Twitterに、とっておきの話369「94歳の小学生となった理由」の原稿をアップしました。
新聞記事から素材探しをする場合、僕はまず見出しを斜め読みします。
直感的に気になる見出しを見つけたら、その記事だけを読んでいくのです。
こうすることで、自分の頭に記事の内容が入りやすいだけでなく、小話として話す時にも「話し方」や「見せ方」をセットで考えやすくなります。
今回の素材は、『94歳の小学生』という見出しの新聞記事でした。
見出しだけで気になりますよね。
こうした見出しに興味を惹く力をもっている記事は大体素材となります。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(小学生 と板書し,少し間をおいてから,前に 94歳の と付け加えて板書する)
「94歳の小学生」という題名の新聞記事を見つけました。これです。
(下の画像を提示。ケニアの小さな村で,ひ孫と共に小学校に入学したおじいちゃんの話であることを簡単に紹介)
そこには,94歳のおじいちゃんの話がこんなふうに書いてありました。
耳は遠いし目は見えないし,授業についていくのは大変
こんなに苦労しているのに,おじいちゃんがひ孫さんと小学校に通うのはなぜでしょう?
新聞には,「ひ孫たちへの教育の必要を感じて一念発起」と書いてありました。
簡単な言葉で言うと,
ひ孫にべんきょうを教えたいから,じぶんもいっしょにべんきょうする。
というのが理由でした。
このおじいちゃんは幼いころ,きちんと学校に通えなかったそうです。
でも,ひ孫にべんきょうを「教えたい」という気持ちが,94歳という歳でも学校に行った理由だそうです。
みなさんの周りに,自分がしている勉強を「教えたい」人はいますか?
授業で話し合ったり,問題の解き方を教え合ったりするのも立派な「教えたい」気持ちですよね。
だれかに「教えたい」気持ちを大切にすると,自分の「学びたい」気持ちも大きくなるはずです。
ぜひ,自分のまわりから教えたい人を見つけてみてくださいね。】
いかがでしたか?
何歳になっても人は学ぶことができるというメッセージ性を感じますよね。
一方で、誰かに「教えたい」気持ちは自分の「学びたい」気持ちに転移するというメッセージ性も感じます。
このケニアのおじいちゃんから学べることは多いです。
僕も幼い頃、友達に勉強を教えるのが好きでした。
「教えたい」気持ちは人一倍ありました。
だからこそ、勉強にハマっていき、「学びたい」気持ちも大きかった小学生時代だったと思います。
今では教師になり、「教えたい」気持ちはより一層深まりました。
だからこそ、学び続ける教師というのが出来上がるのでしょうね。
「学びたい」気持ちの大切さは論じられても、子どもの「教えたい」気持ちの大切さはあまり見かけません。
だからこそ、こうした切り口の小話は新鮮に映るのではないでしょうか。
一般的に広く論じられている観点とは別の観点を提示し、大切なことを考え直すきっかけづくり。
それがとっておきの話の1つの役目だと思っています。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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