2021年11月16日火曜日

とっておきの話294「誰よりも偉いのは・・・」の裏話

Twitterに、とっておきの話294「誰よりも偉いのは・・・」の原稿をアップしました。

とっておきの話294「誰よりも偉いのは・・・」の原稿



偉い人

と聞くと、自分はなれそうにないように感じる方もいると思います。

しかし、もう既にあなたは

誰よりも偉い人

になっていると言われたら、どういう意味だか分かりますか?


どういう意味なのか考えながら、今回のとっておきの話の原稿を読んでみましょう⇩



【(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の写真を提示)

 


 戦国大名と言えばこの3人は絶対に覚えておかないといけない歴史上の人物です。

織田信長に豊臣秀吉、徳川家康です。

ある日、こんな質問を社員にした社長さんがいました。

「信長と秀吉と家康では、誰が一番エライと思う?」

 みなさんが社員だったら、この質問にどう答えますか?(少し間をおく)


 その社長と社員さんの会話は、こんなふうに続きます。


社長「信長はエライな。うつけと言われながらも今川義元を桶狭間で破った軍略の天才。常識にとらわれない発想の持ち主や」

社員「はい」

社長「けど、秀吉はもっとエライ。信長の悪かったところに学んで、周りへの気づかいを忘れないで、雑兵から天下人に登りつめた。だから信長よりも秀吉の方がエライ」

社員「はい……」

社長「けどな、家康はもっとエライ。自分の代だけで栄華が終わった秀吉のよいところと悪いところの両方を学んで、江戸幕府が未来まで続くように経営したな。だから幕府は260年も続いた。だから、秀吉よりも家康の方がエライ」

社員「はい、なるほど」

社長「けどな、信長よりも秀吉よりも家康よりも実はボクの方がエライんやで」

社員「はい?」

社長「だってボクはな、信長と秀吉と家康のいいところと悪いところを勉強して、経営に活かしているからな」


 この社長さんの名前は松下幸之助さん。

社長をしている人にとって彼を知らない人はいないほど伝説の社長と呼ばれた人です。

実はこの会話の最後に、松下さんはこんなことを言います。

「けどな、キミの方がもっとエラくなれるんや。信長と秀吉と家康とボクのいいところと悪いところを勉強して、仕事に活かせばええんや。だからキミが一番エラくなれるんや!」】


この面白いエピソード素材を上手く使い、最後どのように締めくくろうかなと考えました。

この会話文は社長と社員のやり取りですが、教員と子どもでも同じことが言えるなと思いました。

そこで、次のように締めくくることにしました↓


【ということで、先生たちよりもあなたたちの方がエラくなれるというわけです。

意味がわかったかな?】


教員よりも偉くなれる。それが子どもです。

子どもよりも偉いのが教員ではないのです。

むしろ教員を超えていくような子どもに育てたいですよね。




さて、今回のとっておきの話の原稿を読み返して思ったのが、巨人の肩の上の話。

大学院時代、ある教授にこんなことを言われたのを思い出します。


「いいか、私たちは巨人の肩の上に乗らせてもらっているんだ。
そこから見る景色は最高の眺めだが、それは今までの偉い人たちが積み上げたものがあってこそであり、それを私たちが学んできたからこそなのだよ。」




知識を得たり、技能を身に付ける時、人は過去の人を参考にして良い所を吸収し、悪い所を戒めにして学びます。

その繰り返しによって、自分は過去の人たちの上に立たせてもらっているのです。

そう考えると、自分がどんなにこの先偉くなったとしても、謙虚な姿勢は忘れずにいたいですよね。



誰よりも偉いのはあなた。
そして、あなたを偉くしてきた過去の人たちに感謝を。




気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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