Twitterに、とっておきの話485「動物と言葉は通じなくても」の原稿をアップしました。
先日、ムツゴロウさんの訃報が届きました。
日本で最も動物を愛し、愛されたと言われた人。
今やテレビで動物番組を放送するのは当たり前ですが、その先駆者とも呼ばれる人です。
僕も子どもの頃、ムツゴロウ王国の動物たちを見て和やかな気持ちになったのを覚えています。
ムツゴロウさんのすごいところは、その行動力。
世界を飛び回り、様々な動物と仲良くなる姿から、この人は本当に生粋の動物好きだと思いました。
人間と言葉は通じない動物ですが、なぜかムツゴロウさんの手にかかると動物たちは心を許していくのです。
そんなムツゴロウさんの右手の中指が無いことを知ったのは、本当に最近の話。
過去にライオンに喰いちぎられた事件があったのです。
しかし、驚いたのはその事件そのものではなく、その時ムツゴロウさんがライオンに言ったセリフでした。
これは亡くなったムツゴロウさんに敬意を表し、とっておきの話にするべきだと考え、今回の話を創りました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(ライオンの画像を提示)
私たちが動物と触れ合う時、言葉は通じませんよね。でも、心は通じ合えるはずです。それは動物を本当の意味で愛し、愛されるということです。一見恐ろしく見えるライオンでも。
(ムツゴロウさんの画像を提示)
2023年。日本で最も動物を愛し、愛されたと言われたムツゴロウさんが亡くなりました。先生も子どもの頃、「ムツゴロウ王国」という動物番組をテレビでよく見ていました。2000年のある日。その日はライオンと触れ合うコーナーでした。ブラジルでライオンと出会ったムツゴロウさん。「人に慣れていないから危ない」と言う周りの声に対し、一目見て大丈夫だと思ったそうです。思った通りムツゴロウさんの顔を触ったり舐めたりするライオン。心が通じ合ったと思ったムツゴロウさんはそのライオンに「オマエ、いい子じゃないか。あとで遊ぼうな」と声をかけました。しかしその瞬間、ムツゴロウさんの後ろで人が急に動き、それに驚いたライオンが急に檻へ向かってぶつかってきました。そしてなんと…
(手指の画像を提示)檻にかけていたムツゴロウさんの右手の人差し指、中指、薬指がライオンの口の中に入ってしまいました。指を抜こうとしても抜けないムツゴロウさんはライオンに「よし、指1本やるから勘弁しろ」と言ったそうです。引き抜いた右手には…中指がありませんでした。その時、ムツゴロウさんはなんと言ったと思いますか?
中指を喰いちぎったライオンの方を向き、「ああ、悪いことをしたなって顔をしていますね」と笑顔で言ったそうです。自分が大けがを負った状態でも、常に目の前の動物の気持ちに寄り添い続ける。動物と心が通じ合うというのは、ムツゴロウさんのような姿勢や気持ち、想像力のことを言うのでしょう。動物王国を創り上げたムツゴロウさんのように、みなさんも動物を愛し、愛される人になってください。私たち人間も、同じ動物なのですから。】
いかがでしたか?
ライオンに中指を喰いちぎられても、そのライオンの気持ちに寄り添い、気遣う言葉をかけるムツゴロウさんには頭が下がります。
動物と心が通じ合うというのは並大抵の努力で叶うものではありません。
本当の意味で愛し、愛される関係を築くには、それなりの覚悟がいります。
ムツゴロウさんは温和で優しいイメージがありますが、その奥には屈強な精神やぶれない覚悟がお有りだったのだと思います。
動物愛護なんて簡単に表現できるものではないのです。
動物好きな人は世の中にたくさんいますが、ここまで覚悟をもって動物と触れ合い続けた人はムツゴロウさんぐらいでしょう。
そんなムツゴロウさんの生き方から、私たちが学べることはたくさんあるでしょう。
気になった方はぜひ、他のエピソードも調べてみてください。
ちなみに、あのさかなくんも、ムツゴロウさんに影響を受けている動物好きの1人です。
さかなくんの魚好きに対する気持ちもとっておきの話の素材になりましたね。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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