2022年8月20日土曜日

とっておきの話431「作り続ける大好きな時間」の裏話

Twitterに、とっておきの話431「作り続ける大好きな時間」の原稿をアップしました。

とっておきの話431「作り続ける大好きな時間」の原稿



とっておきの話の原稿を作っていると最後右下に必ず記すのが参考文献です。

何を素材元にしてこの小話を作ったのかを明記するのです。


そうすると、自分自身にとっても思い出記録みたいになるんですね。

この時にこんな素材に出合ったんだなということが思い出される訳ですよ。


今回の素材でいうと、2022年1月にたかし先生とスペースでこんな話をしていたなぁと思い出される訳です。

こうして原稿に残しておくと、作者自身にとっても懐かしむ愛おしい物になる。

これがまたモチベーションになり、作り続けることができるのかもしれません。



そろそろ内容が気になってきましたか?

それでは原稿を読んでみましょう⇩


(消しゴムはんこの画像を提示)


 これは、先生の友達のたかし先生という方がプレゼントしてくれた消しゴムはんこです。まず、どんな消しゴムはんこを作ってほしいかリクエストをします。すると、リクエストに合わせて3日間ほどかけてたかし先生が消しゴムはんこを作って送ってくれました。



 みなさんのノートに押されているはんこは、実はそんなたかし先生が作ったものなのです。嬉しいですよね。たかし先生にお礼を言おうとした時、ふと、こんなことが疑問に思いました。

(残らない作品を数多く作り続ける と提示)

 たかし先生は、他の人にも同じようにリクエストを聞いてたくさんの消しゴムはんこを作っているそうです。それなのに、相手に送ってしまうので、自分の手元には作品が残りません。みなさんは、せっかく自分が作った図工作品が手元に残らないとどう思いますか?(少し間をおく)

たかし先生は、「嫌じゃない。むしろ楽しい」と言います。なぜでしょう?(しばらく間をおく)



 たかし先生は次のように続けて言いました。(次の言葉を提示)

作品が残らなくてもいい。数もいくつ作ったかなんて気にしていない。僕はみなさんがリクエストしてくれるおかげで作るテーマをもらっているのです。

すると、僕にとって大好きな消しゴムはんこを作り続ける理由ができる。「僕の大好きな時間」をプレゼントしてもらっているのです。ありがとうございます。

 このように、先生が「ありがとう」を言う前に、たかし先生から先に「ありがとう」を言われました。このクラスの中にも、作品づくりが好きな子がいますよね。

形に残る物だけでなく、自分にとって「作品を作り続ける大好きな時間」に価値を置き、それをプレゼントしてくれる人に感謝し、与える喜びをもち続けているたかし先生のような人になれる子がいるはずです。

これからも作品づくりを楽しんでくださいね。


いかがでしたか?


当時の自分にとって、手元に残さずに相手にあげてしまうことが新鮮でした。

僕はどちらかというと、自分の作った物は愛おしいので残しておきたいと思っていたので。

しかし、それ以上に利他の精神としての与える喜びや自分の好きなことをやり続けられるという喜びが勝るんですよね。

たかしさんは相手の気持ちを考えながらも、自分自身も楽しむ考え方をもっているステキな方だと思いました。


「僕の大好きな時間」をプレゼントしてもらっている


という感覚は自分も大切にしたいです。


実際に子どもたちに話をする時は、たかしさんが作ってくださったはんこがノートに押されている状態で、そのノートを目の前にしながら話すようにしています。

このはんこにそんなエピソードが?という驚きを演出して話します。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。

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