2021年9月12日日曜日

とっておきの話243「4つの車」の裏話

Twitterに、とっておきの話243「4つの車」の原稿をアップしました。

とっておきの話243「4つの車」の原稿



この話は、ご存知な先生方が多いかと思います。


特に長期休み前の生活指導に使われるような話です。

子どもたちは長々とした説教話は嫌いです。

しかし、大事なことはきちんと伝えるのも教師の仕事です。


そんな時、五感に訴えるように話すだけで、話の内容は大きく変えず、より伝わりやすい話になります。


みなさんも子どもになったつもりで、次の文章を読んでみてください↓


【明日から夏休み。

夏休みの間、次の4つの車のお世話にならないよう気を付けてください。

一つ目は、赤い車です。

「ウーウー」という音を出しながら走ります。何という車でしょう。

(少し間をおいてから)

正解は「消防車」です。




花火などをする時、火事に気を付けましょう。

 


二つ目は、白い車です。

「ピーポーピーポー」

(少し間をおく)

もうわかりましたね。

救急車です。



大きなけがや病気をせず、安全に夏休みを過ごしましょう。

 


三つ目は、白と黒の車。

「ウ~」

(少し間をおく)

パトカーです。



夜遅くまで子どもだけでうろつく、万引きなどの犯罪、絶対にしてはいけません。】

 


いかがでしょう?


火事・救急・犯罪

と伝えても、子どもたちにはピンと来ませんが、

消防車・救急車・パトカー

と車というグループで分けて話すと視覚的に伝わりやすいですよね。

なぜなら、どれも色が特徴的な車だからです。


赤い車の消防車

白い車の救急車

白と黒の車のパトカー


視覚的ですよね。


さらに、これらの車は、独特な音を出します。


ウーウー

ピーポーピーポー

ウ~


聴いただけで何の車か分かりますよね。

聴覚にも訴えている訳です。



そして、話はここで終わりません。

次の車は意外な角度からの話ですが大切な話だと思います。



【四つ目は、色は…わかりません。

音も…何も出さずに近づいてくるかもしれません。

何でしょう?(少し間をおく)

その車を運転している人は親切そうに話しかけてきます。

でも、あなたの知らない人です。

(不審者 不審車 と板書)

 何だか怪しい車、不審な車と書いて「不審車」には気を付けましょう。

「不審者」は怪しい人のことを言いますが「不審車」はもっと怪しいし怖いです。

騙されて子どもが連れ去られて…わざと車ではねられて…車で追いかけられて…なんて事件も実際に起こっています。】


五感に訴える話をしておいて、最後にあえて五感で感じづらい車の話をすることで、

不審車 不審者

の怖さが伝わってきますよね。


最後に、次のように締めくくります。


【どんな状況でも知らない人の車には関わらないようにしましょう。

危ないと思ったらすぐ逃げましょう。

4つの車のお世話にはならないよう、良い夏休みを過ごしてくださいね。】



聞き手である子どもたちの頭には、「4つの車」というキーワードが印象に残ります。


何か話したいテーマがあったら、長々と話すのではなく、五感に訴えるように話す。

気になった方はぜひ、実践してみてください。


ここまで読んでいただいた方々,ありがとうございました。

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