Twitterに、とっておきの話494「人生グラフに失敗無し」の原稿をアップしました。
みなさんは、人生曲線やモチベーショングラフというグラフをご存知ですか?
自己啓発本やビジネス書によく出てくるのですが、人の気持ちを出来事と合わせてグラフ化する試みです。
道徳の授業における心情曲線も同じような意図で描かれますよね。
人の気持ちというのは目に見えないものです。
しかし、こうしたグラフ化によって、視覚的イメージが具現化し、自分はこの時どんな気持ちだったのかを残し、表現することができます。
感情を司る右脳的な要素と、論理を司る左脳的な要素が上手く組み合わさった試みだと言えます。
いかにも理系の人が考えそうなアイデアですよね。
実際に私も理系人間なので、ハマって自分も描いてみたことがあります。
今回の話では、
人生グラフ
とネーミングして子どもたちに伝えています。
大事なのは人生グラフ全体をただ示すのではなく、部分に着目させ、意味付けをしていくこと。そしてその意味付けから十分に思考を深める余地を残すことです。
それでは読んでみましょう⇩
【(人生グラフ と板書)
人生曲線やモチベーショングラフとも呼ばれますが、良い時は上がっていき、悪い時は下がっていく人生のグラフを人生グラフと言います。
例えば、みなさんの今までの人生をグラフにしたら、どんな形になると思いますか?自分の人生グラフの形を目をつむって思い浮かべてみてください。(目をつむってイメージする時間)
人生グラフの形は、どんな人も、Bのようなグラフになると言われています。
つまり、始めから最後までずっと良いことがあり続ける訳でもなく、逆にずっと悪いことがあり続ける訳でもないのです。何度も悪いことが訪れるし、何度も良いことも訪れます。このグラフで注目してほしいのは、悪いことがあっても良いことへと変えていった矢印の部分です。
(上り調子の部分を矢印で提示)これを、「あきらめない矢印」と言います。
あきらめない矢印は、次のようなことを意識するといつでも自分で生み出せます。(以下提示)
努力、考え続ける、行動する、挑戦する、自分にできる事を探す、人と違うことをする
この中にみなさんのぴったりなものがあったら、意識してみてください。きっと悪いことがあっても良いことへと変えていけるはずです。
このグラフに、「失敗」はいくつありますか?(指名)
答えは0個です。失敗は無いのです。
(失敗とは、途中であきらめること。 と板書)
失敗があると思うかどうかは自分次第。途中であきらめることが失敗なのです。人生はいつも途中。「あきらめない矢印」を生み出し続けている限り、失敗は無いのです。
みなさんも、失敗の無いBのような人生グラフを描いて生きてみてください。】
いかがでしたか。
あきらめない矢印
というキーワードを軸にしながら、人生グラフの中でも上がっていくベクトルに着目させていきました。
この話をしている間、「でも下がっていくベクトルも何度もある」とつぶやいた子がいました。「そうなんだ。ずっと上がり続けないし、ずっと下がり続けない。大事なのは下がっても上がることをあきらめない矢印なんだ」と切り返しました。
さらに、「グラフの中に失敗はいくつある?」と聞いてから「0個です」と答えることで、生み出したギャップから「あきらめない=失敗が生まれない」という新しい価値観について深く考えることができるようにしています。
人生に失敗は無いのです。
下がっては上がる人生グラフを見ると強く感じます。
人生万事塞翁が馬です。これは余談ですが、最終的に上がりも下がりもしないグラフになるのが究極の姿なのではないかと思いました。つまり、
何事にも動じない
という姿です。
私の学級では、この語りをした後に子どもたちにもタブレット上で人生グラフを描かせてみました。
とは言っても、まだ10歳・11歳ですので、今までの人生を描く過去バージョンの人生グラフと、これからの将来を想像しながら描く未来バージョンの人生グラフのどちらかを選んで創るように指示しました。
最初は「そんなの創れないよ~」と言っていた子どもたちでしたが、意外と「あ~こんなこともあった~」と楽しんでいましたね。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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