2022年1月11日火曜日

とっておきの話339「金城さんに」の裏話

Twitterに、とっておきの話339「金城さんに」の原稿をアップしました。

とっておきの話339「金城さんに」の原稿



タイトルを読むと分かると思いますが、固有名詞が使われています。

有名人は普通、「みなさんに」という言葉をよく使います。

特にテレビに出演する人やメディアに取り上げられる人は、大衆を相手にしているからこそこの言葉を多用します。

しかし、僕がテレビを観ていて出合った米代さんという小説家さんは違いました。


まずは原稿を読んでみましょう⇩



【(米代恭さんの写真を提示)

 


彼女の名前は米代恭さん。

漫画家さんです。

「あげくの果てのカノン」という漫画が大ヒットし、人気になった売れっ子の漫画家さんです。

そんな米代さん、あるテレビ番組でこんなことを大切にしていると言っていました。


(□に面白いと思ってもらえるものを描く と板書)

□に入る言葉は何だと思いますか?

(数名指名。「お客さん」「読者」という意見が出そう)


 正解は、こちら。(次の言葉を提示)

金城さんに面白いと思ってもらえるものを描く


 金城さん?だれ?とみなさん思いましたよね。(次の画像を提示)

 


 左に映っているのが金城さん。

彼女の職業は、編集者です。

実は、漫画は漫画家さんだけで描いている訳ではなく、担当の編集者さんが付いて、打ち合わせを重ねながら完成させていきます。

そんな金城さんが面白いと思うものをまず描こうというのが米代さんの信念です。

私たちのように大勢の読者の人たちよりも、目の前の金城さんという大切な人に面白いと思ってもらうものを描くというのです。


(目の前の大切な一人 と板書)


 みなさんには、金城さんのような目の前の大切な一人と呼べる人がいますか?

いないという人は、実は気づいていないだけなのかもしれませんね。】




いかがでしたか?



今回のとっておきの話を通して伝えたいメッセージは何でしょうか?

それは、「みなさんに」向けての前に、

目の前の大切な一人に向けて

を意識することの価値を問いかけているのだと思います。



自分の身近にいる一人を大事にできない人は、大衆も大事にできる訳がありません。

これは学校生活を送る子どもたちも同じで、自分にとって友達や親友と呼べるまず身近な人を大事にできない人は、他のクラスメイトとの関係も大事にできないのです。


灯台下暗し。

森を見て木を見ず。


目の前の大切な一人を意識し、価値を置き続けてきた人こそ、みんなから愛されるようになります。



これは自戒の念も込めて教員もそうです。

みんなに届く話、みんなに受ける授業を意識するよりもまず、

「あの子に届いたらいいな」

から始めることをお勧めします。




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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