Twitterに、とっておきの話499「与えられたものと求めるもの」の原稿をアップしました。
今回の素材は、以下の言葉です。
与えられたものは有限 求めるものは無限
この言葉は、スマホのメモ帳アプリに残っていた言葉でした。
残念ながら誰が言った言葉なのか分からず、出典不明なままでした。
そこでネットで調べてみると、スピードスケート選手のレジェンド、小平奈緒さんの言葉だと分かりました。
その言葉の背景となるエピソードも知ることができ、言葉の意味の理解が深まりました。
やはり原典を探ることはとても大切です。
特に名言のような言葉は、こちらの解釈が大きく間違っていると、せっかくの言葉の価値が低く伝わってしまいます。
例えば今回の「求めるものは無限」という言葉は、原典を調べずに説話づくりに入ると、煩悩は無限にあるから「少欲知足」の精神で、なんて話の流れも考えられてしまうのです。
そうではなく、小平選手の言う「求めるものは無限」という言葉は、「もっとこんなことができるようになりたい」と求める努力や望みなのだと分かったのです。
欲望ではなく、希望だったのです。
こうしたことを踏まえ、説話づくりに臨みました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(与えられたもの と板書)
あなたが今、与えられているものはいくつあるか考えてみてください。
例えば、友達、家族、今座っているイス…等と思いつく限りどんどんと。1分間、スタート。
(求めるもの と板書)
次に、あなたが今できるようになりたい、こんな自分になりたいと求めるものを思いつく限りどんどんと考えてみてください。さっきと同じ1分間、スタート。
与えられたものと求めるもの、どちらがたくさん思いつきましたか?(次の言葉を提示)
与えられたものは有限 求めるものは無限
(斉唱)この言葉は、オリンピックのスピードスケート競技で金メダルを獲った小平奈緒選手の言葉です。(小平選手の写真を提示)
与えられたものを数えると、いつか限りが有ることを知ります。
例えばあなたの命は、限り有るものです。だからこそ、一度きりの自分の人生を大切に生きようと思えます。友達や家族との日々も限り有る命があってこそです。
一方、求めるものは、自分が求めさえすれば限り無く求め続けることができます。求めるものの方が思いつかなかったという人は、本当は無限にあるのに無意識に求めることを止めてしまっているのかもしれません。「もっとこんなことができるようになりたい」と求めるものを考え続けていくと、小平選手のような大きな夢もつかめるでしょう。あなた次第で求めるものは無限にあるのですから。
与えられたもの ➡ ありがとう
求めるもの ➡ あきらめない
(以上の言葉をゆっくりと板書しながら)
与えられたものには、有限だからこそ「ありがとう」の感謝の気持ちで。
求めるものには、無限だからこそ「あきらめない」努力の姿勢で。
それぞれ向き合っていきたいですね。毎日を大事にしながら、大きな夢をつかんでください。】
いかがでしたか?
与えられたものと求めるものの対比が上手く表現されていますよね。
有限と無限の対比もお見事です。
今回の話の締めくくりは、より一層子どもたちが自分事として考えられるような分かりやすい対比をさらに入れてみました。
有限なものには感謝を。無限なものには努力を。
のメッセージを込めて、
ありがとう と あきらめない
の対比を入れたのです。
限りが有るからこそ、ありがとう。
限りが無いからこそ、あきらめない。
子どもにとってスッと入るようなキーフレーズを生み出すことができれば、説話として上手くまとめることができます。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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