2021年11月2日火曜日

とっておきの話283「あいの力」の裏話

Twitterに、とっておきの話283「あいの力」の原稿をアップしました。

とっておきの話283「あいの力」の原稿



今回のとっておきの話は、

あい

に纏わる素材がいくつも組み合っています。

どんな素材が出てくる話か探しながら次の原稿を読んでみてください↓


【(あい と板書)

 みなさんは、「あい」という言葉には力があるって言われたら信じますか?

(少し間をおく)

 今日は長田弘さんの「アイということば」という詩を紹介します。

(読み聞かせる)

アイ ひとが最初におぼえることば

アイ にほんごのはじまりのことば

アイ ぼくやわたしをいうえいごのことば

アイ おたがいをいみする漢字

アイ ひとりひとりのあいだのことば

アイ 愛ということば

アイ 「ああ」と息のむスペイン語のことば


「あい」にはいろんな意味がこめられていてすごいと思いませんか?


(あいうえお と縦書きで板書)

 「あいうえお」を日本語では母音と言い、母の音と書きます。

「かきくけこ」から先は子音と言って、子の音と書きます。

ちなみに、みなさんは気付きましたか?

「うえ」の上に「あい」があることを。

漢字で書くと…

(上の上に「愛」と板書)

 母の音の上の上が「愛」なんです。

平仮名ができたのは今から2000年ほど前の平安時代の時。

はるか昔から、日本人は「愛」の大切さを知っていたのかもしれませんね。


(愛 と板書)

 愛という漢字の下の部分には、「後ろを振り返る」「のけぞる」という意味があります。

後ろを振り返ると、自分の愛を欲しがっている人が待っているかもしれません。

でも、時に裏切られ、のけぞる思いをするのも愛の難しいところ。

でも、ど真ん中には「心」があります。

だから、心のど真ん中で考えるのが愛なんです。

みなさんも心のど真ん中で相手のことを思い、愛情を注げる人になってくださいね。

あいの力を信じて過ごしていきましょう。】




いかがでしたか?

いろんな素材が出てきたと思います。


まず出てきたのは、長田弘さんの「アイということば」という詩。

この詩の魅力につなげるために、最初にわざと平仮名で「あい」と板書します。

「あい」にはいろんな意味がこめられることを知れます。


次に出てきたのは、五十音の中でも「あいうえお」は母音であり、「うえ」の上に「あい」があるという話。

母の音の上の上が「愛」。

この独特な視点は、ゴルゴ松本さんの本から学びました。


最後は「愛」と漢字変換し、漢字の構成を素材にしています。

私は特に、ど真ん中には「心」があるという点がお気に入りです。


このように、言われてみればそうだという発見の連続を、とっておきの話の中で生み出そうと考え、このような話の組み立て方にしてみました。


「あいの力」とても素敵ですよね。

「あい」でこれだけ素材が出てくるのですから、他の言葉にもつなげられそうな素材がありそうですよね。




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


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