるようになりたい」と求める努力や望みなのだと分かったのです。

欲望ではなく、希望だったのです。


こうしたことを踏まえ、説話づくりに臨みました。

それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(与えられたもの と板書)

 あなたが今、与えられているものはいくつあるか考えてみてください。

 例えば、友達、家族、今座っているイス…等と思いつく限りどんどんと。1分間、スタート。

(求めるもの と板書)

 次に、あなたが今できるようになりたい、こんな自分になりたいと求めるものを思いつく限りどんどんと考えてみてください。さっきと同じ1分間、スタート。



 与えられたものと求めるもの、どちらがたくさん思いつきましたか?(次の言葉を提示)

与えられたものは有限 求めるものは無限

(斉唱)この言葉は、オリンピックのスピードスケート競技で金メダルを獲った小平奈緒選手の言葉です。(小平選手の写真を提示)



 与えられたものを数えると、いつか限りが有ることを知ります。

 例えばあなたの命は、限り有るものです。だからこそ、一度きりの自分の人生を大切に生きようと思えます。友達や家族との日々も限り有る命があってこそです。

 一方、求めるものは、自分が求めさえすれば限り無く求め続けることができます。求めるものの方が思いつかなかったという人は、本当は無限にあるのに無意識に求めることを止めてしまっているのかもしれません。「もっとこんなことができるようになりたい」と求めるものを考え続けていくと、小平選手のような大きな夢もつかめるでしょう。あなた次第で求めるものは無限にあるのですから。



与えられたもの ➡ ありがとう

求めるもの ➡ あきらめない

(以上の言葉をゆっくりと板書しながら)

与えられたものには、有限だからこそ「ありがとう」の感謝の気持ちで。

求めるものには、無限だからこそ「あきらめない」努力の姿勢で。

それぞれ向き合っていきたいですね。毎日を大事にしながら、大きな夢をつかんでください。】


いかがでしたか?


与えられたものと求めるものの対比が上手く表現されていますよね。

有限と無限の対比もお見事です。


今回の話の締めくくりは、より一層子どもたちが自分事として考えられるような分かりやすい対比をさらに入れてみました。

有限なものには感謝を。無限なものには努力を。

のメッセージを込めて、

ありがとう と あきらめない

の対比を入れたのです。



限りが有るからこそ、ありがとう。

限りが無いからこそ、あきらめない。


子どもにとってスッと入るようなキーフレーズを生み出すことができれば、説話として上手くまとめることができます。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年7月27日木曜日

とっておきの話498「心のひまわりは、まだ蕾」の裏話

 Twitterに、とっておきの話498「心のひまわりは、まだ蕾」の原稿をアップしました。

とっておきの話498「心のひまわりは、まだ蕾」の原稿



昨日、YouTubeでボイストレーナーのオシラさんという人のチャンネルの動画を何気なく視聴しました。

そこで、Adoさんの『向日葵』という曲のリアクション動画に出合いました。


曲が良かったのはもちろんですが、オシラさんの解説から

ひまわりの向日性

というものがあることを知り、興味を惹きました。


自分なりに調べてみると、今まで太陽を追いかけていたひまわりが、自立して追いかけるのをやめたようなイメージが湧いてきました。

さらに、ひまわりの花言葉を調べると、「憧れ」だと分かりました。

ひまわりはきっと、太陽に憧れていたのではないでしょうか。そんなことを考えていたら、今回のとっておきの話の構成が思い浮かんできました。


何気なく視聴した動画をきっかけに、自分なりに少し調べるだけで、とっておきの話は意外と簡単に創れてしまいます。

読み返してみると、この素材に出合えて良かったなという気持ちになります。

やはり形になると良いですよね。


それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(ひまわりの画像を提示)



 何という名前の花ですか?…はい、ひまわりですね。では、ひまわりの花言葉を知っている人はいますか?(何人か指名)正解は、「憧れ」です。(あこがれ と板書)

 ひまわりは、あこがれているものがあります。何だと思いますか?ヒントは、ものすごく大きいものです。(何人か指名)ひまわりがあこがれているもの。それは…


(太陽の画像を提示)太陽です。

ひまわりは、漢字でこのように書きます。(向日葵 と板書)

