Twitterに、とっておきの話446「気持ち×考え方×力」の原稿をアップしました。
偉大な人の訃報に触れると、もう一度著書を通してその人に出会いたいという想いに駆られます。
稲盛和夫さんもその一人。
今回は、名著「生き方」を読んでみました。
どの著書でも度々出てくる言葉が、
人生・仕事の結果=熱意×能力×考え方
という人生の方程式でした。
稲盛さん流の人生の哲学を端的に表現したものです。
初めて稲盛さんの著書を読んだ時にはピンと来なかった自分も、ある程度の人生経験を重ねてきて腑に落ちるようになってきました。
このタイミングだからこそ、とっておきの話として自分なりに編集し、子ども向けでありながら自分にとっても内省できる小話を作ろうと思いました。
基本的な哲学は共感しながらも、子どもに話す時には自分自身の哲学も織り交ぜたいと思い、ニュアンスを少し変えた方程式を提示することにしました。
それでは原稿を読んでみましょう⇩
【(心技体 と板書)
しんぎたいと言います。心と技と体。良い人生や良い結果は、この3つが上手く掛け合わさって初めて生み出されると言われています。ちょっとかけ算にしてみると…
(人生・結果=気持ち×考え方×力 とゆっくり板書)
こんなかけ算の式になります。心は気持ちを生み出すところ、技は考え方から生み出されるもの、力は体を使って能力や努力を発揮するという意味です。
このかけ算、実はそれぞれ範囲があります。まず、能力や努力を表現する力の範囲は…
(力➡1~100 と板書)
1~100です。人によって生まれ持った能力の高さは違いますし、積み重ねてきた努力の量も違います。しかし、能力や努力が0の人はいません。みんな何かしらの力をもっています。
次に、気持ちの範囲は…
(気持ち➡0~100以上 と板書)
0~100以上です。気持ちはいくらでも高めることができます。時には100%以上に高めることも。これを「本気」と言います。力と上手く掛け合わさって「全力」になります。しかし、気持ちは0になる可能性もあります。気持ちの無い人は、いくら力を掛け合わせても0の結果しか出せません。
では、考え方の範囲はどうなると思いますか?…こんな範囲です。
(考え方➡-100~100 と板書)
プラスの考え方をもっている人は、どんどんかけ算で良い結果が生み出されていきます。しかし、マイナスの考え方をもっている人は、どんどんかけ算で悪い結果が生み出されていくのです。だから、考え方をマイナスにせず、プラスの考え方でい続けるのが一番大切なのです。
気持ちと考え方と力。上手く掛け合わせて良い結果や良い人生につなげてください。】
いかがでしたか?
熱意×能力×考え方 という元々の方程式を
気持ち×考え方×力 という方程式にしました。
まず、心技体という言葉に対応させたいと思い、順番を変えました。
次に、「力」と表現したのは能力だけでなく努力も入ると考えたからです。
そして、「気持ち」と表現したのは熱意だけではない気持ちも掛け合わさると考えたからです。
何より、「気持ち」「考え方」「力」はシンプルでわかりやすく伝わりやすいと考えました。
稲盛さんの著書で興味深かったのは、方程式だけでなく、その1つ1つの構成要素についてです。
特に興味深かったのは、それぞれ範囲が違うという点でした。
稲盛さんとは別の解釈を含めながら、自分なりに次のような範囲を設定してみました。
力➡1~100
気持ち➡0~100以上
考え方➡-100~100
まず、何も能力を持たずして産まれてくる人はいないと考えました。だからこそ、力は1から始まっています。しかし、力は体を資本にして生み出されますから、100までいったらそこで止まるだろうと思いました。
次に、気持ちは0という無い時もあります。無関心・無気力がその状態です。逆に、本気になれば100を超える気持ちももてると考えました。
そして、考え方にはプラスの考え方とマイナスの考え方があるというのは、稲盛さんの哲学を踏襲しています。
稲盛さんの方程式のすごいところは、これらが「掛け合わさっている」というかけ算で表現した点にあります。
つまり、気持ちが0だと答えは必ず0になってしまうし、いくら本気で全力を出していたといしても、マイナスな考え方では答えは必ずマイナスになるという揺るぎない真理を提示しているのです。
この真理は、かけ算をある程度学習した子どもたちなら容易に理解できる結果です。
これはビジネス書をよく読む大人だけでなく、子どもたちにも十分伝わる話だと思います。
気になった方はぜひ、実践してみてください。
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました。
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