Twitterに、とっておきの話486「野菜の本気」の原稿をアップしました。
私たちが普段目にしている物の中で、
えっ、そんな姿をしているの!?
と驚く物というのは意外と多くあります。
なぜ驚くかというと、これはこういう姿という固定観念が定着しているからなのですね。
無意識に身に付いてしまった思考バイアスを脱ぎ捨てるようなイメージの提示は、思考を活性化させる起爆剤となります。
最近、NHKの番組「ダーウィンが来た」を何気なく観ていたら、私自身も思考バイアスを脱ぎ捨てる経験をしました。
それが、野菜の本来の姿です。
野菜は、私たち人間が都合よく改良し、まだ育ち切っていないうちに多くは成長を止められ、食べられてしまいます。
では、育ち切ったらどうなるのか。その姿をテレビで目の当たりにした時、これはもうとっておきの話として創って子どもたちにも伝えようと思いました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(野菜 と板書)
野菜が好きな人?苦手な人?(挙手)給食に必ず出てくる野菜。でも、みなさんは意外と野菜のことをよく知らずに食べたり食べなかったりしているかもしれません。
(野菜の本気 と板書)
それは言い換えると、野菜の本気を知らないということです。野菜の本気ってどういう意味だと思いますか?(何人か指名)
(キャベツの画像を提示)
これは何ですか?はい、キャベツですね。では、キャベツが代表して野菜の本気を見せます。
キャベツが本気を出すと、こんな姿になります。
(以下の上の画像を提示)本来収穫する時期に収穫せず、育て続けるとこうなるそうです。
野菜が本気を出した姿というのは、野菜の本当の気持ちを考えるべき姿です。それは、野菜とは本当はこんな姿で一生を終えたいと思っているのではないか?という姿なのです。さらに野菜が本気を出すとこうなります。(以下の中央の画像を提示)キャベツも花を咲かせるのです。キャベツ畑とは、本当はこんな景色かもしれません。(以下の下の画像を提示)
実は私たち人間は、野菜からすると「もっと生きたい!」「本当はこんな姿まで生長できるんだ!」という植物としての本気を踏みにじるように、生きている途中を食べてしまっています。動物の肉や魚と違い、植物の野菜は口に入れられるその瞬間まで生きています。そのことを理解した上で、「生きている途中で食べてごめんね」「今日もありがとう」という気持ちで野菜と向き合ってみてください。野菜の本気を知っている人は、野菜と真剣に向き合える人になれます。】
いかがでしたか?
子どもたちに伝わる言葉を考えた時、
野菜の本気
というキーワードが頭に浮かんできました。
野菜は本気を出せばこんな姿になることを知ってほしかったし、野菜の本当の気持ちに寄り添って向き合うことの大切さも感じてほしかったからです。
私たちは野菜を植物だということを時として忘れています。
こんなにも身近で命につながる植物はいるでしょうか。
もっと野菜について深く考える機会が必要なのかもしれませんね。
こうした語りをきっかけに、食育をテーマにした授業にもつなげられそうです。
さらに、理科の「植物の成長」の学習にもつながりそうです。
人間という生き物はやはり残酷で、食物連鎖の頂点にいるんですね。
だから他の動植物の命をいただかないと自分たちは生きていけない動物なのです。
ただ、それを止めることは無理でも、知っておくことはできると思うのです。
私たちは野菜の生きている途中を食べている。
それを知っているだけでも、野菜について深く考えられるかどうかが変わってくると思うのです。
こうしたことはこれからも語りにして残していきたいですね。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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