この漢字の中に、「日に向かう」という言葉が入っています。


ひまわりには、向日性と言って、太陽に向かって成長する性質があります。朝は太陽が東にあるので、ひまわりも東を向いています。昼になると太陽は南にのぼるので、ひまわりも南を向きます。夕方になると太陽は西にしずむので、ひまわりも西を向きます。


この向日性。実は…(下の画像を提示)



花を咲かせるまでの性質なのです。


成長しきって花が咲くと、ピタッと止まるのです。花を咲かせたひまわりは、太陽の動きに関係なく、ずっと東を向き続けるそうです。

あこがれていた太陽を追いかけていたひまわりは、自分の花を咲かせた後は追いかけるのをやめるのです。それはまるで、誰かに頼らず、自分の力で生きていくと決心しているようです。そんなひまわりの姿に、私たちはあこがれます。


(心のひまわり と板書)

 あなたたちの心のひまわりは、まだ蕾です。たった一人でいいので、太陽のようなあこがれの人を思い浮かべてみてください。

「あんな人になりたい」「この人の真似をしたい」と思い、追いかけていると、自然とあなたも成長し、今度はあなた自身があこがれの人になります。いつかピタッと止まって自分の力で生きていける強い心が育つはずです。


ぜひ、あなただけの心のひまわりを咲かせてください。】


いかがでしたか?


これは少しずるいコツなのですが、

心の○○

という表現は意外と多くの場面で使えます。


なぜなら、心の中には何があっても良いからです。

そこは見えない世界のオンパレード。

心の中に様々な見えないとっておきなものを詰め込んだらいいと僕は思っています。


心のひまわりを意識することで、憧れの人を探したり、自立したりするきっかけとなります。

そんな見えないものを信じる力を育てていくのです。

虚構を信じて生きる力は、ホモサピエンスの時代から人間に備わっている本能です。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、この「心の○○」という表現は、見えないものを信じる人間本来の力に訴えかけている面もあります。


さて、みなさんは花が好きですか?

植物には様々な性質やエピソードがあります。

今回のひまわりだけでなく、これを機にいろんな植物について調べてみてください。

きっとあなたも、とっておきの話を創れるはずです。

植物シリーズなんてできそうですね。


今回の話を知ったあなたは、ひまわりを見るたびに向日性を思い出すことでしょう。

身の周りに咲いている花について思いを馳せることができるのも、とっておきの話の魅力ですね。



気になった方は、ぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年7月26日水曜日

とっておきの話497「しずかちゃんの心の天気」の裏話

 Twitterに、とっておきの話497「しずかちゃんの心の天気」の原稿をアップしました。

とっておきの話497「しずかちゃんの心の天気」の原稿


3歳の長男が毎日のように観ているドラえもん。

録画してある話を何度も観るので、一見「また同じ話を観ている…」なんてうんざりしてしまいそうになるのですが、意外と何度も観ると見逃していた場面もあり、新たな発見が得られます。


最近ドラえもんを息子と観ていて、この話はとっておきの話にできそうだなと思った回がありました。

この時のしずかちゃんは強い心をもっているなぁと感心したものです。

また、ここ最近は『7つの習慣』を読んでいたので、「心の天気」というキーワードと結び付きました。


そうか、しずかちゃんは外の天気に影響を受けず、心の天気を晴れにし続けているキャラクターなんだと妙に納得しました。

そんなしずかちゃんのすごさに注目しながら、原稿をご覧ください⇩



【(外の天気 心の天気 と板書)

 人は、2つの天気に影響を受けていると言われています。1つ目が、外の天気。2つ目が、心の天気です。外の天気は変えられませんが、心の天気は自分次第でいくらでも変えられます。たとえ外の天気が雨だったとしても、自分の外から嫌なことがやってきても、心の天気を晴れにし続けることはできるのです。先生は最近、外の天気に負けず、自分の心の天気を晴れにし続けている人に出会いました。


この人です。(ドラえもんのしずかちゃんの画像をストーリーに合わせて少しずつ提示)






