2022年2月27日日曜日

とっておきの話375「おむすびころりん1億個」の裏話

Twitterに、とっておきの話375「おむすびころりん1億個」の原稿をアップしました。

とっておきの話375「おむすびころりん1億個」の原稿



ACジャパンの広告はユニークで面白い素材が見つかることが多いです。

公共広告機構という名の通り、企業のCMと違って幅広い人を対象にしたCMだからです。

幅広い人に届けるCMにするためには、興味を惹きつける工夫が必要です。

そこで、ユニークで面白い素材が生まれるのです。


今回の素材は、誰もが知っている童話「おむすびころりん」のパロディー。

「おむすびころりん1億個」です。

1億個とはどういう意味だろう?とタイトルだけで興味を惹きつけられます。



みなさんもその意味を考えながら、原稿を読んでみましょう⇩



【(次の画像を見せる)



みなさんは,おむすびころりんという話を知っていますか?

1個のおむすびが転がっていく場面は有名ですよね。

でも,これを日本全国の人たちがしているとしたらどうでしょう?

(少し間をおいてから)

それが,「おむすびころりん1億個」というポスターです。





(上の画像を見せる)日本では,毎日みんなが1人1個~2個のおむすび分,食べ物を捨てているそうです。これを,食品ロスと言います。



 (食品ロス しょくひんロス と提示)

 では,食品ロスを減らすにはどうしたらいいのでしょう。3つのできることを紹介します。


のこさずたべましょう

しょくざいはひつようなぶんをかいましょう

しょくざいをつかいきりましょう



 (できることからはじめよう と提示)

 3つのうち,できることから少しずつ,はじめていきましょう。

一人一人が少しずつ減らしていけば,転がっていくおむすびの数も減っていきます。




いかがでしたか?



このように、誰もが知っているものをパロディーにし、誰もが知っているとは言えない視点を新たに授ける素材には力があります。

こうした素材を、短く端的な小話でまとめると、聞き手により届きやすくなります。

その際、具体的に聞き手がどんな行動を取ったらいいのかという指針も示せるとより一層聞き手に届きます。


特に学校に通う子どもたちの中には、

大事なことはわかるのだけど具体的にどう動いたらいいのかわからない

という子がいます。


こうした子も含めて小話を聞いてもらうためにも、最後は自分事として落とし込めるように具体的な行動指針の提示は必要です。


今回は、荒川区の小学生向け食品ロス削減リーフレットを2つ目の素材として活用し、3つの合言葉(①のこさずたべましょう ②しょくざいはひつようなぶんをかいましょう ③しょくざいをつかいきりましょう)を提示することで具体的な行動指針を示しています。

3つの中から1つでも意識して行動できれば、小話をきっかけに聞き手の行動を促したことになります。

小話をする意味が出てきますよね。


これが素材だけだと、興味を惹いて終わりになってしまうかもしれません。

そこを補足して届けることで、小話としての力を発揮するのです。




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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