Twitterに、とっておきの話373「~なさいの言葉」の原稿をアップしました。
命令形の言葉を無意識に遣ってしまっている子がいます。
それは家庭環境の影響なのか、
ゲームの影響なのか、
とにかく身近にある環境に影響を受け、言葉が荒くなるのです。
それを直すのには一苦労なのですが、自分はもしかしたら命令形を知らず知らずのうちによく遣ってしまっているかもというメタ認知を促すことはできます。
そのきっかけとして、今回のとっておきの話は最適です。
ちなみに今回の素材は、積水ハウスの新聞広告。
「おかえりなさい その言葉は なぜか命令形で」
という言葉です。
この言葉に引っかかり、そこから自分なりに調べたことをまとめて素材としました。
なので、もともとの素材は「命令形を正す」趣旨で発信されたものではありません。
しかし、読み手の自分が「小話として使う」視点で読んだ時、このように教育視点で料理してしまってもいいのです。
だからこそ、素材は世の中に溢れているのです。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(命令形 ~なさい と板書。場合によってフリガナをつける)
命令形の言葉,~なさいの言葉,どんなものが思い浮かびますか?
例えば,立ちなさい,座りなさい・・・他に思いつく人はいるかな?
(~なさい の例示をどんどん子どもの意見から引き出す)
命令形の言葉ってたくさんありますね。
では,これも命令形ですか?
(おかえり なさい と板書)
これは,命令形ではありません。
「よくおかえりなさいました」を短くした言葉です。
(おやすみなさい ごめんなさい と板書)
この言葉はどうでしょう?実はこの2つは,丁寧な命令形の言葉だそうです。(“丁寧”を強調して言う)
おやすみなさいは,「お休みしてください」という意味。
ごめんなさいは,「御免(=許す)してください」「許してください」という意味です。
このように,一見命令形に見える言葉も,中身は相手を思いやる意味をもつ言葉があります。
さて,みなさんは命令形の言葉,よく使ってしまっていませんか?
~なさいという言葉じゃなくても,「~して!」とか「~しろ!」とかよく言っていませんか?
だれかをむりやりうごかす命令形の言葉よりも,
だれかを思いやる「おかえりなさい」「おやすみなさい」「ごめんなさい」のような言葉を,多く使える人になってくださいね。】
いかがでしたか?
言われてみれば「おかえりなさい」「おやすみなさい」「ごめんなさい」
という言葉には全て「~なさい」が付いていますよね。
それらの本来の意味を比較することで、命令形ではなく、温かい言葉を遣おうという気持ちを促しています。
まさに「比較して見せる」手法です。
命令形と丁寧な命令形の違いも個人的には調べていて面白かったです。
このように、教師自身が素材調べを楽しむのもポイントです。
なぜなら、作り手の感動をもとに小話は作られるからです。
感動していない素材を無理やり小話にしても、気持ちを込めて話すことはできません。
今回の素材は、これまたお正月の新聞広告から見つけています。
このブログでは何度も書いていますが、お正月の新聞は本当に素材の宝庫です。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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