Twitterに、とっておきの話287「ドラえもん、ひみつ道具は出さなくていい」の原稿をアップしました。
とっておきの話287「ドラえもん、ひみつ道具は出さなくていい」の原稿
短歌や俳句、川柳の作品応募というのは、様々な媒体を通して全国的に行われています。
掲載される作品は、選ばれた作品です。
選ばれるには理由があります。
やはりある程度の魅力を感じるからこそ選ばれる作品ですよね。
そんな作品群の中から、とっておきの話の素材として選ばれる作品もあります。
今回のとっておきの話の素材は、
ドラえもん短歌
という作品応募の中から選ばれた作品です。
ドラえもんをテーマにした短歌というだけで面白そうですよね。
こんな作品です↓
ドラえもん
話を聞いて
そばにいて
ひみつ道具は
出さなくていい
この作品を初めて読んだ時、とても感動したのを覚えています。
ドラえもんに対して「ひみつ道具は出さなくていい」と伝えるのは、一見するとドラえもんのアイデンティティを否定するような言葉ですよね。
しかし、ドラえもんの本当のアイデンティティに気付かされました。
そしてそれは、人として大切なことを教えてくれる言葉でもあります。
話を聞いて
そばにいて
これがひみつ道具は出さなくても遥かにその人にとって心の支えになるのです。
ひみつ道具を出すのはドラえもんにしかできません。
一方、「話を聞く。そばにいる。」それは僕らにもできることです。
そんな当たり前のように感じる何気ない行為が、ひみつ道具よりも大きな力を発揮するのです。
本当にハッとさせられる作品ですよね。
とっておきの話の原稿では、この「話を聞いて そばにいて」の部分に一番注目してもらうため、始めは隠して紹介しています。
次の原稿を読んでみてください↓
【みなさんは、短歌を知っていますか?五・七・五・七・七で言葉をつないでいくものです。
そんな短歌の中でも、「ドラえもん」をテーマにした短歌をドラえもん短歌と言って、いろんな作品が応募されています。その中に、こんなドラえもん短歌がありました。
(次の短歌を、道具を出そうとしているドラえもんの画像と共に提示)
ドラえもん
□(七文字)
□(五文字)
ひみつ道具は
出さなくていい
□の中にはそれぞれ七文字と五文字の言葉が入ります。何だと思いますか?
ヒント。ドラえもんと言えばひみつ道具なのに、この人は出さなくていいと言っています。□の中には、ひみつ道具を出すことよりもしてほしいことが書いてあります。わかるかな?
(しばらく間をおく)】
こうすることで、聞き手は隠された□にどんな言葉が入るのか考えます。
いつの間にか注目を集めることができるのです。
そこから、正解となる言葉として「話を聞いて そばにいて」を見せます。
【正解は、こんな短歌でした。
ドラえもん
話を聞いて
そばにいて
ひみつ道具は
出さなくていい
話を聞いて、そばにいて。
困っている人には、ドラえもんの出すどんなひみつ道具よりも、ただ話を聞く、ただそばにいることが大きな勇気を与えるのかもしれませんね。
あなたたちも誰かにとって、話を聞く、そばにいる、そんなドラえもんにきっとなれるはず。
ひみつ道具は出さなくても、誰にだって持っている優しさを出していきましょう。】
最後の締めくくり方も気を遣っています。
あなたもドラえもんになれる。
そんなメッセージを込めています。
人のためにできることって特別なことではないんですよね。
特別なことをしなくても、話を聞く、そばにいるだけでいいのです。
でも、それだけのことすら、自然とできないのが人なのです。
私も誰かのために話を聞いて、そばにいる。
そんなドラえもんになりたいですね。
ドラえもんはそんな人のための目指す人間像のモデルとなっているのかもしれません。
気になった方はぜひ実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。
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