スネ夫に別荘の釣り場へみんなで行かないか誘われたのび太としずかちゃん。

しかし、二人だけしか連れて行かないというスネ夫のいじわるにのび太は泣きながら外に出ますが、後から追いかけてきたしずかちゃんは「私行かない。いじわるする人嫌い」ときっぱり言います。

3人でその釣り場へ行くことにしますが、直前になってドラえもんは行けないと言われます。一旦驚きますが、すぐに気持ちを切り替えてのび太と2人で行きます。

スネ夫から「そこは池じゃなくて大雨で降った水でできたただの水たまりだ!そんなところで釣れる訳ないよ」とからかわれ「恥をかかせてごめん」と謝るのび太に、しずかちゃんは「いいのよ、ハイキングに来たと思えば」と言います。

のび太が一緒に散歩へは行けないと言っても全く振り回されず、一人で散歩へ行きます。その後も大きな魚に水の中へ連れていかれても、「こ~んなスリル味わったの、初めてよ」と嬉しそうにして溺れているのび太を助けながら戻ったり、「今頃スネ夫たちは…」なんて言っているのび太の横で、最後まで満足そうな顔をしたりしています。

外の天気にマイナスの影響ばかり受けているのび太に対して、外の天気に関係なくどんな場面でも楽しめているしずかちゃんの心の天気は、きっと晴れ続けていたことでしょう。


 みなさんは、しずかちゃんのどんなところがすごいと思いましたか?そんなしずかちゃんのように、あなたはなれますか?心の天気を自分でコントロールできるようになりましょう。】


いかがでしたか?


この回の面白いところは、のび太としずかちゃんの反応が対称的に映し出されている点にあります。

のび太はどんな場面でも、外の天気に影響を受け、心の天気を乱していきます。

一方、しずかちゃんはどんな場面でも、外の天気に影響を受けず、心の天気を晴れにし続けています。



どちらになりたいかは明白ですよね。

この二人が将来結婚するのも、なんだか感慨深いものがあります。



しずかちゃんの強さは、なんだか私たちに様々なことを教えてくれているような気がします。

今回のとっておきの話では、「心の天気」に注目しましたが、他の角度からも説話づくりができそうです。


たかがドラえもん、されどドラえもん。

3歳の息子と一緒に観ている番組でも、とっておきの話の素材を得られるのです。

ちなみにドラえもんは甘く見てはいけません。

ドラえもんが教えてくれる人生の教訓は数多くあります。

今回は悪い例として挙げられたのび太も、見習う部分があります。

「のび太の生き方」なんて本も出ているくらいですから。



本当にどんなことも、とっておきの話の素材になるんですよね。

気になった方はぜひ実践してみてください。



ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年7月10日月曜日

とっておきの話496「最大のアトラクションは、」の裏話

 Twitterに、とっておきの話496「最大のアトラクションは、」の原稿をアップしました。

とっておきの話496「最大のアトラクションは、」の原稿



約1ヵ月ぶりの投稿になりました。みなさんお久しぶりです。

さて、今回はディズニーの言葉とエピソード素材を取り扱ってみました。


最近は40周年を迎えたそうです。おめでとうございます!


ディズニーの世界には様々な感動エピソードがありますが、ただ感動エピソードだけを紹介するのは味気なく、「いい話だった~」で終わってしまいます。

そこからどんな学びがあるのかを見出せるとっておきの話を創りたいですよね。


そこで、エピソード素材だけでなく、学びのキーワードとなるような言葉が組み合わさると「学びのある話」に進化させることができます。



それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(ディズニーのアトラクションの写真をいくつか提示)



 みなさんは、ディズニーの最大のアトラクションは、

何だと思いますか?(何人か指名)なるほど、どれも

魅力的なアトラクションですね。ディズニーを生み出

したウォルトディズニーは、こんな言葉を残したそうです。

(最大のアトラクションは、キャスト。 と板書)

 キャストとは、ディズニーで働く人たちのことを意味します。人が最大のアトラクションってどういうことなのでしょう?


