2021年9月1日水曜日

とっておきの話234「だれの話でしょうか」の裏話

Twitterに、とっておきの話234「だれの話でしょうか」の原稿をアップしました。

とっておきの話234「だれの話でしょうか」の原稿



偉人伝と聞くと、さぞかし超人的なエピソードばかりが載っているだろうと想像しますが、そこに載っているのは強さよりも弱さだったりします。

どんな偉人も、自分の弱さと向き合い、克服しながら強くなっていくのです。

そして、意外なことに、幼少の頃は誰からも評価されなかった人もいるのです。


図書館に行けば、こうした偉人伝と呼ばれる本にいくつも出合えます。

しかし、こうした本を自ら進んで選ぶ子は少ないものです。

なぜでしょう?

原因として考えられるのは、本の読み方を身についていない状態で偉人伝に出合うと、何をどう読んだらいいのか分からず、その面白さが伝わらないで終わってしまうという点です。

結局、「偉人伝なんて所詮他人の話でしょ?」という気持ちになり、自分事に落とし込めずに読むのをやめてしまうのでしょう。


そこで、そんな偉人伝の魅力が伝わるようなとっておきの話として、今回は


だれの話でしょうか。


をキーフレーズにした切り口で話を作りました。




みなさんも、「だれの話でしょうか?」と思いながら、次の文章を読んでみてください。


【だれの話でしょうか その1】

 子どもの頃は弱虫でみんなにバカにされていました。

 鼻水もたらし、いつまでたっても寝しょんべんが治りませんでした。

 12歳で塾に通いますが、そこでもバカにされ、いじめられていました。

 物覚えも悪く、「君にはもう教えようがない。明日から来なくてよい」と言われてしまいました。

 そんな時、大好きだったお母さんを亡くしました。

 優しかったお母さんの代わりになった3つ上のお姉さんに励まされ、少しずつたくましくなっていきました。


 だれの話か分かりましたか?

 正解は・・・






 

 日本の歴史を大きく動かした、あの坂本竜馬の話です。



 

【だれの話でしょうか その2】

 小学生の時、何を話す時もゆっくり考えてから話をするので、周りから「のろまさん」とバカにされていました。

 学校の授業も嫌いで、成績はいつもビリ。

 先生から「この子は頭の回転が鈍く、何も取り柄がない」と言われていました。

 ある日、お父さんから方位磁針をもらい、「何もないと思っていた空間にも何かがあるんだ」と、科学の世界に興味をもつようになりました。

 26歳で発表した研究は、世界を驚かせました。


 だれの話か分かりましたか?

 正解は・・・





 天才科学者、アインシュタインです。




このように、「だれの話だろう?」と考えながら、要約された偉人伝を聴くと、不思議と興味が湧いてきて内容が入ってくるのです。

もっと知りたい!と思った子は、話が終わった後に図書館へ行って本を借りに行く子もいます。



切り口を少し変えて紹介することで、子どもたちと偉人たちを出会わせることができるのです。


才能はいつ開花するか分からない

誰にでも可能性はある


そんなメッセージを偉人たちから学ぶことができます。



気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。


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