2021年2月23日火曜日

とっておきの話62「すてきな蝶々結びを」の裏話

Twitterに,とっておきの話62「すてきな蝶々結びを」の原稿をアップしました。

とっておきの話62「すてきな蝶々結びを」の原稿



このとっておきの話を作り出した当時,

歌詞を素材にしたとっておきの話づくり

に挑戦し始めました。



この頃はAimerさんが流行り出した時期で,『蝶々結び』という歌が人気でした。




これは,ジャケット写真の一部です。

『蝶々結び』は,RADWIMPSの野田洋次郎さんが関わった曲で,歌詞の中に素敵な表現が込められています。

当時の僕は,次の言葉に惹かれました。



黙って引っ張ったりしないでよ

不格好な蝶にしないでよ

結んだつもりがほどいていたり ゆるめたつもりが締めていたり

 

結ばれたんじゃなく結んだんだ

二人で「せーの」で引っ張ったんだ

大きくも 小さくも なりすぎないように 力を込めたんだ




人はみんな,いろんな人といろんな蝶々結びをつくっているのだなと感動しました。

「絆」とか「友情」とか「愛」ではなく,

「蝶々結び」と表現しているところに魅力を感じました。


蝶々結びって本当に大きくも小さくもなりすぎないように

ちょうどいい力を込めることが大切ですよね。

人間関係においても,やりすぎはよくないし,やらないのもよくないものです。


黙って引っ張られて,自分勝手にされて関係が崩れることもあれば,

どちらかが上みたいな格好の悪い形の蝶々結びを作ってしまう人もいるでしょう。

その人と結んでいたはずの関係が,実はほどけて崩れていることもあるでしょう。


蝶々結びってふとほどけてしまっていることがありますよね。

いつもちゃんと結ばれているか,気にかけることも大切ですよね。


この言葉の中でも,特に僕が気に入った言葉は,


結ばれたんじゃなくて結んだんだ


という言葉です。


蝶々結び(人間関係)は,受動的に結ばれたものではなく,

あなた自身が主体的に結んだものなのです。


これは,子どもたちを聞き手と想定すると,

学校の先生や友達,家族との関係は,実はあなた自身が結んできた素敵な蝶々結びなのですよ。

と伝えることができます。


聞き手にいろんな人との蝶々結びを作ってほしい。

わかりやすく言えば,もっと人間関係を大切にしてほしい。

または,人間関係を広げてほしい。

という願いの話し手にとって,ぴったりな話だと思います。



さて,みなさんは,好きな歌はありますか?

その好きな歌の中に,

「この歌詞,素材として使えそうだな」

というものはありませんか?


きっとあるはずです。

どの歌詞を選び,どの言葉に注目させるか。

それはあなたの価値観や腕にかかっています。


同じ歌に注目していても,素材として取り上げる部分や解釈が全く違うことがあります。

だからこそ,歌詞を素材としたとっておきの話づくりも面白いのです。


今回,僕は『蝶々結び』という歌を素材として料理しましたが,

もっとAimerさんを聴きこんでいる方や,野田洋次郎さんのファンの方からすると,

別の料理を作ることだってできるのです。


さらに,歌の世界はとてつもなく広いです。


流行りの歌だけでなく,昔から大切にされてきた歌にも,素材はいっぱい眠っています。


いい歌詞だな


まずはその気持ちを大切にし,

なぜいい歌詞だと思うのかな?

と深掘りして考えてみましょう。


すると,

この言葉,素材になりそう

が見つかるはずです。


そこまで来たら,熱量をもってとっておきの話づくりができるはずです。


あなただからこそ感動した歌詞から,あなただけが見つけた素材をもとに,

あなたにしか作れないとっておきの話を作ってみてください。



気になった方はぜひ,実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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