今日は数あるキャストさんのエピソードの中から、1つだけ紹介します。(以下を読み聞かせ)

 ある日、子供を亡くした夫婦がディズニーランドに訪れました。その子は亡くなる直前までミッキーのぬいぐるみを抱いていたほどディズニーが大好きでした。毎年誕生日になると、必ずディズニーランドでお祝いしていたそうです。子供を亡くした悲しみにくれていた夫婦は、毎年の約束を守ろうとディズニーランドに訪れたのでした。事情を知ったキャストさんは、混んでいるにも関わらず、2人分の席ではなく4人分のテーブル席に夫婦を座らせてくれました。そして頼んでもいないのに亡くなった子どもの分まで料理が運ばれてきてサービスだと言います。急に店内が暗くなり、運ばれてきたのは亡くなった子どものためにキャストさんのサプライズで用意されたバースデーケーキでした。周りのキャストさんやお客さんみんなで「おめでとう」の声が挙がり、拍手が起きたそうです。その時です。夫婦の間で嬉しそうにはしゃいでいる亡くなった子の姿が見えたそうです。その子は夫婦に微笑みながら「パパとママ、ありがとう」と言っているようでした。夫婦はディズニーランドで起きた奇跡を胸に、2人手を握りしめました。

(読み聞かせ後、たっぷりと間を空ける)


(心動かす場所は、そこにいる人でつくる。 と提示)

 世の中には心動かされる場所が多くあります。それらの場所は、そこにいる人でつくられているのです。ディズニーランドが心動かされる理由は、ディズニーランドで働く人がお客さんの心を動かすようなおもてなしをしているからです。

 みなさんの教室も、みなさんで心動かす場所へとつくり上げていきませんか?心動かす場所になるかどうかは、この教室にいる人、つまり、あなたたち次第なのです。】


いかがでしたか。


心動かす場所は、そこにいる人でつくる。

という言葉は、僕が短い言葉かつ子どもに刺さる言葉を考えて創ったキーワードです。

「キャスト」の意味理解が追い付いていない子も、カタカナを排除して改めてキーワード化することによって救えます。


読み聞かせをした後、すぐに次の話をしてはいけません。

余韻ってすごく大事だと思うのです。

だからこそ、読み聞かせ直後はたっぷりと間を空けて、余韻を生み出すようにしています。

生み出された余韻の間に、子どもたちは様々な感情と向き合ったり、思考を深めたりできるからです。


最後は自分事として、この教室もあなたたち次第でディズニーランドのように心動かす場所になれるという前向きなメッセージを贈っています。

とっておきの話は必ず自分事に落として終えるのが特徴です。


それにしても最近、ディズニーランド行けてないなぁ。

もう少し子どもが大きくなったら、家族で行きたいものです。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年6月21日水曜日

とっておきの話495「足音を鳴らし続けていると…」の裏話

 Twitterに、とっておきの話495「足音を鳴らし続けていると…」の原稿をアップしました。

とっておきの話495「足音を鳴らし続けていると…」の原稿


夢

についての考察が止まらない今日この頃です。



みなさんは夢がありますか?

その夢は叶いますか?


最近、学校現場でプロのスポーツ選手の夢について知る機会を得ました。

そこでのゲストティーチャーの授業をもとに、自分なりに読書をして得た知識と組み合わせて新しいとっておきの話を創ってみました。


僕の好きな歌手ミスターチルドレンの『足音~Be Strong~』の歌詞が好きです。

この足音を聞いてる 誰かがきっといる

このフレーズが堪らなく好きです。




見えないところの努力であっても、実は見ている人がいる。

聞こえない足音を鳴らしていても、実は聞いている人がいる。


自分の努力している姿を見ている人とのつながり

自分の鳴らしている足音を聞いている人とのつながり


そんなつながりによって夢は叶っていくのだと思うのです。

そしてまた、そのつながりによって新たな夢が出てくる。

そしてまた、新たなつながりが出てくる。


そんな夢について深く考えるきっかけになればと思います。

それでは原稿を読んでみましょう⇩


【(次を板書)

① 目的地  ② 手段  ③ メンタル


夢を叶えるために一番大切なのは、この中で何だと思いますか?

