2021年5月9日日曜日

とっておきの話130「使い忘れがちな心」の裏話

Twitterに,とっておきの話130「使い忘れがちな心」の原稿をアップしました。

とっておきの話130「使い忘れがちな心」の原稿


心技体

という言葉があります。


簡単に言うと、人は3つのものを使って生きているということです。

僕はこの言葉を,中学時代の柔道の授業で知りましたが,高校時代の弓道部でも同じような話を聞きました。


人が使っている3つのもの。

一つ目は、心。二つ目は、頭。三つ目は、体です。


ではみなさんは、この3つのうち、どれをよく使っていますか?



きっと,頭や体だと言う人が多いのではないでしょうか。


「頭を使う」や「体を使う」はよく聞きますが,

「心を使う」というのはあまり聞きませんよね。


頭を使うことで,点数やIQが分かりますよね。

体を使うことで,記録や勝ち負けが分かりますよね。

でも,心を使うことで具体的な結果が数字として表れるかというと。。。

そうではないですよね。


分かりやすく数字として結果に表れないからこそ,

「心を使う」に意識がいかなくなっていくのでしょう。


人は気をつけていないと,心を使わなくなる生き物。




こうした真理を喩えた「畑の水まき」という話があります。

こんな話です。



【畑に水まきをしたいという少年に、バケツが渡されました。

すると、少年は体を使って、バケツに水をくんでは畑まで走って行ってまくということをくりかえしました。

やがて、少年が成長すると、ホースで水まきすることをおぼえます。

畑まで走って行かずにすみました。

さらに少年が大人になると、機械で自動的に水まきができることをおぼえます。

頭を使うようになると、体を使わなくなるのです。

すると、少年は機械に任せっきりにし、ほとんど畑に行かなくなりました。

機械では気づかない畑の状況の変化を見過ごした少年は、結局畑に植えた物を枯らしてしまいます。

最初の「畑に水まきをしたい」という純粋な心はどこかへ行ってしまったのです。

頭を使うことに頼っていると、心を使わなくなるのです。】



このように、気を付けていないと人はやがて、心を使わなくなってしまうそうです。




一方,「心を使おう」と意識しているキャラクターがいます。


『宇宙兄弟』という漫画やアニメを知っていますか?

宇宙飛行士を目指す主人公の話です。


そこに、パイロットの運転練習をするシーンがあるのですが、そこに出てくるベテランパイロットのおじいさん先生と主人公とのやり取りが面白いのです。




ある時、おじいさんが主人公にアドバイスをした後、こんなことを言います。


「今のは頭のノートにメモっとけ」


でもまたある時、別のアドバイスをした時は、こんなことを言うのです。


「今のは心のノートにメモっとけ。頭に入れるな」


このように,頭を使う時と心を使う時を分けているのですね。

頭と心を使い分けることができる人って素敵ですよね。



① 心技体

② 畑の水まき

③ 宇宙兄弟


この3つの話を組み合わせたのが,今回のとっておきの話になります。

「心を使うって何だろう?」

と考えるきっかけになれば,嬉しいです。




気になった方はぜひ,実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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