2021年9月22日水曜日

とっておきの話249「○○を一人で10年間」の裏話

 Twitterに、とっておきの話249「○○を一人で10年間」の原稿をアップしました。

とっておきの話249「○○を一人で10年間」の原稿



継続は力なり


という言葉は昔からありますが、同じ継続でも、次のような環境で継続してきた人がいます。



・10年間も継続

・毎日欠かさず継続

・誰にも見られていなくても継続

・たった一人で継続

・周りから冷たい反応を返されても継続


特に最後の「冷たい反応」も乗り越えて継続していく力は本当に計り知れません。


今回のとっておきの話は、そんな継続を達成した鍵山秀三郎さんのエピソードが素材です。



みなさんは、イエローハットという会社を知っていますか?





今では年商600億円。全国に300も店を開いている会社です。

写真に映っている鍵山秀三郎さんは、28歳の時に社長になりました。





その時の会社の経営状態は厳しく、取引してくれるところはほとんどありませんでした。

社員の心も荒れていて、時にはキレて物に当たる社員も。

職場の雰囲気も悪かったのです。

そんな様子を見て、鍵山さんはあることを始めました。


それが・・・




掃除

です。



「心を穏やかにするには、まず周りをきれいにすることが大事である」と考え、一人でトイレ掃除と会社の掃除を始めたのです。


このまず先に「トイレ掃除」という誰も進んでやらなそうな掃除場所から取り掛かっているところにもすごさを感じます。


しかし、社員の反応は冷たく、「掃除なんかしても無駄だ」「うちの社長は掃除しかできない」と陰で批判もされたそうです。

社長がトイレ掃除をしている横で平気で用を足していく社員もいたそうです。


こんなことをされたら心が折れてしまいそうですが、鍵山さんは違いました。



こんな状況で、鍵山さんは10年間も毎日欠かさず掃除を続けたのです。

とっておきの話として話す時は、インパクトを与えられるように、あえて

3650日

と表記して伝えます。


つまり、10年です。

それから手伝う社員が一人、二人と増えていき、20年たった頃にはほとんどの社員が掃除をするようになったそうです。


この話、文章にするとスーッと読み進めてしまいますが、客観的に見るとすごいことを言っているのです。

なぜなら、社長が一人で掃除をしているのに、20年経ってやっとほとんどの社員が掃除をするようになったというのは時間がかかり過ぎではないでしょうか。

こんなにも長い間、鍵山さんは掃除を続けたのです。



やがてみんなで掃除をするようになり、会社もきれいになったことで社員の心も穏やかになり、それが良いサービスへとつながってお客さんを増やしていったのです。


丁寧な掃除を続けると、会社を立て直す力にもなるというエピソードですが、掃除の効果よりも鍵山秀三郎さんの継続力の大きさに驚いてしまう素材ですよね。


そんな鍵山さん、掃除をすると5つの良いことがあると言っています。


謙虚な人になれる  ② 気づく人になれる  ③ 感動の心を育む 

④ 感謝の心が芽生える  ⑤ 心が磨かれる



こうしたことを体現される人は本当に尊敬します。

継続する力も、掃除の意味も、聞き手に感じ取ってもらえるように話したいですね。



気になった方はぜひ実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


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