正解は、目的地とメンタルです。実は手段は後から何とでもなりますが、目的地がはっきりしていないと夢は叶いません。そして、その目的地に辿り着くためには、そこまで自分の努力の足音を鳴らし続けるメンタル、つまり心のエネルギーが必要なのです。


 これは、プロを夢見ていたあるスポーツ選手が大学生だった時の出来事です。(以下を提示)


・大学2年生でスタメン➡全国4位

・大学3年生で右足捻挫のけが

・大学4年生で左足捻挫のけが

・治ったと思ったら手首の骨折のけがで手術と入院

・けがのせいで大学最後の大会に出られなかった


 こんなにもけがが続き、選手としてとても大切な大学最後の大会にも出られなかったのです。

メンタルが崩れそうになったこの選手は、それでも自分のできる事を探し今まで支えてくださった人に感謝し、恩返しの気持ちでチームをサポーターとして支えるようになります。

そんな姿を見ていた人から声を掛けられ、夢だったプロのスポーツ選手になれたのです。



 もちろん、これまでの選手としての活躍もありますが、このようにサポーターとしての姿を見てプロのスポーツ選手になれた人もいるのです。夢が叶う手段は1つではないのです。この選手は確かに目的地に辿り着きました。メンタルを安定するには、次の3つが大切です。(提示)


① 承認  ② つながり  ③ 挑戦


 自分の存在を認めてくれる居場所にいること。つながりを意識して周りの人に感謝すること。そして何より、諦めず、自分のできる事を探して挑戦し続けていることです。そうすれば、どんな手段だろうと、夢は叶うのです。最後に先生の好きな歌の歌詞の一節を贈ります。(提示)


夢見てた未来は それほど離れちゃいない

この足音を聞いてる 誰かがきっといる】


いかがでしたか?


この話は、ゲストティーチャーの授業を参観した出来事と、読書で得た知識、そして自分の好きな歌詞が組み合わさっています。


経験した出来事+蓄えていた知識+お気に入りの言葉=とっておきの話


そんな方程式が浮かんできますね。

これはあくまでも創る力の一例ですが、参考にしてみてください。


子どもたちに「あなたの夢は?」と質問すると、全員が今叶えたい夢があると答える訳ではありません。

夢が無い人や夢が思い付かない人がいます。

この理由は本人も分からないことが多いのですが、僕は最近これなんじゃないかという答えを見つけました。

それが今回のとっておきの話にも出てきた「つながり」なのです。


つながりを意識すればするほど、その人とのつながりの中で叶えたい夢も出てくる気がするのです。

つまり、つながりを感じていない子ほど夢をもち難いのでは?という仮説が立ちます。

つながりがあることで、そのつながりをより一層大事にできる夢を叶えたいと思うのです。


例えば、消防士さんになりたいと夢をもつ子は、憧れの消防士さんとのつながりはもちろん、消防士になるまでの道のりにおいて障壁になるものがないと感じるからこそですよね。

その障壁を取り除いてくれる人たちは誰でしょう?

それはいつも安心できる居場所を提供してくれる家族や友達のはずです。

ここにも確かなつながりがありますよね。


したがって、今、自分の周りの人とのつながりに安心している子ほど、夢を描こうとするのではないでしょうか。

逆に、夢を描けない子ほど、つながりを感じていないのかもしれません。

つながりを感じるには、そのつながりが当たり前ではなく、有難いと思うことが大切です。

「ありがとう」の力が、夢を叶えるのです。



さて、みなさんは夢についてどんな考察をされますか?

昨日、Twitterで夢について一人語りしていると、夢の叶え方には2つのアプローチがあるとコメントをくださった方がいました。

これも興味深いですね。

夢談義、してみたいです。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

2023年6月17日土曜日

とっておきの話494「人生グラフに失敗無し」の裏話

 Twitterに、とっておきの話494「人生グラフに失敗無し」の原稿をアップしました。

とっておきの話494「人生グラフに失敗無し」の原稿


みなさんは、人生曲線やモチベーショングラフというグラフをご存知ですか?



