Twitterに、とっておきの話433「二人の涙」の原稿をアップしました。
感動するエピソードというのは不思議です。
当事者がそのエピソードに感動するのは当たり前です。
自分自身が体験しているのですから。
でも、当事者だけでなく、話を聴いた人も感動するのです。
体験をしていないのに。
不思議だと思いませんか?
なぜ話を聴いただけなのに感動するのか。
それには次の3つの理由があると思います。
① エピソードに魅力がある
② エピソードと似たような自分の経験と重なる
③ 聴く人の想像力がある
この3つの相乗効果によって話を聴いただけで感動するのだと思います。
①はとっておきの話づくりの過程で引き立てることができます。
②はとっておきの話をしている間に問いかけたり呼びかけたりして場を用意することができます。
③はとっておきの話でエピソード素材を扱っていく中で少しずつ身に付いていくと思います。
エピソード素材を扱う時は、いつもこの3つを意識しながら小話を作っています。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(正直、誠実 と板書)
みなさんは、「正直」や「誠実」と聞くと、どんなイメージをもちますか?(少し間をおく)
誠実は「優しさ」と表現してもいいかもしれませんね。
(正直、誠実→二人の涙 と板書)
今回の話は、そんな「正直」や「誠実」な気持ちが起こした「二人の涙」という実際にあったドラマのような話です。
このお話の主人公は沖縄県に住む男子高校生と埼玉県に住む男性のお医者さんの話です。
(「この二人です」と簡単に紹介↑その後、沖縄県と埼玉県の位置関係が分かる画像を提示)
高校生のそうまさんは、飛行機に乗ろうとした時、財布をどこかで落としてしまったことに気付いて途方に暮れてしまいます。その時、見ず知らずの男性から声を掛けられ、その人は名前や連絡先、住所も教えずに航空券を買うための6万円を貸してくれました。それがお医者さんをしている猪野さんです。猪野さんはこのことを友達に話すと、「6万円もの大金を貸してしまうだなんてだまされたのではないか」と言われてしまいます。しかし、そうまさんはテレビやネットで呼びかけ続け、ついに埼玉県の猪野さんと再会し、直接お返しとお礼ができたのです。
その時の二人の様子がこちら(左の写真を見せる)
お互いに涙を流したのです。二人の涙の理由はわかりますか?(少し間をおく)そうまさんは助けてもらった人へお返ししようと正直な気持ちを貫きました。猪野さんは見ず知らずの高校生であっても誠実な気持ちを貫き、最後まで信じぬきました。正直や誠実の先に、みなさんもこんなドラマに出合えるかもしれません。】
いかがでしたか?
一見、それは無理だろうと思う出来事も人の正直さや誠実な気持ちが奇跡を引き寄せるのですね。
このエピソードは本やテレビ、ラジオなど、様々なメディアで取り上げられていたのでご存知の方もいらっしゃると思います。
ただ紹介するのではなく、なぜこのエピソードは感動するのかをまずは掘り下げて作ってみてください。
そうまさん➡助けてもらった人へのお返しをしようと正直な気持ちを貫いた
猪野さん➡見ず知らずの人であても誠実な気持ちをもち、最後まで信じぬいた
登場人物のすごいところに注目すると、エピソードの感動部分が明確になっていきます。
特に今回のような実話は説得力があります。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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