2022年7月15日金曜日

とっておきの話419「音よりも声 声よりも名」の裏話

Twitterに、とっておきの話419「音よりも声 声よりも名」の原稿をアップしました。

とっておきの話419「音よりも声 声よりも名」の原稿



朝日新聞の天声人語が今回の素材です。

この日の天声人語には、「音」「声」「名前」の3つを比較したある実験が紹介されていました。

その結果が興味深かったので、小話として作ることにしました。


天声人語は難解な部分もありますが、時として興味深い新しい視点を提示してくれます。

その視点を抽出し、言葉を柔らかくして伝えれば、子どもたちにも十分伝わるポテンシャルを持っていると思います。


それでは原稿を読んでみましょう⇩


(目覚まし時計 の画像を提示)

 


 こんな研究があります。ある夏休み、小学生13人を研究室に招き、お昼寝をしてもらいました。深い眠りに落ちたことを確認してから、3通りの音声を同じ音量で聞かせ、目覚めるまでの時間を比べたそうです。すると、こんな結果が出ました。

(310秒 31秒 と板書)

 ピツピッピの電子音だと平均310秒、その子のお母さんの録音した声だと平均31秒でした。音よりも声の方が、10倍もインパクトが大きく耳に届きやすいのですね。

(音よりも声 と提示)



(声よりも□ と提示)

 実は、研究はここでは終わりません。なんと音よりも声だけでなく、声よりもインパクトが大きく耳に届くものが見つかったのです。なんだと思いますか?(しばらく間をおく)

 ぞれは(少し間をおいてから)名です。(声よりも名 と提示)名前を呼ばれると、深い眠りから早く目覚められるほど、インパクトが大きく耳に届くそうです。



 これは、寝ている人を起こす時以外にも言える研究結果だと思いませんか?

(少し間をおく)

デジタルな音で溢れている今の時代だからこそ、音よりも声、声よりも名を意識して、相手の名前を呼んだり、会話を楽しんだりすることを大切にしたいですね。

あなたの言葉は、あなたの声を通して相手の心に届けていきましょう。


いかがでしたか?


この話で一番伝えたいメッセージは、終盤部分の以下のところです。

デジタルな音で溢れている今の時代だからこそ、音よりも声、声よりも名を意識して、相手の名前を呼んだり、会話を楽しんだりすることを大切にしたいですね。

あなたの言葉は、あなたの声を通して相手の心に届けていきましょう。


というのも、声よりも音を優先しているような現状を感じるからですね。


今伝えるべきは「音よりも声」なのではないか?

今伝えるべきは「声よりも名」なのではないか?


少し意識を変えるだけで、相手に伝わる印象は大きく変わるでしょう。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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