自己啓発本やビジネス書によく出てくるのですが、人の気持ちを出来事と合わせてグラフ化する試みです。

道徳の授業における心情曲線も同じような意図で描かれますよね。


人の気持ちというのは目に見えないものです。

しかし、こうしたグラフ化によって、視覚的イメージが具現化し、自分はこの時どんな気持ちだったのかを残し、表現することができます。

感情を司る右脳的な要素と、論理を司る左脳的な要素が上手く組み合わさった試みだと言えます。

いかにも理系の人が考えそうなアイデアですよね。

実際に私も理系人間なので、ハマって自分も描いてみたことがあります。


今回の話では、

人生グラフ

とネーミングして子どもたちに伝えています。


大事なのは人生グラフ全体をただ示すのではなく、部分に着目させ、意味付けをしていくこと。そしてその意味付けから十分に思考を深める余地を残すことです。


それでは読んでみましょう⇩


【(人生グラフ と板書)

 人生曲線やモチベーショングラフとも呼ばれますが、良い時は上がっていき、悪い時は下がっていく人生のグラフを人生グラフと言います。

例えば、みなさんの今までの人生をグラフにしたら、どんな形になると思いますか?自分の人生グラフの形を目をつむって思い浮かべてみてください。(目をつむってイメージする時間)

人生グラフの形は、どんな人も、Bのようなグラフになると言われています。



 つまり、始めから最後までずっと良いことがあり続ける訳でもなく、逆にずっと悪いことがあり続ける訳でもないのです。何度も悪いことが訪れるし、何度も良いことも訪れます。このグラフで注目してほしいのは、悪いことがあっても良いことへと変えていった矢印の部分です。

(上り調子の部分を矢印で提示)これを、「あきらめない矢印」と言います。


 あきらめない矢印は、次のようなことを意識するといつでも自分で生み出せます。(以下提示)


努力、考え続ける、行動する、挑戦する、自分にできる事を探す、人と違うことをする


 この中にみなさんのぴったりなものがあったら、意識してみてください。きっと悪いことがあっても良いことへと変えていけるはずです。


 このグラフに、「失敗」はいくつありますか?(指名)

答えは0個です。失敗は無いのです。 

(失敗とは、途中であきらめること。 と板書)


 失敗があると思うかどうかは自分次第。途中であきらめることが失敗なのです。人生はいつも途中。「あきらめない矢印」を生み出し続けている限り、失敗は無いのです。

 みなさんも、失敗の無いBのような人生グラフを描いて生きてみてください。】


いかがでしたか。


あきらめない矢印


というキーワードを軸にしながら、人生グラフの中でも上がっていくベクトルに着目させていきました。


この話をしている間、「でも下がっていくベクトルも何度もある」とつぶやいた子がいました。「そうなんだ。ずっと上がり続けないし、ずっと下がり続けない。大事なのは下がっても上がることをあきらめない矢印なんだ」と切り返しました。


さらに、「グラフの中に失敗はいくつある?」と聞いてから「0個です」と答えることで、生み出したギャップから「あきらめない=失敗が生まれない」という新しい価値観について深く考えることができるようにしています。


人生に失敗は無いのです。


下がっては上がる人生グラフを見ると強く感じます。

人生万事塞翁が馬です。これは余談ですが、最終的に上がりも下がりもしないグラフになるのが究極の姿なのではないかと思いました。つまり、


何事にも動じない

という姿です。


私の学級では、この語りをした後に子どもたちにもタブレット上で人生グラフを描かせてみました。

とは言っても、まだ10歳・11歳ですので、今までの人生を描く過去バージョンの人生グラフと、これからの将来を想像しながら描く未来バージョンの人生グラフのどちらかを選んで創るように指示しました。

最初は「そんなの創れないよ~」と言っていた子どもたちでしたが、意外と「あ~こんなこともあった~」と楽しんでいましたね。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の裏話

  Xに、とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の原稿をアップしました。 とっておきの話524「Win WinとLose Lose」の原稿 三方良し という言葉が個人的には好きなのですが、今の時代は「ウィンウィン(Win Win)」という言葉の方が聞き馴染みが...