Twitterに、とっておきの話493「ウサギとカメの教訓」の原稿をアップしました。
ウサギとカメ
と聞けば、大人の私たちからすると子どもの頃に読んだ誰もが知っている物語というほど有名な話ですよね。
足の速いウサギと足の遅いカメ。普通に考えたらウサギが勝つに決まっています。しかし、油断したウサギが休んでいる間に、地道に歩みを進めたカメが勝つのです。
なんとなくウサギが怠けていたからというような印象を受けますが、僕はそうではないと思います。
なぜならウサギは1人で全力で走っていたから。休まざるを得ない状態だったのではないかと思うのです。
このように寓話や物語の裏側について深く考察することで、思わぬ教訓が得られることがあります。
最近、何気なく白黒先生のVoicyを聴いていたら、ウサギとカメの話は
カメがすごい
のだということが分かりました。カメのすごさを2つ新しく発見したのです。
ウサギと違い、カメは何がすごかったのか。
探りながら次の原稿を読んでみましょう。
【(ウサギとカメ と提示)
『ウサギとカメ』という物語を知っている人?(挙手)
足の速いウサギと足の遅いカメが山のふもとから山頂までの道を競争し、カメが勝つお話です。ウサギは簡単に勝てると思い込んで途中のんきに休んでいる間、歩き続けたカメに抜かされてしまったのです。
でも先生は、この物語はウサギがサボっていたというより…
カメがすごいのだと思います。
まず、二匹にはこんな違いがありました。(以下の文を提示)
ウサギはカメを見ていた カメは を見ていた
ウサギは競争相手のカメを見ながら走っていました。一方、カメはウサギを見ていた訳ではありません。何を見ていたのでしょう?(指名)カメが見ていたのは…(以下の文を提示)
ウサギはカメを見ていた カメはゴールを見ていた
ゴールでした。競争相手を意識してばかりいて、肝心のゴールを見失っていると、辿り着くのは遅くなります。みなさんも他人と比べすぎずに「自分は今、何に向かって、何のために努力しているのか」というゴールを見続けるカメさんのような人になってください。
次に、カメさんはカメさん「たち」だったという話を紹介します。
ウサギは1人 カメはこっそり隠れていた仲間とリレーをしていた
こんな裏話があるそうです。カメさんはずるいのでなく、仲間を信じて助け合ってすごいのです。
1人で走っていたウサギは、途中で疲れて昼寝をして休みます。仲間とリレーしていたカメは、仲間を信じてバトンを渡すことで、みんなで休まず走り切ることができたのです。
みなさんもウサギさんのように何でも1人でがんばろうとせず、カメさんのように仲間を信じてチームプレーでゴールを目指すことも大事にしてみてください。
気付けば山頂にたどり着いて、大きな夢を叶えているかもしれません。】
いかがでしたか?
① 競争相手ではなく、ゴールを見失わずに努力し続ける
② 1人で抱え込まず、仲間を信じて協力して成し遂げる
この2つが教訓として学べそうな話になりました。
たかが『ウサギとカメ』という1つの物語だけでも、深く考察することで思わぬ教訓を発見し、学ぶことができます。
だからこそ、この物語はこうと決め付けるのではなく、もしかしてこの時の登場人物は…と深く考察してみるのも面白いかもしれません。
特に寓話のように古くから語り継がれる話にはまだまだ私たちが見つけていない教訓がたくさん隠されているように感じます。
ぜひそこから素材を得て、とっておきの話として創り上げることにも挑戦してみてください。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
※2023年3月3日に出版された拙著『こどもの心に響く とっておきの話100』(東洋館)⇩
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が重版を迎えました。みなさん、いつもありがとうございます。Twitterの原稿だけでなく、このブログ記事まで読んでくださる方々には特に深い感謝の気持ちでいっぱいです。これからもよろしくお願いします。
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