2021年9月13日月曜日

とっておきの話244「合唱で学校立て直し」の裏話

Twitterに、とっておきの話244「合唱で学校立て直し」の原稿をアップしました。

とっておきの話244「合唱で学校立て直し」の原稿



卒業式の歌と聞いたら、みなさんは何を思い浮かべますか?


白い光の中に~今別れの~時~


まず僕が思い浮かべる歌は、『旅立ちの日に』です。

実はこの歌、プロの作詞家でも作曲家でもアーティストでもない人が作ったのです。


この歌を作ったのは・・・




中学校の先生なのです。


この歌は名曲ですが、意外とその曲が作られた背景まで知っている方は少ないかもしれません。


この『旅立ちの日に』には、次のようなエピソードが背景にあります。



【1991年、埼玉県秩父市立影森中学校の校長先生だった小嶋登先生と音楽教師だった坂本浩美先生によって作られました。

当時、とても荒れていた影森中学校。

生徒には不良も多く、授業もできない状況だったそうです。

その学校を立て直すため、小嶋校長と坂本先生は「歌声の響く学校」にすることを目指し、合唱に取り組む機会をたくさんつくり、粘り強く指導をしていったそうです。





歌うことは心を開くことにつながります。

努力の結果、学校は少しずつ明るくなり、授業にも前向きに取り組む生徒が増えていきました。

そして3年後。

小嶋校長は卒業していく生徒たちのために、歌を作ろうと提案しました。

校長自ら作詞をし、作曲は小嶋先生がしました。

3年生を送る会で先生たちみんなで生徒に歌った「旅立ちの日に」は感動を呼び、影森中学校で毎年歌い継がれるようになりました。

やがて周りの小中学校でも歌われるようになり、全国へと広がっていきました。】

   


以上のようなエピソードを背景とした曲だと理解した上で、歌詞を読むと、また違った印象を受けるものです。


『旅立ちの日に』の歌詞を以下に載せます。



白い光の中に 山なみは萌えて

遥かな空の果てまでも 君は飛び立つ

限り無く青い空に 心ふるわせ

自由を駆ける鳥よ ふり返ることもせず

勇気を翼にこめて 希望の風にのり

このひろい大空に 夢をたくして


懐かしい友の声 ふとよみがえる

意味もないいさかいに 泣いたあのとき

心かよったうれしさに 抱き合った日よ

みんなすきだけれど 思い出強く抱いて

勇気を翼にこめて 希望の風にのり

このひろい大空に 夢をたくして


いま、別れのとき

飛び立とう 未来信じて

弾む若い力信じて

このひろい このひろい 大空に


いま、別れのとき

飛び立とう 未来信じて

弾む若い力信じて

このひろい このひろい 大空に



歌詞の言葉一つ一つに、作詞・作曲した先生方の想いが込められているような気がしますよね。


合唱は、学校を立て直すほどの力があるのです。

その原動力は、「歌う→心をひらく」なのです。


学校で合唱する機会があれば、次のように呼びかけてみたいですね。


【歌には、人の心を動かす大きな力があります。

みなさんの合唱も、一人一人が心を開いて、聞いている人の心を動かす、そんな歌になるといいですね。】




気になった方はぜひ、実践してみてください。

ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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