2021年2月15日月曜日

とっておきの話55「これから親切」の裏話

Twitterに,とっておきの話55「これから親切」の原稿をアップしました。

とっておきの話55「これから親切」の原稿



親切

みなさんはできますか?

読者のみなさんは,誰かに一度はしたことがあるでしょう。


では,

これから親切

みなさんはしたことがありますか?


親切とこれから親切


大きな違いは,そのタイミングです。


「親切」はその場でするものですが,「これから親切」は前もってする親切のことを言います。


実はこの「これから親切」という言葉。僕の造語です。


前もって親切すること

と,言うよりも


これから親切

と表した方が,聞き手にとって合言葉になりやすいです。



この造語を思いついたのが,ある年のお正月に僕が体験した出来事がきっかけです。


当時,僕はお参りをするために妻(まだ恋人だった)の実家近くにある神社へ向かっていました。

その神社は全国的にも有名な神社で,お正月の時期はいつも電車が混んでいました。


ただ,この日は何かが大きく違いました。

ずっと違和感を抱えながら電車に乗っていた僕。

それが何なのか,気づいた時にびっくりしました。


なんと,僕が乗った車両の乗客の方々,みんな立っていたのです。

だれも席に座らず,です。

不思議な光景ですよね。

よく見ると,みんな若者でした。


すると,電車がとある駅に到着しました。

そこで意味がわかりました。


お年寄りが乗ってきたのです。

そして,若者が前もって空けておいた席に,次々とお年寄りが座っていきました。

そこでも若者は,絶対に座らない。


なるほど。お年寄りが乗ってくるとわかっていて,若者たちはみんな席を空けておいたのだな,と納得しました。





この「前もって」親切するというタイミングに,当時の僕は新しさを感じ,とっておきの話の素材にさせていただきました

例えば,お年寄りが乗ってくるまで座っていてもいいとは思いませんか?

でも,前の駅からずっとみんな立っていたのがすごいと思いませんか?



「これから親切」という合言葉が浮かんだ瞬間,学校現場でも使える合言葉だと思いました。


子どもたちでも,「これから親切」ができるはずだ。

例えば,トイレのスリッパを揃えることは,これからトイレを使う人に親切していることになる。

何も起きていない時こそ,これから親切ができるチャンスだ。


そう思ったのです。


実際に話をしてみると,先を見越して動ける子が増えました。

これから親切は,主体性も育むテーマだと考えます。



余談ですが,教員間の連携においても「これから親切」,大切だと思います。

特に後輩は,先輩に「これから親切」をすると大変喜ばれます。

言われたことをやるだけの教員にはなりたくないですね。

むしろ,「これから親切」をいくつも繰り出して,学年チーム全体を成長させる教員でありたいものです。

その姿勢が,いざ自分が学年主任になった時にも活きてくるはずです。



気になった方はぜひ,実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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